※本記事は東海運が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
東海運が発表した2026年3月期の連結業績は、営業収益40,148百万円(前期比101.9%)、営業総利益4,300百万円(同106.9%)、営業利益868百万円(同126.3%)、経常利益981百万円(同132.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益722百万円(同125.1%)となった。物流事業・海運事業・不動産事業がいずれも増収となり、営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも業績予想を上回って着地した。配当は中間3円・期末5円(予定)の年間8円を予定し、配当性向は31.1%の見込み。2027年3月期は営業収益42,386百万円(前期比105.6%)、営業利益1,131百万円(同130.2%)を見込んでいる。
連結業績(2026年3月期 実績)
雇用・所得環境の改善を背景に景気は緩やかな回復基調で推移する一方、物価高騰による個人消費の停滞や地政学リスクの顕在化などが経営環境に影響した。営業収益は40,148百万円(前期比+748百万円、101.9%)、営業総利益は4,300百万円(同+277百万円、106.9%)となった。人件費・雑費等の増加により販管費が増加したものの、営業総利益の増加により営業利益は868百万円(同+180百万円、126.3%)に伸長した。営業外収益の増加(受取配当金、為替差益等の増加)と営業外費用の減少(貸倒引当金繰入額、貸倒損失等の減少)により経常利益は981百万円(同+241百万円、132.7%)となり、特別利益の減少(受取補償金等の減少)はあったものの特別損失の減少(損害賠償金等の減少)や法人税等の減少により、親会社株主に帰属する当期純利益は722百万円(同+144百万円、125.1%)となった。なお、2026年3月期の業績予想(営業収益42,299百万円、営業利益773百万円)との比較では、営業収益は対予想比94.9%にとどまったものの、営業利益は112.3%、経常利益は109.5%、親会社株主に帰属する当期純利益は128.3%と、利益面は予想を上回った。
| 科目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減額 | 対前期比 |
|---|---|---|---|---|
| 営業収益 | 39,399 | 40,148 | +748 | 101.9% |
| 営業総利益 | 4,023 | 4,300 | +277 | 106.9% |
| 営業利益 | 688 | 868 | +180 | 126.3% |
| 経常利益 | 739 | 981 | +241 | 132.7% |
| 経常利益率 | 1.9% | 2.4% | +0.5pt | ― |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 578 | 722 | +144 | 125.1% |

セグメント別の状況
2026年3月期の営業収益構成比は、物流事業74.8%、海運事業22.7%、不動産事業1.9%、その他事業0.6%。物流事業の営業収益は29,977百万円(前期比+241百万円、100.8%)、営業総利益は2,758百万円(同+201百万円、107.9%)。内訳は、港湾運送事業が新規航路獲得や作業効率改善により堅調に推移し10,006百万円(+351百万円)、国際貨物取扱業務は中央アジア向け自動車関連貨物や液体輸送関連貨物の減少、一部顧客契約満了や前期の大型スポット案件の反動により6,277百万円(▲801百万円)、倉庫関連業務は大型スポット案件や新倉庫稼働効果により5,077百万円(+382百万円)、建材等輸送業務はセメント輸送の増収(2024年12月開始の離島輸送業務の寄与)や中部地域の運賃改定により8,027百万円(+342百万円)、その他関連業務は587百万円(▲31百万円)となった。海運事業の営業収益は9,132百万円(同+296百万円、103.4%)、営業総利益は925百万円(同▲65百万円、93.4%)。セメント船は代替船4隻の稼働開始等により3,882百万円(+203百万円)、粉体船は2024年6月からの1隻増船効果等により1,585百万円(+180百万円)、内航貨物船は臨時船における土壌輸送の取扱量減少等により3,318百万円(▲235百万円)、外航船は受注航海数の増加により245百万円(+144百万円)、旅客船は定期契約に基づき99百万円(+3百万円)と安定的に推移した。不動産事業は新規購入地の賃料収入増加や新規賃貸借契約締結により営業収益777百万円(同+195百万円、133.6%)、営業総利益632百万円(同+162百万円、134.5%)となった。その他事業(植物工場)は出荷量増加・販売単価上昇により営業収益260百万円(同+14百万円、106.0%)となったが、人件費や設備投資に伴う減価償却費等の生産関連費用の増加により営業総利益は▲15百万円(同▲20百万円)となった。
| セグメント | 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減額 |
|---|---|---|---|---|
| 物流事業 | 営業収益 | 29,735 | 29,977 | +241 |
| 物流事業 | 営業総利益 | 2,557 | 2,758 | +201 |
| 海運事業 | 営業収益 | 8,836 | 9,132 | +296 |
| 海運事業 | 営業総利益 | 991 | 925 | ▲65 |
| 不動産事業 | 営業収益 | 582 | 777 | +195 |
| 不動産事業 | 営業総利益 | 469 | 632 | +162 |
| その他事業 | 営業収益 | 246 | 260 | +14 |
| その他事業 | 営業総利益 | 4 | ▲15 | ▲20 |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期の連結業績予想は、営業収益42,386百万円(前期比+2,237百万円、105.6%)、営業総利益4,889百万円(同+589百万円、113.7%)、営業利益1,131百万円(同+262百万円、130.2%)、経常利益1,130百万円(同+149百万円、115.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益814百万円(同+91百万円、112.6%)を見込んでいる。2025年度期中に稼働した新造船が1年間を通じて運航することや、各種サービスに対する適正な運賃・料金の収受により増収を予想。セグメント別営業収益は物流事業31,104百万円(+1,127百万円)、海運事業10,304百万円(+1,172百万円)、不動産事業867百万円(+89百万円)、その他事業109百万円(▲151百万円)と予想している。一方、営業利益については増収に伴うコスト増加や物価上昇に伴う材料費の高騰、生産性向上を目的としたICT投資や物流事業における人件費の高騰等を見込んでいる。
| 科目 | 2026年3月期 | 2027年3月期(予想) | 増減額 | 対前期比 |
|---|---|---|---|---|
| 営業収益 | 40,148 | 42,386 | +2,237 | 105.6% |
| 営業総利益 | 4,300 | 4,889 | +589 | 113.7% |
| 営業利益 | 868 | 1,131 | +262 | 130.2% |
| 経常利益 | 981 | 1,130 | +149 | 115.2% |
| 経常利益率 | 2.4% | 2.7% | +0.2pt | ― |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 722 | 814 | +91 | 112.6% |

株主還元
東海運は、株主の期待に応えるため企業価値を持続的に向上させ、利益還元の一環として安定的で適正な配当を行うことを基本方針としている。2026年3月期は中間配当3円、期末配当5円(予定)の年間8円を予定しており、連結配当性向は31.1%の見込み。2026年3月期においては配当の充実に加え自己株式の取得を実施し、総還元性向は48.4%となった。2027年3月期は年間配当9円(予想)、連結配当性向31.0%(予想)を見込む。株主優待制度は、3月末日現在500株以上所有の株主を対象にQUOカードを贈呈するもので、500株以上で3,000円相当分、3,000株以上で20,000円相当分としている。
| 項目 | 2026年3月期 | 2027年3月期(予想) |
|---|---|---|
| 中間配当 | 3円 | ― |
| 期末配当 | 5円(予定) | ― |
| 年間配当 | 8円(予定) | 9円(予想) |
| 連結配当性向 | 31.1%(予定) | 31.0%(予想) |

※本記事は東海運が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。