※本記事は能美防災が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
能美防災は2026年5月26日、2026年3月期(2025年4月~2026年3月)の連結決算を発表した。売上高は139,657百万円(前期比+4.5%)、営業利益は18,349百万円(同+17.0%)、経常利益は19,361百万円(同+19.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益は13,648百万円(同+23.0%)となり、売上高は3期連続、利益は2期連続で過去最高を更新した。受注高は161,165百万円(同+15.4%)、受注残高は91,474百万円(同+30.7%)と、受注高・受注残高は4期連続で過去最高を更新した。売上高営業利益率は13.1%、ROEは10.2%となり、中長期ビジョンが掲げる営業利益率12%以上・ROE10%以上の水準に到達した。
連結業績(当期 実績)
コスト上昇への対応として進めてきた計画的な価格改定や業務効率化が奏功し、売上原価率は62.5%(前期比△2.8pt)に改善した。販管費は33,968百万円(同+10.4%)に増加したが、粗利改善がこれを上回り、営業利益は計画比でも+11.2%の増益となった。例年以上に第4四半期に業績が集中し、利益水準は計画を超過した。
| 項目 | 2026/3期実績 | 2025/3期実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 139,657百万円 | 133,696百万円 | +4.5% |
| 営業利益 | 18,349百万円 | 15,677百万円 | +17.0% |
| 経常利益 | 19,361百万円 | 16,217百万円 | +19.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 13,648百万円 | 11,098百万円 | +23.0% |
| 受注高 | 161,165百万円 | 139,640百万円 | +15.4% |
| 受注残高 | 91,474百万円 | 69,966百万円 | +30.7% |
セグメント別の状況
防災業界の市場環境は堅調に推移し、特定の分野に限らず全セグメントで受注高が増加した。消火設備はプラント・トンネル等の特殊物件を中心に増収増益となり、セグメント利益は前期比+29.8%と大きく伸長した。火災報知設備も価格改定等が奏功しセグメント利益率が19.5%に改善した。一方、保守点検等は受注拡大に伴う人員増強や採算性の低い物件の増加により、セグメント利益は前期比でわずかに減益となった。
| セグメント | 指標 | 2026/3期実績 | 2025/3期実績 |
|---|---|---|---|
| 火災報知設備 | 売上高 | 51,143百万円 | 48,147百万円 |
| 火災報知設備 | セグメント利益 | 9,958百万円(利益率19.5%) | 8,528百万円(利益率17.7%) |
| 消火設備 | 売上高 | 46,949百万円 | 45,232百万円 |
| 消火設備 | セグメント利益 | 10,842百万円(利益率23.1%) | 8,352百万円(利益率18.5%) |
| 保守点検等 | 売上高 | 36,734百万円 | 34,644百万円 |
| 保守点検等 | セグメント利益 | 7,979百万円(利益率21.7%) | 8,042百万円(利益率23.2%) |
| その他 | 売上高 | 5,241百万円 | 6,169百万円 |
| その他 | セグメント利益 | 473百万円(利益率9.0%) | 386百万円(利益率6.3%) |

通期業績予想
2027年3月期は、期初時点の受注残高が過去最高水準にあることを背景に、売上高は初の1,500億円超えとなる157,600百万円(前期比+12.8%)を見込む。原材料価格・労務費等のコスト上昇が続く事業環境を踏まえ、2026年4月に再度の価格改定を実施するとともにさらなる業務効率化を推進し、営業利益は19,000百万円(同+3.5%)と過去最高の更新を計画する。一方、受注高は施工能力等の制約も考慮し155,600百万円(同△3.5%)とやや減少を見込むものの、高水準を維持する計画。
| 項目 | 2027/3期予想 | 2026/3期(実績) |
|---|---|---|
| 売上高 | 157,600百万円 | 139,657百万円 |
| 営業利益 | 19,000百万円 | 18,349百万円 |
| 経常利益 | 19,840百万円 | 19,361百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 13,310百万円 | 13,648百万円 |
| 受注高 | 155,600百万円 | 161,165百万円 |
| 受注残高 | 89,474百万円 | 91,474百万円 |

株主還元
ステージⅢ期間から連結配当性向の目標水準を50%に設定しており、2026年3月期の配当性向は50.0%となり目標を達成した。1株あたり配当金は2025年3月期の76円から2026年3月期は116円に増配した。2027年3月期は配当性向51.3%、1株あたり配当金116円を予想している。
| 項目 | 2025/3期実績 | 2026/3期実績 | 2027/3期予想 |
|---|---|---|---|
| 1株あたり配当金 | 76円 | 116円 | 116円 |
| 連結配当性向 | 40.5% | 50.0% | 51.3% |

中期経営計画/トピック
「中長期ビジョン2028」のステージⅢ(2026年3月期~2029年3月期)では、2029年3月期に売上高1,700億円以上・営業利益率12.0%以上・ROE10.0%以上・配当性向50.0%を目標として掲げる。2026年3月期はステージⅢの1年目として、営業利益率・ROE・配当性向の3項目で目標値を達成した。重点施策として、既存事業の収益拡大と利益率向上、防災周辺領域や隣接業界へのM&Aによる事業拡大、未来共創プロジェクト等を通じた新規事業創出を推進する方針。M&Aについては、ステージⅢ期間中に130億円程度の投資を実行済みで、4年累計では成長投資に440億円以上を計画している。

※本記事は能美防災が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。