A&Dホロンホールディングス

A&Dホロンホールディングス、2026年3月期は増収増益 特別損失の計上で純利益は減益 年間配当は55円に増配

決算サマリー 2026.08.21
A&Dホロンホールディングス、2026年3月期は増収増益 特別損失の計上で純利益は減益 年間配当は55円に増配

※本記事はA&Dホロンホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

株式会社A&Dホロンホールディングス(証券コード7745)は2026年5月27日、2026年3月期の決算説明資料を公表した。売上高は69,326百万円(前期比+3.3%)、営業利益は9,209百万円(同+4.5%)の増収増益となった一方、計量法違反に対する是正対策費用や韓国の連結子会社における横領損失を特別損失として計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は5,923百万円(同-8.4%)と減益になった。2027年3月期は中国市場における半導体投資の一時的な調整や米国EV関連市場の動向・関税影響等を踏まえ減収減益を見込み、中期経営計画の数値目標も見直した。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

売上高は、米国におけるEV関連の事業環境変化や関税の影響を受けつつもほぼ計画通りに着地(期初予想70,000百万円に対する達成率99.0%)。営業利益は、計測・計量機器事業が貢献し前期比増となったものの、米国関税の影響や各種コスト増により当初計画(9,500百万円)を下回った。特別損失は806百万円(内訳:計量法関連損失引当金繰入額552百万円、横領損失243百万円)を計上し、当期純利益は前期比減益。ROEは12.9%(前期比-3.2pt)となった。

項目2026年3月期2025年3月期前期比
売上高69,326百万円67,083百万円+3.3%
営業利益9,209百万円8,813百万円+4.5%
経常利益9,470百万円8,954百万円+5.8%
親会社株主に帰属する当期純利益5,923百万円6,468百万円-8.4%
1株当たり当期純利益216.33円235.63円-19.3円
ROE12.9%16.1%-3.2pt

セグメント別の状況

半導体関連事業は、2025年3月期までの旺盛な需要増の反動により2026年3月期は調整局面に入り、その影響を受けて減収減益。計測・計量機器事業は、米国においてEV関連の事業環境変化や関税の影響から厳しい状況が続いたものの、日本での安定した収益確保が下支えとなり増収増益。医療・健康機器事業は、海外での堅調な需要や為替の影響によって増収となったが、営業利益は米国関税によるコスト増の影響を受けたものの、価格適正化や生産性向上の効果により概ね前年並みの水準を維持した。なお、各事業別の営業利益には全社費用およびセグメント間の取引調整額(25/3期 -2,123百万円、26/3期 -1,815百万円)は含まれていない。

セグメント売上高前期比営業利益前期比
半導体関連事業11,114百万円-9.6%3,628百万円-12.0%
計測・計量機器事業31,545百万円+2.9%3,387百万円+25.7%
医療・健康機器事業26,667百万円+10.5%4,009百万円-1.8%
セグメント別実績。売上高69,326百万円(前期比+3.3%)、営業利益9,209百万円(同+4.5%)と各セグメントの内訳
出典:A&Dホロンホールディングス 2026年3月期 決算説明資料 P.7

2027年3月期 通期業績予想

2027年3月期は売上高 前期比-1.9%、営業利益 前期比-24.0%の減収減益を見込む。セグメント別では、半導体関連事業が売上高8,500百万円(前期比-23.5%)・営業利益1,900百万円(同-47.6%)、計測・計量機器事業が売上高32,300百万円(同+2.4%)・営業利益3,200百万円(同-5.5%)、医療・健康機器事業が売上高27,200百万円(同+2.0%)・営業利益4,300百万円(同+7.3%)の予想。想定為替レートは1米ドル150.00円、1露ルーブル1.90円。中東情勢の影響は現時点において算出困難なため、通期業績予想には織り込んでいない。

項目2027年3月期 予想2026年3月期 実績増減率
売上高68,000百万円69,326百万円-1.9%
営業利益7,000百万円9,209百万円-24.0%
経常利益6,900百万円9,470百万円-27.1%
親会社株主に帰属する当期純利益4,500百万円5,923百万円-24.0%
1株当たり当期純利益164.31円216.33円
2027年3月期 通期業績予想。売上高68,000百万円(前期比-1.9%)、営業利益7,000百万円(同-24.0%)の減収減益を見込む
出典:A&Dホロンホールディングス 2026年3月期 決算説明資料 P.31

株主還元

2026年3月期の期末配当は当初予想から5円増配の30円(年間配当合計55円)とした。2027年3月期の配当予想は年間配当5円増配の60円(中間30円、期末30円)で、配当性向は36.5%。2027年3月期業績予想は市場環境の変化を踏まえ減収減益を見込むものの、主に一過性要因による影響であり、中長期的な成長戦略および事業拡大方針に変更はないとし、財務基盤および安定的なキャッシュ創出力等を総合的に勘案し、株主還元充実の観点から増配を見込む。キャッシュアロケーションでは、当初2028年3月期としていた配当性向30%を1年前倒して実施し、これを維持するとともに配当を含めた機動的な株主還元によって、FY2025~FY2027の期間総額60億円以上を目指すとしている。

項目2026年3月期2027年3月期(予想)
中間配当30円
期末配当30円30円
年間配当55円60円
配当性向36.5%
株主還元。2026年3月期の年間配当は55円、2027年3月期は年間60円(中間30円・期末30円)を予想、配当性向36.5%
出典:A&Dホロンホールディングス 2026年3月期 決算説明資料 P.20

中期経営計画の見直し

長期ビジョン、中期経営計画(テーマ:事業価値の再定義と基盤の再構築、FY2025~FY2027)のテーマや戦略は維持するものの、世界経済動向と事業環境の変化を踏まえ、中期経営計画の数値を見直した。見直しの背景は、中国市場における投資状況の変化(足元において半導体関連事業に一時的に影響するものの2028年3月期からは需要回復に向かうことを想定)、EV関連市場の成長ペース鈍化、米国関税の影響、為替の影響(当初計画1USドル140円を150円で見直し)。修正計画では2027年3月期は売上高680億円(当初計画745億円)・営業利益70億円(同104億円)、2028年3月期は売上高755億円(同800億円)・営業利益99億円(同117億円)とした。長期ビジョンではFY2034に売上高1,500億円・営業利益300億円を掲げている。

中期経営計画見直しの背景。2027年3月期修正計画は売上高680億円・営業利益70億円、2028年3月期は売上高755億円・営業利益99億円
出典:A&Dホロンホールディングス 2026年3月期 決算説明資料 P.13

トピック

半導体関連事業では、新製品「次世代CD-SEM HSS-1000」を2025年11月にリリースしたほか、ホロン新工場(第2工場、東京都立川市)が2025年12月に竣工し2026年3月に稼働を開始した(投資総額約30億円)。成長投資としてR&Dセンター新棟建設と国内生産拠点の再編にも着手している。一方、連結子会社に関する事案として、韓国の連結子会社A&D SCALES CO., LTD.において従業員1名による資金管理上不適切な支出(総額約25億ウォン、約270百万円)が判明し、2026年3月期に横領損失243百万円を特別損失として計上した。また、連結子会社の株式会社エー・アンド・デイにおける計量法違反については、是正対応費用として552百万円を特別損失に計上し、特命推進室の設置やコンプライアンス研修(受講率100%)等の再発防止策を進めている(対象機器5,109台のうち2026年3月末日完了数1,741台、進捗率34.1%)。

※本記事はA&Dホロンホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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