※本記事はナカニシが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
ナカニシの2025年12月期(通期)連結業績は、売上高811億79百万円(前期比+5.4%)と概ね計画通りに着地した。外科事業が前年比+28.1%と大幅に伸長したほか、歯科・DCI・機工の各事業も堅調に推移し、全事業セグメントで増収となった。一方、下半期に米国関税による費用増が顕在化し、EBITDAは前期比-2.7%の198億99百万円となった(計画比では+5%)。DCI事業ののれんについて、米国関税による利益低減を織り込んだ事業計画見直しにより減損損失137億74百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は23億98百万円の赤字(前期は85億77百万円の黒字)となった。株主還元は、減損等の一過性要素を控除した調整後当期純利益を基準に、総還元性向61.1%を維持した。
連結業績(2025年12月期 実績)
売上高は前期比+5.4%の811億79百万円で、中期経営計画が掲げるCAGR5~6%の成長ラインに乗った。EBITDA・営業利益・経常利益はいずれも増収効果を関税影響(通期で約13億円の利益押し下げ)が上回り、前期比で減益となった。当期純利益はDCIのれんの減損損失137億74百万円の計上により赤字に転じた。
| 項目 | 前期実績(2024/12) | 当期実績(2025/12) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 77,041 | 81,179 | +5.4% |
| 売上総利益 | 44,418 | 46,060 | +3.7% |
| EBITDA | 20,460 | 19,899 | -2.7% |
| 営業利益 | 14,596 | 14,089 | -3.5% |
| 経常利益 | 17,283 | 16,933 | -2.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 8,577 | -2,398 | ー |
(単位:百万円。EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額)

セグメント別(事業別)の状況
事業セグメント別売上高は、外科事業が+28.1%と大幅に伸長したほか、DCI事業+5.6%、歯科事業+3.6%、機工事業+2.5%と全事業で増収となった。一方、事業セグメント別EBITDAは、外科事業が+19.2%と伸びた一方、DCI事業は米国関税の影響で-23.7%、機工事業-17.7%、歯科事業-0.5%となり、合計では前期比-2.7%の198億99百万円となった。
| セグメント | 前期(2024/12) | 当期(2025/12) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 歯科事業 | 46,527 | 48,197 | +3.6% |
| DCI事業 | 19,454 | 20,538 | +5.6% |
| 外科事業 | 4,321 | 5,537 | +28.1% |
| 機工事業 | 6,738 | 6,906 | +2.5% |
| 合計 | 77,041 | 81,179 | +5.4% |

通期業績予想(2026年12月期)
2026年12月期は全事業で増収となり、6期連続で過去最高売上高を更新する見通し。EBITDAも過去最高益の更新を計画し、営業利益は2022年度以来4期ぶりの過去最高益更新を見込む。一方、経常利益は前期に計上した為替差益15億円の剥落により前期比-8.5%の154億86百万円を見込む。前期に計上した減損損失137億円等の一過性費用の剥落により、親会社株主に帰属する当期純利益は109億43百万円の黒字転換を計画している。セグメント別売上高は歯科事業+8.8%、DCI事業+8.4%、外科事業+11.4%、機工事業+5.7%と全事業で増収を見込む。
| 項目 | 当期実績(2025/12) | 今期予想(2026/12) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 81,179 | 88,180 | +8.6% |
| EBITDA | 19,899 | 20,640 | +3.7% |
| 営業利益 | 14,089 | 15,642 | +11.0% |
| 経常利益 | 16,933 | 15,486 | -8.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -2,398 | 10,943 | ー |
| EPS(円) | -28.70 | 130.98 | ー |

株主還元
2025年12月期の配当は、中間配当一株当たり26円、期末配当一株当たり28円(第74期定時株主総会に上程予定)の年間54円とし、自己株式取得29億26百万円を実施した。DCI減損等の一過性要素を控除した調整後当期純利益を基準に、配当性向37.0%、総還元性向61.1%となった。中期経営計画「NV2030」では総還元性向の目標を従来の50%から70%に引き上げるとしており、2026年12月期は中間配当30円・期末配当30円の年間60円への増配を予定し、総還元性向を高めていく方針。
| 項目 | 2024年度実績 | 2025年度実績 | 2026年度予想 |
|---|---|---|---|
| 一株当たり年間配当金 | 52.00円 | 54.00円 | 60.00円 |
| 配当性向(調整後当期純利益ベース) | 37.6% | 37.0% | 45.8% |
| 総還元性向(調整後当期純利益ベース) | 54.7% | 61.1% | 68.4% |

中期経営計画/トピック
DCI事業は米国政府の関税政策によりデンタルチェアの主要部品の一部で輸入コストが上昇し、当初計画を下回る利益率で推移したため、事業計画を見直し、のれんの減損損失137億円を計上した。本減損処理により2026年12月期以降は年間約10億円ののれん償却額の計上がなくなり、連結営業利益の改善が見込まれる。事業面では、2025年に歯科用ハンドピースの新製品「Ti-Max Z99L」、予防歯科製品「Varios Combi Pro2」等を上市したほか、欧州(スイス、トルコ)に現地法人を新設するなどグローバル販売網を拡充した。
※本記事はナカニシが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。