東京電力ホールディングス

東京電力HD、2026年3月期は経常損益4,173億円に増益も災害特別損失で純損失4,542億円

決算サマリー 2026.08.10
東京電力HD、2026年3月期は経常損益4,173億円に増益も災害特別損失で純損失4,542億円

※本記事は東京電力ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

東京電力ホールディングスは2025年度(2026年3月期)通期の連結決算を公表した。売上高は63,285億円(前期比92.9%)。経常損益は、販売電力量が減少したものの燃料費等調整制度の期ずれ影響が好転したことや継続的な収支改善により4,173億円(前期比164.0%)と増益となった。一方、災害特別損失の計上などにより特別損益が△8,117億円となった結果、親会社株主に帰属する当期純損益は△4,542億円の純損失となった。

目次

連結業績(当期 実績)

資料が挙げる2025年度決算のポイントは次の3点。売上高は販売電力量が減少したことなどにより減収。経常損益は、販売電力量が減少したものの、燃料費等調整制度の期ずれ影響が好転したことに加え、継続的な収支改善に努めたことなどにより増益。当期純損益は、災害特別損失の計上などにより減益となった。

項目当期前期増減
売上高63,285億円68,103億円△4,818億円(92.9%)
営業損益3,376億円2,344億円+1,032億円(144.0%)
経常損益4,173億円2,544億円+1,628億円(164.0%)
特別損益△8,117億円△557億円△7,560億円
親会社株主に帰属する当期純損益△4,542億円1,612億円△6,155億円
2025年度連結決算の概要
出典:東京電力ホールディングス 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.4

セグメント別の状況

セグメント別の経常損益は、東京電力ホールディングス(HD、受取配当金の増加などにより増益)、東京電力フュエル&パワー(FP、燃料調達価格影響や海外・再エネ発電事業利益の増加などにより増益)、東京電力パワーグリッド(PG、需給調整に係る費用の減少などにより増益)が増益となった一方、東京電力エナジーパートナー(EP、販売電力量の減少や調達単価の増加などにより減益)、東京電力リニューアブルパワー(RP、卸電力販売の減少などにより減益)は減益となった。

セグメント指標当期前期
東京電力ホールディングス(HD)売上高8,268億円7,962億円
東京電力フュエル&パワー(FP)売上高37億円37億円
東京電力パワーグリッド(PG)売上高22,943億円23,452億円
東京電力エナジーパートナー(EP)売上高49,896億円55,598億円
東京電力リニューアブルパワー(RP)売上高1,892億円2,121億円
東京電力ホールディングス(HD)経常損益1,289億円△507億円
東京電力フュエル&パワー(FP)経常損益833億円577億円
東京電力パワーグリッド(PG)経常損益817億円549億円
東京電力エナジーパートナー(EP)経常損益2,549億円2,879億円
東京電力リニューアブルパワー(RP)経常損益403億円536億円
セグメント別の概要(売上高・経常損益)
出典:東京電力ホールディングス 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.6

通期業績予想

2026年度の業績予想は未定とされている。参考として、2025年度の実績を期初予想と比較すると、売上高は63,285億円(予想64,620億円に対し比率97.9%)、営業損益は3,376億円(予想2,280億円に対し比率148.1%)、経常損益は4,173億円(予想2,770億円に対し比率150.6%)となり、利益面で予想を上回った。特別損益は△8,117億円(予想△9,020億円)、親会社株主に帰属する当期純損益は△4,542億円(予想△6,410億円)だった。

項目2025年度実績2025年度予想(期初)増減
売上高63,285億円64,620億円△1,335億円(97.9%)
営業損益3,376億円2,280億円+1,096億円(148.1%)
経常損益4,173億円2,770億円+1,403億円(150.6%)
特別損益△8,117億円△9,020億円+903億円
親会社株主に帰属する当期純損益△4,542億円△6,410億円+1,868億円
配当・2026年度業績予想
出典:東京電力ホールディングス 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.10

株主還元

2025年度の期末配当は無配。2026年度の配当予想についても、中間・期末ともに無配としている。

財政状態

2026年3月末の総資産は15兆5,756億円(前期末比+5,886億円)。負債は災害損失引当金の増加などにより12兆1,572億円(+9,563億円)に増加し、純資産は親会社株主に帰属する当期純損失の計上などにより3兆4,183億円(△3,677億円)に減少した。自己資本比率は21.8%と、前期末の25.1%から3.3ポイント悪化した。

項目当期末(2026年3月末)前期末(2025年3月末)増減
総資産15兆5,756億円14兆9,869億円+5,886億円
負債12兆1,572億円11兆2,008億円+9,563億円
純資産3兆4,183億円3兆7,861億円△3,677億円
自己資本比率21.8%25.1%△3.3ポイント
連結財政状態
出典:東京電力ホールディングス 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.9

トピック

福島第一原子力発電所では、燃料デブリ取り出し工法評価小委員会で示された準備作業のあり方を踏まえ、新たに見込まれる取り出し準備費用等9,030億円を2025年度第1四半期決算で計上した(燃料デブリ取り出しに係る想定支出は合計2兆4,500億円)。柏崎刈羽原子力発電所では2026年4月16日に6号機の営業運転を再開した。資本コストや株価を意識した経営の実現に向けては、ROIC管理の導入・本格運用に向け、各事業領域の特性に応じた目標や具体的な施策、賠償・廃炉費用等の取り扱いを含む全体目標を検討中としている。

※本記事は東京電力ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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