※本記事は昭文社ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
昭文社ホールディングスの2026年3月期(通期)は、旅行関連の市販出版物や電子書籍・アプリの需要回復を背景に売上高が前期比7.5%増の6,727百万円となった。損益面では事業所の移転統合に伴う販売費及び一般管理費の減少などにより営業利益は同151.4%増の475百万円、経常利益は同124.5%増の670百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益は法人税等調整額(益)の計上により同123.6%増の1,210百万円となった。

連結業績(2026年3月期 実績)
前年同期比で営業利益までは売上高が順調に推移したことに加え、業務効率化や事業所の移転・統合に伴う固定費削減効果により増加した。経常利益は受取配当金の増加や為替差益等の計上により増加し、親会社株主に帰属する当期純利益は法人税等調整額(益)の計上により大きく増加した。(数値は百万円単位)
| 項目 | 2026年3月期(通期) | 2025年3月期(通期) | 増減額 | 前期比 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 6,727 | 6,256 | 470 | 7.5% |
| 営業利益 | 475 | 189 | 286 | 151.4% |
| 経常利益 | 670 | 298 | 371 | 124.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,210 | 541 | 669 | 123.6% |
セグメント別の状況
セグメント別では、メディア事業は国内主要観光地を特集した旅行雑誌が好調に推移したほか、『まっぷる 刀剣乱舞トラベラーズガイド』のヒットもあり前期比5.4%増となった。ソリューション事業は計画どおりの進捗で前期比11.6%増、販売代理事業は計画どおりの進捗で前期比10.1%減となった。不動産事業は順調に推移し前期比60.3%増となった。
| セグメント | 2026年3月期売上高 | 構成比 | 2025年3月期売上高 | 構成比 | 前期比 |
|---|---|---|---|---|---|
| メディア事業 | 4,748 | 70.6% | 4,504 | 72.0% | +5.4% |
| ソリューション事業 | 1,984 | 29.5% | 1,778 | 28.4% | +11.6% |
| 販売代理事業 | 99 | 1.5% | 111 | 1.8% | △10.1% |
| 不動産事業 | 143 | 2.1% | 89 | 1.4% | +60.3% |
| セグメント取引額調整額 | △248 | △3.7% | △226 | △3.6% | ー |
| 合計 | 6,727 | 100.0% | 6,256 | 100.0% | +7.5% |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期の業績予想は、売上高が前期比8.9%増の7,330百万円を見込む。一方で原材料高騰や労務費増加により売上原価が増加するほか、前期に先送りとなった修繕費や人件費増加等を受け販売費及び一般管理費が増加するため、営業利益は前期比20.0%減の380百万円、経常利益は同16.4%減の560百万円を見込む。親会社株主に帰属する当期純利益は前期に計上した為替差益や法人税等調整額(益)の反動により同70.3%減の360百万円を見込む。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(予想) | 前期比増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 6,727 | 7,330 | 8.9% |
| 営業利益 | 475 | 380 | △20.0% |
| 経常利益 | 670 | 560 | △16.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,210 | 360 | △70.3% |

経営アクションプラン2025の進捗・KPI指標
当社は2025年6月20日に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」を開示し、その付属文書として2035年3月期の売上高目標100億円を掲げる「経営アクションプラン2025」を公表した。2026年3月期はM&A・資産譲受の実施(BEASTAR株式会社の子会社化、月刊誌『歴史人』関連資産の譲受)、AI活用による業務効率化、自己株式取得の実施等に取り組んだ。
| KPI指標 | 2026年3月期通期実績 | 2027年3月期の見通し |
|---|---|---|
| WACC(%) | 3.5 | 当期とほぼ同様で推移する見込み |
| ROE(%) | 8.9 | 当面はM&A等の投資が先行するためやや下降傾向を予測 |
| PBR(倍) | 0.6 | IR強化・資本政策・成長戦略の推進により改善を目指す |
| 売上高成長率(%) | 7.5 | 国際情勢の影響を注視するも現時点では成長を予測 |
| 一人当たり売上高(百万円) | 28.8 | 当面人的投資を進めることから横ばい傾向を予測 |
| (出版物)返品率(%) | 31.6 | 国内・海外の旅行動向への国際情勢の影響を注視 |
| 新規事業投資額(億円) | 1.7 | M&Aの進展に伴い増加傾向となることを予測 |

株主還元
「経営アクションプラン2025」の柱の一つである財務基盤の強化として、当期は長期保有株主優遇施策の実施、シナリオ分析の実施、自己株式取得の実施に取り組んだ。今後も成長投資・財務健全性・株主還元のバランスを重視した資本政策を継続する方針である。
トピックス
トピックスとして、2025年10月末にBEASTAR株式会社を子会社化し、SNS運用・動画制作等のリソース獲得によるグループ連結売上高の拡大や事業ポートフォリオ強化を図った。また、ABCアークから月刊誌『歴史人』関連の資産を譲受し、2026年6月より発売を開始したほか、朝日放送テレビと地方創生事業を共同推進する。総合出版事業では『まっぷる 刀剣乱舞トラベラーズガイド』が大ヒット商品となったほか、『トリセツシリーズ』の都市編追加や『スッと頭に入るシリーズ』の国別編拡充等の新刊を展開した。ソリューション事業では物流業界向け「業務用カーナビSDK」のVer.10.5をリリースし、観光DX事業では『デジタル観光マップ』をリリースした。
※本記事は昭文社ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。