※本記事はセコムが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
セコムは2026年3月期の連結決算で、売上高1,256,896百万円(前期比+4.7%)、営業利益160,333百万円(同+11.1%)、経常利益182,160百万円(同+4.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益112,662百万円(同+4.2%)と、売上高・営業利益・経常利益・純利益のすべてで過去最高を更新した。全事業セグメントの増収が業績を押し上げた。2027年3月期は営業利益までの増益を見込む一方、米国などにおける投資事業組合運用益の減少により経常利益・純利益は減益を予想している。年間配当金は当期100円(株式分割を考慮した前期97.5円から2.5円増配)、来期は120円を計画する。
連結業績(当期 実績)
当期は売上高・営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益がいずれも過去最高を達成した。売上高の増加は全事業セグメントの増収による。営業利益は前期比+11.1%と大きく伸長した一方、経常利益の伸びは+4.0%にとどまった。これは米国などにおける投資事業組合運用益が123億円減少したことなどによる。1株当たり当期純利益は276.17円(前期259.97円)。
| 項目 | 当期(2026/3期) | 前期(2025/3期) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 1,256,896 | 1,199,942 | +4.7% |
| 営業利益(百万円) | 160,333 | 144,297 | +11.1% |
| 経常利益(百万円) | 182,160 | 175,123 | +4.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 112,662 | 108,109 | +4.2% |
| 1株当たり当期純利益(円) | 276.17 | 259.97 | – |
| 1株当たり配当金(円) | 100.00 | 97.50 | – |
| 連結配当性向(%) | 36.2 | 37.5 | – |
セグメント別の状況
セグメント別では、売上高の52.6%を占める中核のセキュリティサービス事業が、事業所向け・家庭向けオンライン・セキュリティシステムの堅調な販売や価格改定、常駐警備サービスの増収により売上高660,602百万円(前期比+4.3%)、営業利益123,826百万円(同+7.7%)と伸長した。防災事業は火災報知設備などの増収と原価率改善により増収増益、メディカルサービス事業は医療機器・医薬品販売の好調やインドの病院事業会社の増収により増収増益、保険事業はガン保険「メディコム」・自動車保険の堅調な販売や自然災害による損害の減少により増収増益、地理空間情報サービス事業は国内公共部門の増収や原価率改善により増収増益となった。一方、BPO・ICT事業はデータセンター事業の増収などで増収も、新データセンター稼働に伴う原価増加により減益、その他事業は増収増益となった。
| セグメント | 指標 | 当期(2026/3期) | 前期(2025/3期) |
|---|---|---|---|
| セキュリティサービス | 売上高(百万円) | 660,602 | 633,392 |
| セキュリティサービス | 営業利益(百万円) | 123,826 | 114,990 |
| 防災 | 売上高(百万円) | 186,884 | 177,095 |
| 防災 | 営業利益(百万円) | 24,748 | 20,109 |
| メディカルサービス | 売上高(百万円) | 92,086 | 86,250 |
| メディカルサービス | 営業利益(百万円) | 6,239 | 5,397 |
| 保険 | 売上高(百万円) | 65,401 | 59,356 |
| 保険 | 営業利益(百万円) | 5,970 | 4,228 |
| 地理空間情報サービス | 売上高(百万円) | 60,645 | 58,372 |
| 地理空間情報サービス | 営業利益(百万円) | 5,395 | 3,460 |
| BPO・ICT | 売上高(百万円) | 129,901 | 128,456 |
| BPO・ICT | 営業利益(百万円) | 8,988 | 9,165 |
| その他 | 売上高(百万円) | 61,375 | 57,018 |
| その他 | 営業利益(百万円) | 9,290 | 8,633 |

通期業績予想
2027年3月期は全事業セグメントでの増収を見込み、売上高は56,600百万円増の1,313,500百万円(前期比+4.5%)、営業利益は5,100百万円増の165,500百万円(同+3.2%)を予想する。一方、経常利益は当期に好調だった米国などにおける投資事業組合運用益の反動により6,100百万円減の176,000百万円(同△3.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益は6,800百万円減の105,800百万円(同△6.1%)を見込む。1株当たり配当金は120円(前期100円)、配当性向は45.9%(予想)とする方針。
| 項目 | 予想(2027/3期) | 前期(実績、2026/3期) |
|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 1,313,500 | 1,256,896 |
| 営業利益(百万円) | 165,500 | 160,333 |
| 経常利益(百万円) | 176,000 | 182,160 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 105,800 | 112,662 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 261.58 | 276.17 |
| 1株当たり配当金(円) | 120.00 | 100.00 |
| 連結配当性向(%) | 45.9 | 36.2 |

株主還元
当期の1株当たり配当金は中間50円・期末50円の年間100円となり、株式分割を考慮した前期の97.5円から2.5円増配した。2027年3月期は中間60円・期末60円の年間120円を計画しており、配当性向は45.9%(予想)を見込む。あわせて、取得価額の上限を1,000億円または2,300万株とする自己株式の取得(2026年5月~2027年2月)および取得した自己株式の消却を決議した。中期的なROE向上に向けた取り組みでは配当性向45%前後を目標とし、機動的な自己株式取得を組み合わせる方針を示している。

中期経営計画/トピック
セコムは2026年5月、2040年に向けたグループの方向性を示す「セコムグループ2040年ビジョン」を策定した。インシデント前の予兆を捉えるプロアクティブな対応により「先回りの安心」を提供することをキーメッセージとしている。あわせて公表した「キャピタルアロケーション」では、2026年度~2027年度の営業キャッシュ・フロー3,900億円を、基盤投資1,300億円~1,400億円程度、成長投資700億円~1,500億円程度、株主還元に配分する方針を示した。2028年3月期のROE目標は10%で、収益性・効率性の向上や資本コストの低減に取り組むとしている。このほか、2025年10月にグローバルセキュリティSI企業のAVTEL Holdings Pte. Ltd.を完全子会社化したほか、2025年4月~10月の大阪・関西万博の警備を担い、2026年9月からは既存の家庭向けオンライン・セキュリティシステムの契約料金を8%増額する。

※本記事はセコムが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。