※本記事はザインエレクトロニクスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
ザインエレクトロニクスの2025年12月期は、売上高4,639百万円(前期比0.5%増)とほぼ横ばいだったものの、売上総利益は2,285百万円(同90.4%)に減少し、研究開発費を中心とする販売管理費の増加も重なり、営業利益は△342百万円の赤字(前期は28百万円の黒字)となった。経常利益は△403百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は△334百万円の赤字に転落した(前期は339百万円の黒字)。新中期経営戦略「Innovate100」2年目となる2026年12月期は、売上高6,695百万円(前期比44.3%増)、当期純利益3百万円の黒字転換を計画している。期末配当は2025年12月期・2026年12月期とも1株当たり15円を予定する。
連結業績(当期実績)
売上高は前期比0.5%増の4,639百万円。売上総利益は前期比9.6%減の2,285百万円(売上総利益率49.3%)となった。販売管理費は研究開発費の増加(前期比14.5%増の1,321百万円)等により前期比5.1%増の2,628百万円となり、営業利益は前期の28百万円の黒字から△342百万円の赤字に転落した。営業損益の変動要因は、粗利減少(△243百万円)、研究開発投資増加(△167百万円)の押し下げ要因を、その他管理費削減(+39百万円)が一部相殺したもの。経常利益は為替差損益を含め△403百万円(為替差損益を除くと△337百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は△334百万円の赤字となった。
| 項目(百万円) | 2025年12月期(当期) | 2024年12月期(前期) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 4,639 | 4,614 | 100.5% |
| 売上総利益 | 2,285 | 2,528 | 90.4% |
| 販売管理費 | 2,628 | 2,500 | 105.1% |
| (うち研究開発費) | 1,321 | 1,154 | 114.5% |
| 営業利益 | △342 | 28 | ― |
| EBITDA | △268 | 125 | ― |
| 経常利益 | △403 | 264 | ― |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △334 | 339 | ― |

セグメント別(事業別)の状況
LSI事業の売上は前期比2%減。国内市場はOA機器向け需要が回復した一方、アミューズメント機器向けの回復は翌期以降に持ち越し。海外は米国向けが堅調だった。用途別では産業機器がLSI事業売上の73%を占め前期比概ね同水準(+1%、うちOA機器向け+14%、アミューズメント向け△19%)、車載機器は16%で前期比△1%(米国向け+28%、中国向け△4%)、民生機器は11%で前期比△17%だった。AIOT事業の売上は前期比5%増。3四半期よりスマートメーター向け量産出荷を開始したほか、AED・エレベータ遠隔監視向け等も堅調に推移した。売上区分別ではIoT機器販売がAIOT事業売上の89%を占め前期比+12%、ソリューション開発は前期比△11%だった。
| 区分 | 指標 | 当期(2025年12月期) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| LSI事業 | 売上高 | 前期比2%減 | ― |
| AIOT事業 | 売上高 | 前期比5%増 | ― |
| 産業機器(LSI内) | 売上構成比 | 全体の73% | 前期比+1% |
| 車載機器(LSI内) | 売上構成比 | 全体の16% | 前期比△1% |
| 民生機器(LSI内) | 売上構成比 | 全体の11% | 前期比△17% |
| IoT機器(AIOT内) | 売上構成比 | 全体の89% | 前期比+12% |

通期業績予想
新中期経営戦略「Innovate100」(2025-2027年)の2年目となる2026年12月期は、売上高6,695百万円(前期比44.3%増)、売上総利益3,005百万円(同131.5%)、営業利益13百万円、EBITDA84百万円、経常利益85百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3百万円を見込み、黒字転換を計画する。地域・セグメント別では、LSI事業は前期比24%増、AIOT事業は前期比77%増を見込む。LSI事業はOA機器市場向けの回復が進み、アミューズメント市場向けも当期中の回復を期待するほか、米国市場向けは堅調、中国市場も車載・産機向けに増加を見込む。AIOT事業は前期下半期より本格化したスマートメーター向け製品の量産出荷が通期で売上に貢献する見通し。研究開発費は前期比26.0%増の1,665百万円を計画している。
| 項目(百万円) | 2026年12月期(予想) | 2025年12月期(実績) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 6,695 | 4,639 | 144.3% |
| 売上総利益 | 3,005 | 2,285 | 131.5% |
| 販売管理費 | 2,992 | 2,628 | 113.8% |
| (うち研究開発費) | 1,665 | 1,321 | 126.0% |
| 営業利益 | 13 | △342 | ― |
| EBITDA | 84 | △268 | ― |
| 経常利益 | 85 | △403 | ― |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3 | △334 | ― |

株主還元
2025年12月期の期末配当については、従来予想通り1株当たり15円を実施する。2026年12月期の期末配当についても同額の1株当たり15円を予定している。同社は2022年度に普通配当を1株15円に増額して以降、2023年度・2025年度の赤字決算時も普通配当15円を維持している。
| 項目 | 2025年12月期(実績) | 2026年12月期(予想) |
|---|---|---|
| 期末配当金(1株当たり) | 15円 | 15円 |

中期経営計画/トピック
同社は当期より新中期経営戦略「Innovate100」(2025-2027年)をスタートし、目標年度の2027年12月期に連結売上高100億円超(LSI事業50億円・AIOT事業50億円[サーバー事業含む])を目指す。目標達成時にはROIC(投下資本利益率)10%以上の達成を見込む。基本戦略はLSI/AIOT/Serverの3事業を通じたAI社会実装の加速と、光半導体等を通じたデータセンター消費電力の拡大抑制への貢献。具体的取り組みとして、AIプロセッサー搭載ソリューション事業の立上げ、DX-IoT向け有線・無線ソリューションの適用拡大、カスタム型LSI事業の顧客拡充、AIデータセンター向け光半導体、インフラ向けセンシング・ソリューション事業の立上げ、スマートメーターを起点とする社会インフラ向け無線通信技術展開、AIセンシング等によるスマートライフ関連事業展開、AIサーバー等サーバー事業の拡販加速を掲げる。グループ体制では、AIOT中核企業の「キャセイ・トライテック株式会社」を2025年7月1日付で「ザイン・モバイルテック株式会社」に社名変更しブランドシナジーを強化したほか、サーバー事業子会社「ザイン・ハイパーデータ株式会社」については2025年4月に合弁契約を解消し100%子会社化した。
※本記事はザインエレクトロニクスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。