※本記事は東京コスモス電機が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
東京コスモス電機の2026年3月期(通期)連結業績は、売上高9,601百万円、営業利益457百万円、経常利益460百万円、当期純利益28百万円となった。売上高・経常利益は計画を上回ったが、原材料費の高騰により営業利益は計画をやや下回った。前経営体制による多額のTOB関連費用(3.1億円)が当期純利益を圧迫したものの、黒字は確保した。前期(2025年3月期)との比較では、売上高・営業利益ともに減少している。
連結業績(当期実績)
2026年3月期計画(2025年11月公表)との比較では、売上高は9,420百万円の計画に対し9,601百万円(+181百万円、+1.9%、需要の上振れ)、営業利益は480百万円の計画に対し457百万円(△23百万円、△4.8%、原材料費の高騰)、経常利益は430百万円の計画に対し460百万円(+30百万円、+7.0%)、当期純利益は50百万円の計画に対し28百万円(△22百万円、△44.0%、前経営体制によるTOB関連費用3.1億円が影響)となった。
| 項目 | 2026年3月期計画 | 2026年3月期実績 | 計画比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 9,420百万円 | 9,601百万円 | +181百万円(+1.9%) |
| 営業利益 | 480百万円 | 457百万円 | △23百万円(△4.8%) |
| 営業利益率 | 5.1% | 4.8% | – |
| 経常利益 | 430百万円 | 460百万円 | +30百万円(+7.0%) |
| 経常利益率 | 4.6% | 4.8% | – |
| 当期純利益 | 50百万円 | 28百万円 | △22百万円(△44.0%) |
| 当期純利益率 | 0.5% | 0.3% | – |
前期(2025年3月期)との比較では、売上高は105億円から96億円、営業利益は10.4億円から4.6億円、営業利益率は9.9%から4.8%へそれぞれ低下し、EBITDAも14.9億円から8.2億円へ減少した。ROAは9.7%から0.2%、ROEは9.4%から0.4%へ低下した。
| 項目 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 105億円 | 96億円 |
| 営業利益 | 10.4億円 | 4.6億円 |
| 営業利益率 | 9.9% | 4.8% |
| EBITDA | 14.9億円 | 8.2億円 |
| ネットデット/EBITDA | マイナス1.2倍 | マイナス2.1倍 |
| ROA | 9.7% | 0.2% |
| ROE | 9.4% | 0.4% |

セグメント別の状況
2026年1月の事業本部制導入に伴い、事業実態を適切に反映すべくセグメント別集計方法を変更した(車載関連資産売却の計上区分見直し、研究開発費の直接計上、原価・販管費の正確な紐づけ等)。新方式に基づく前年同期比較では、可変抵抗器事業は売上高3,608百万円(前年同期3,959百万円、△351百万円、△8.8%)、セグメント利益751百万円(前年同期814百万円、△62百万円、△7.7%)、利益率20.8%となった。中国生産設備向け・国内無線機メーカー向け需要の減少が影響した。車載事業は売上高5,992百万円(前年同期6,546百万円、△553百万円、△8.4%)、セグメント利益422百万円(前年同期973百万円、△550百万円、△56.5%)、利益率7.0%となった。ヒータのエンド顧客の売上減少と原材料高騰が影響した。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期 | 2025年3月期(新方式) |
|---|---|---|---|
| 可変抵抗器 | 売上高 | 3,608百万円 | 3,959百万円 |
| 可変抵抗器 | セグメント利益 | 751百万円 | 814百万円 |
| 可変抵抗器 | 利益率 | 20.8% | 20.5% |
| 車載 | 売上高 | 5,992百万円 | 6,546百万円 |
| 車載 | セグメント利益 | 422百万円 | 973百万円 |
| 車載 | 利益率 | 7.0% | 14.8% |

2027年3月期の業績見通し
2027年3月期の連結業績予想は、ナフサショックを受けて見直しを行っており、公表は第1四半期終了後を予定している。ERP改修が完了し顧客・製品別原価を精緻に把握できるようになったことから、売価改定、調達価格の引下げ交渉、原材料価格のスライド制導入等を通じて収益性の確保を図る方針。
株主還元
株主還元の充実のため、自己株式216,078株(消却前発行済株式総数の13.7%相当)を2025年9月30日付で消却済み。配当方針は、ROEがDOE最低目標である3.5%を上回る期間において配当性向100%の配当実施を検討するとしている。2026年3月期は前経営体制によるTOB関連費用の影響で当期純利益が少なくなったことから、配当性向100%よりもDOE3.5%での配当額の方が大きくなり、DOE3.5%での配当を実施した。

中期経営計画の進捗
新中期経営計画では、2031年3月期に売上高125億円、営業利益15億円(M&A含まず)を目標としており、この目標達成に変更はなく、実現に向けて順調に推移しているとしている。事業本部制導入(2026年1月)、監査等委員刷新(2026年2月)等のガバナンス強化施策に加え、ASEAN工場新設による生産キャパシティ拡大、継続的な自動化投資、M&Aを通じたEBITDA10~20億円以上の獲得を計画している。

※本記事は東京コスモス電機が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。