※本記事は新東工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
新東工業は2026年3月期(2025年4月~2026年3月)の連結業績を発表した。売上高は1,761億円(前期比17.3%増)となり過去最高を更新し、営業利益は38億円(同27.5%増)と増益を確保した。一方で、2024年度に買収した表面処理事業のElastikos社に係るのれん及び固定資産の減損損失200億円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は▲162億円(前期は27億円の黒字)と最終赤字に転落した。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は前期の1,502億円から1,761億円へ増加し、過去最高を更新した。営業利益は当初計画48億円を下回ったものの、修正計画25億円は上回る38億円となった。経常利益は34億円(前期32億円、4.3%増)。親会社株主に帰属する当期純利益はElastikos社に係る特別損失200億円の計上により▲162億円の赤字となった(前期は27億円の黒字、当初計画は30億円の黒字、修正計画は▲170億円の赤字)。
| 項目 | 2026年3月期実績 | 2025年3月期実績 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,761億円 | 1,502億円 | +17.3% |
| 営業利益 | 38億円 | 30億円 | +27.5% |
| 営業利益率 | 2.2% | 2.0% | - |
| 経常利益 | 34億円 | 32億円 | +4.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | ▲162億円 | 27億円 | - |

セグメント別の状況
表面処理事業はElastikos社の連結寄与により売上高が大きく伸長した一方、欧州の景況低迷に伴う原材料費高の影響を受けた。鋳造事業は国内の大型プラント設備工事の進捗や海外の造型設備増加により増収増益となった。環境事業は火災対策用集塵システムや工場作業者向け環境改善提案が堅調に推移し増収増益となった。特機事業はEV市場の失速により二次電池向けロールプレスやサーボシリンダの販売が減少し減収減益となった。搬送事業は物流現場向けリフト「段差らく~だ」が好調だったものの、前期を下回る結果となった。
| 事業 | 2026年3月期売上高 | 2025年3月期売上高 | 2026年3月期営業利益 | 2026年3月期営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 表面処理事業 | 964億円 | 777億円 | 10億円 | 1.1% |
| 鋳造事業 | 516億円 | 424億円 | 19.3億円 | 3.7% |
| 環境事業 | 134億円 | 122億円 | 17.4億円 | 13.0% |
| 特機事業 | 72億円 | 95億円 | ▲9.9億円 | ▲13.7% |
| 搬送事業 | 81億円 | 92億円 | 8.9億円 | 10.9% |

通期業績予想(2027年3月期 計画)
2027年3月期は、鋳造事業の大型案件一巡等により売上高は微減の1,700億円(前年比3.5%減)を計画する一方、Elastikos社ののれん償却負担減や業績拡大により営業利益は73億円(同90.6%増)と大幅増を計画する。受注高は鋳造事業、搬送事業の伸長等により1,700億円(同6.8%増)を計画する。親会社株主に帰属する当期純利益は56億円を計画し、黒字転換を見込む。売上高EBITDA比率(EBITDAマージン)は8.1%を計画し、中期経営計画の目標である8.0%以上の達成を目指す。
| 項目 | 2027年3月期計画 | 2026年3月期実績 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 受注高 | 1,700億円 | 1,591億円 | +6.8% |
| 売上高 | 1,700億円 | 1,761億円 | ▲3.5% |
| 営業利益 | 73億円 | 38億円 | +90.6% |
| 営業利益率 | 4.3% | 2.2% | - |
| 経常利益 | 66億円 | 33億円 | +96.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 56億円 | ▲162億円 | - |
| EBITDA | 137億円 | 132億円 | +4.3% |
| EBITDAマージン | 8.1% | 7.5% | - |

株主還元
株主還元の基本方針は安定配当と業績連動である。2027年3月期の年間配当金は48円を予想している。

中期経営計画・トピック
中期経営計画のKGIである売上高EBITDA比率は、2026年3月末実績で7.5%となり、目標の8.0%以上に対して進捗中である。新規お客さま数は前期比3,900件増の44,250件(2026年計画)、部品カバー率は前中計最終月(57.0%)比5ポイント上昇の62.0%(2026年計画)となった。2024年度に買収したElastikos社(ドイツ拠点、直販の顧客数10,000社)については、欧州市場の消耗品需要低迷と中国勢の台頭による競争激化を背景に業績が計画を下回り、のれん及び固定資産の減損損失200億円を特別損失として計上した。今後は同社との既存顧客の相互獲得やアフターサービス機会の創出等のシナジーにより、欧州・アジアの既存顧客1社あたり売上高を1.5倍、北アメリカの顧客数を2倍とすることを目標に、表面処理事業のグローバル展開を強化する方針である。
※本記事は新東工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。