※本記事は澁澤倉庫が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
澁澤倉庫株式会社は2026年3月期の連結決算を発表した。営業収益は前期比+1.4%の797億4000万円、営業利益は同▲12.2%の40億9700万円、経常利益は同▲13.0%の48億5800万円となった一方、親会社株主に帰属する当期純利益は政策保有株式の売却益により同+29.0%の63億3300万円となった。陸上運送業務が好調に推移し増収となったが、営業原価の増加と固定費負担の先行により営業減益となった。2027年3月期は営業収益830億円(同+4.1%)、営業利益50億円(同+22.0%)を見込む。
連結業績(2026年3月期 実績)
2026年3月期の連結業績は、営業収益797億4000万円(前期比+1.4%)、営業利益40億9700万円(同▲12.2%、営業利益率5.1%、前期比▲0.8ポイント)、経常利益48億5800万円(同▲13.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益63億3300万円(同+29.0%)となった。陸上運送業務の取扱い増加を主因に増収となったが、営業原価の増加及び固定費負担の先行により減益となった。当期純利益は政策保有株式の売却益により増益した。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 78,620百万円 | 79,740百万円 | +1,120百万円(+1.4%) |
| 営業利益(営業利益率) | 4,668百万円(5.9%) | 4,097百万円(5.1%) | ▲570百万円(▲12.2%、▲0.8pt) |
| 経常利益 | 5,583百万円 | 4,858百万円 | ▲725百万円(▲13.0%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4,908百万円 | 6,333百万円 | +1,424百万円(+29.0%) |

セグメント別業績(2026年3月期 実績)
セグメント別では、物流事業の営業収益は739億6800万円(前期比+1.8%)となったが、営業利益は36億6300万円(同▲5.7%)となった。飲料業務の好調や輸入食品・医薬機器関連の新規獲得により陸上運送事業の取扱いが増加し、適切な価格転嫁により収益力は着実に向上したものの、新設拠点に係る一時的な費用増加が利益を押し下げた。不動産事業は営業収益61億4600万円(同▲4.0%)、営業利益31億3400万円(同▲6.5%)となり、前期好調であったビル工事請負業務の反動減と既存施設の計画的な保守改良工事による費用増が要因となった。
| セグメント | 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|---|---|
| 物流事業 | 営業収益 | 72,685百万円 | 73,968百万円 | +1,282百万円(+1.8%) |
| 物流事業 | 営業利益 | 3,884百万円 | 3,663百万円 | ▲220百万円(▲5.7%) |
| 不動産事業 | 営業収益 | 6,403百万円 | 6,146百万円 | ▲257百万円(▲4.0%) |
| 不動産事業 | 営業利益 | 3,350百万円 | 3,134百万円 | ▲216百万円(▲6.5%) |
| 合計 | 営業収益 | 78,620百万円 | 79,740百万円 | +1,120百万円(+1.4%) |
| 合計 | 営業利益 | 4,668百万円 | 4,097百万円 | ▲570百万円(▲12.2%) |

バランスシート・キャッシュフローの状況
自己資本比率は57.3%、Net DER(純負債資本倍率)は0.24倍、NetDebt/EBITDA(有利子負債比率)は2.01倍と財務健全性を維持した。純資産は684億円(前期末比+31億円)で、株主資本は当期純利益+63億円、配当▲25億円、自己株式取得▲15億円により574億円(同+32億円)となった。キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが57.4億円のキャッシュイン、投資活動によるキャッシュ・フローは物流施設の取得と政策保有株式売却の差引きで3.1億円のキャッシュイン、財務活動によるキャッシュ・フローは長期借入金の約定返済・自己株式の取得・配当金支払を主因に66.7億円のキャッシュアウトとなった。
通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は、営業収益830億円(前期比+4.1%)、営業利益50億円(同+22.0%、営業利益率6.0%)、経常利益57億円(同+17.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益65億円(同+2.6%)を見込む。3PL事業における飲料取扱いの好調維持、業務効率化と拠点稼働率の最大化、労務費・エネルギー価格上昇分に対する適正な価格転嫁、政策保有株式の縮減による投資有価証券売却益の計上を要因に挙げている。なお、連結子会社化を予定する名鉄ワールドトランスポート株式会社の影響額は精査中のため、上記予想には織り込んでいない。
| 項目 | 2026年3月期 | 2027年3月期予想 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 79,740百万円 | 83,000百万円 | +3,260百万円(+4.1%) |
| 営業利益(営業利益率) | 4,097百万円(5.1%) | 5,000百万円(6.0%) | +903百万円(+22.0%、+0.9pt) |
| 経常利益 | 4,858百万円 | 5,700百万円 | +842百万円(+17.3%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 6,333百万円 | 6,500百万円 | +167百万円(+2.6%) |
セグメント別業績予想(2027年3月期)
セグメント別予想では、物流事業の営業収益は770億円(前期比+4.1%)、営業利益は65億5000万円(同+15.3%)を見込む。内訳は、3PL業務が営業収益381億円(前期比+889百万円)・営業利益28億3000万円、港湾運送業務が営業収益83億円(同+271百万円)・営業利益8億1000万円、陸上運送業務が営業収益205億円(同+932百万円)・営業利益15億1000万円、国際物流業務(国際・航空)が営業収益90億円(同+1,008百万円)・営業利益5億円、その他物流業務が営業収益11億円(同▲66百万円)・営業利益9億円を見込む。不動産事業は営業収益63億円(同+2.5%)、営業利益35億8000万円(同+3.3%)を見込む。

株主還元
『Shibusawa2030ビジョン』の下、資本効率の向上と株主還元の強化を財務戦略の柱としている。2026年3月期より配当性向50%以上の累進的な配当方針を適用し、機動的な自己株式取得もあわせて実施する。1株当たり年間配当金は2025年3月期35円、2026年3月期56円となり、2027年3月期は70円(2024年度比2.0倍)を予想する。資料では2018年度比で約4.6倍の連続的な増配実績が示されている。また、政策保有株式の縮減を計画対比で上回るペースで推進しており、2029年3月期に連結純資産に対する政策保有株式比率20%以下の早期達成を目指す。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期予想 |
|---|---|---|---|
| 1株当たり年間配当金 | 35円 | 56円 | 70円 |
| 年間配当金総額 | 2,030百万円 | 3,207百万円 | – |

※本記事は澁澤倉庫が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。