※本記事はナラサキ産業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
ナラサキ産業の2026年3月期(通期)連結業績は、売上高120,282百万円(前期比+7,769百万円、+6.9%)、営業利益3,068百万円(同+5百万円、+0.2%)、経常利益3,170百万円(同+38百万円、+1.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益2,242百万円(同+0百万円、+0.0%)で増収増益となった。売上高・総利益(総利益は前年比+7.2%)は過去最高水準を更新し、営業利益・経常利益もいずれも過去最高水準を更新したが、通期業績予想は下回った。中期経営計画「NSクリエーション2026」の2年目にあたる。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は前期比+6.9%と伸長。営業利益は、売上高増加・利益率改善により総利益が869百万円増加(うち売上高変動分828百万円、利益率変動分41百万円)した一方、基幹システム入替に伴う償却費増、北海道支社およびナラサキスタックス株式会社本社の移転関連費用、給与改定に伴う人件費増などにより販管費が863百万円増加し、前期比+0.2%にとどまった。営業利益率は2.7%から2.6%へ、経常利益率は2.8%から2.6%へ、当期純利益率は2.0%から1.9%へ、いずれもわずかに低下した。
| 項目 | 前期(2025年3月期) | 当期(2026年3月期) | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 112,512 | 120,282 | +7,769 | +6.9% |
| 営業利益 | 3,062 | 3,068 | +5 | +0.2% |
| 経常利益 | 3,131 | 3,170 | +38 | +1.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2,241 | 2,242 | +0 | +0.0% |

セグメント別業績
セグメント別では、建設・エネルギー関連が売上高62,983百万円(前期比+5,066百万円)と最大の構成比を占めた。電機関連は制御機器・空調機器の販売堅調により売上高31,824百万円(同+2,559百万円)と伸長したものの、セグメント利益は1,370百万円(同△215百万円)に減少した。機械関連は農業施設・産業機械分野の受注獲得が順調に推移し、売上高9,469百万円(同+280百万円)、セグメント利益417百万円(同+148百万円)といずれも増加した。海運関連は人員不足や航路休止の影響で売上高16,005百万円(同△135百万円)と減少した一方、業務効率化によりセグメント利益は398百万円(同+81百万円)に増加した。なお、セグメント利益の合計額には配分していない全社費用等が含まれており、連結営業利益とは合致しない。
| セグメント | 指標 | 前期(2025年3月期) | 当期(2026年3月期) | 増減 |
|---|---|---|---|---|
| 電機関連 | 売上高 | 29,265 | 31,824 | +2,559 |
| 電機関連 | セグメント利益 | 1,585 | 1,370 | △215 |
| 機械関連 | 売上高 | 9,189 | 9,469 | +280 |
| 機械関連 | セグメント利益 | 269 | 417 | +148 |
| 建設・エネルギー関連 | 売上高 | 57,917 | 62,983 | +5,066 |
| 建設・エネルギー関連 | セグメント利益 | 910 | 876 | △34 |
| 海運関連 | 売上高 | 16,140 | 16,005 | △135 |
| 海運関連 | セグメント利益 | 317 | 398 | +81 |

通期業績予想(2027年3月期)
会社は事業環境について、国際情勢の緊迫化や資材・エネルギー価格の高騰、労働力不足など不透明な状況が続くと認識する一方、AI・DX・GX関連需要や国土強靭化に向けたインフラ整備ニーズは高いとし、グループ総合力を発揮する「チームナラサキ」として売上高1,250億円、営業利益・経常利益35億円の達成を目指すとしている。予想は売上高125,000百万円(前期比+4,717百万円、+3.9%)、営業利益3,500百万円(同+431百万円、+14.1%)、経常利益3,500百万円(同+329百万円、+10.4%)、当期純利益2,500百万円(同+257百万円、+11.5%)で、営業利益率・経常利益率は2.6%から2.8%へ、当期純利益率は1.9%から2.0%へ改善する計画。
| 項目 | 実績(2026年3月期) | 予想(2027年3月期) | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 120,282 | 125,000 | +4,717 | +3.9% |
| 営業利益 | 3,068 | 3,500 | +431 | +14.1% |
| 経常利益 | 3,170 | 3,500 | +329 | +10.4% |
| 当期純利益 | 2,242 | 2,500 | +257 | +11.5% |

株主還元
株主還元は安定的な配当を基本方針とし、累進配当を維持しつつ2026年度における配当性向30%以上を目指すとしている。2026年3月期の年間配当金は前期比10円増の1株当たり130円、配当金総額650百万円、配当性向は前期比2.4ポイント増の29.5%となり、5年連続の増配を達成した。2027年3月期は10円増配の140円を予想している。また、BSマネジメントの一環とした自己株式取得の検討や、投資しやすい環境整備に向けた株式分割の検討にも言及している。
| 決算期 | 配当額(円) | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2022年3月期 | 65 | 20.5% |
| 2023年3月期 | 75 | 17.5% |
| 2024年3月期 | 105 | 22.9% |
| 2025年3月期 | 120 | 27.1% |
| 2026年3月期 | 130 | 29.5% |
| 2027年3月期(予想) | 140 | 開示なし |

資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応
2026年3月期のPBRは0.76倍と上昇傾向にあるものの、目標値の1.0倍を下回っている。ROEは8.1%となり、自己資本増加により前期比0.8ポイント低下したが、資本コストを上回る水準を維持している(直近5年間平均ROEは9.3%)。経営目標として2026年度に営業利益40億円・ROE10%の達成を掲げ、事業ポートフォリオ分析に基づく「事業の選択と集中」、累進配当の維持と2026年度配当性向30%以上の達成、積極的な情報発信や株主・投資家との建設的対話の促進に取り組むとしている。
※本記事はナラサキ産業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。