※本記事は京王電鉄が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
京王電鉄の2026年3月期(資料表記は2025年度)は、不動産販売業の売上増や建築・土木業の完成工事高増加、ホテル業における高単価販売などにより、すべてのセグメントで対前年増収となり、営業収益は4,969億円(対前年+440億円)と過去最高を更新した。営業利益は鉄道安全投資をはじめとした投資の増加などにより523億円(対前年△18億円)となったが、政策保有株式の売却などにより、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高の429億円となった。2026年3月期の年間配当金は1株につき110.0円を予定(対前年+10.0円)としている。
連結業績(2026年3月期 実績)
営業収益は4,969億円(前期4,529億円、対前年+440億円、+9.7%)、営業利益は523億円(同541億円、△18億円、△3.4%)、経常利益は511億円(同532億円、△20億円、△3.9%)となった。親会社株主に帰属する当期純利益は429億円(同428億円、+0億円、+0.2%)で過去最高を更新した。EBITDAは869億円(同869億円、△0億円、△0.1%)、資本的支出は655億円(同458億円、+197億円、+43.1%)となった。連結経常利益ROAは4.4%(前期比△0.4ポイント)、連結ROEは10.0%(同△0.6ポイント)だった。
| 項目 | 当期(2026年3月期) | 前期(2025年3月期) | 前期比増減 |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 4,969億円 | 4,529億円 | +440億円(+9.7%) |
| 営業利益 | 523億円 | 541億円 | △18億円(△3.4%) |
| 経常利益 | 511億円 | 532億円 | △20億円(△3.9%) |
| 当期純利益(親会社株主帰属分) | 429億円 | 428億円 | +0億円(+0.2%) |
| EBITDA | 869億円 | 869億円 | △0億円(△0.1%) |
| 減価償却費 | 344億円 | 326億円 | +17億円(+5.5%) |
| 資本的支出 | 655億円 | 458億円 | +197億円(+43.1%) |
| 連結経常利益ROA | 4.4% | 4.8% | △0.4pt |
| 連結ROE | 10.0% | 10.6% | △0.6pt |

セグメント別の業績
交通業は営業収益1,332億円(前期1,301億円)、営業利益132億円(同156億円)で、鉄道事業では輸送人員が定期・定期外ともに前期を上回ったものの、車両新造による減価償却費の増加や処遇改善に伴う人件費の増加などにより増収減益となった。バス事業ではインバウンド需要路線が増収となるなど高速収入が好調で増収増益だった。不動産業は営業収益1,207億円(同915億円)、営業利益171億円(同176億円)で、リビタやサンウッドにおける都心部を中心とした分譲マンションの売上増や不動産ファンドへの物件売却など不動産販売業の牽引により増収となった一方、不動産賃貸業におけるまちづくり費用の増などにより減益となった。ホテル業は営業収益600億円(同564億円)、営業利益101億円(同108億円)で、活況な宿泊マーケットを背景に客室単価が上昇したものの、「京王プラザホテル(新宿)」や「京王プレッソイン」における客室改装の実施や人件費の増加などにより増収減益となった。建設設備業は営業収益876億円(同774億円)、営業利益74億円(同56億円)で、建築・土木業における完成工事高の増加や粗利率の改善などにより増収増益となった。生活サービス業は営業収益1,460億円(同1,442億円)、営業利益58億円(同53億円)で、ストア業における来店客数・客単価の増加によるスーパーマーケット事業の増収に加え、コンビニ事業やドラッグストア事業が好調に推移して増収となり、利益面では人件費の増加によりストア業は前年並みとなった一方、百貨店業に加え広告代理業や旅行業が好調に推移し増益となった。
| セグメント | 指標 | 当期(2026年3月期) | 前期(2025年3月期) |
|---|---|---|---|
| 交通業 | 営業収益 | 1,332億円 | 1,301億円 |
| 交通業 | 営業利益 | 132億円 | 156億円 |
| 不動産業 | 営業収益 | 1,207億円 | 915億円 |
| 不動産業 | 営業利益 | 171億円 | 176億円 |
| ホテル業 | 営業収益 | 600億円 | 564億円 |
| ホテル業 | 営業利益 | 101億円 | 108億円 |
| 建設設備業 | 営業収益 | 876億円 | 774億円 |
| 建設設備業 | 営業利益 | 74億円 | 56億円 |
| 生活サービス業 | 営業収益 | 1,460億円 | 1,442億円 |
| 生活サービス業 | 営業利益 | 58億円 | 53億円 |

鉄道事業のKPIとホテルの稼働状況
鉄道事業の輸送人員は2026年3月期実績で605百万人(定期333百万人、定期外272百万人)となり、前期の596百万人(定期329百万人、定期外266百万人)を上回った。設備投資(資本的支出)は409億円、減価償却費は178億円だった。ホテル業では、京王プラザホテル(新宿)の2026年3月期実績は平均客室単価39,206円、客室稼働率67.5%(前期は34,211円、73.1%)、京王プレッソイン(全店舗)は平均客室単価14,658円、客室稼働率87.1%(前期は13,082円、84.3%)となった。
| 項目 | 当期(2026年3月期) | 前期(2025年3月期) |
|---|---|---|
| 鉄道事業 輸送人員(合計) | 605百万人 | 596百万人 |
| 鉄道事業 輸送人員(定期) | 333百万人 | 329百万人 |
| 鉄道事業 輸送人員(定期外) | 272百万人 | 266百万人 |
| 鉄道事業 設備投資(資本的支出) | 409億円 | 254億円 |
| 鉄道事業 減価償却費 | 178億円 | 161億円 |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期(資料表記は2026年度)は、不動産販売業における物件売却の増や鉄道事業における輸送人員の増などにより、営業収益は5,040億円(対前年+70億円)を計画し、過去最高を見込む。一方、新宿再開発に伴う資産除去債務の計上やホテル業における客室改装に伴う減価償却費の増加などにより、営業利益は510億円(対前年△13億円)、経常利益は478億円(対前年△33億円)、親会社株主に帰属する当期純利益は430億円を計画している。原油価格の高騰などによる業績への影響は、今回の計画では加味していないとしている。
| 項目 | 予想(2027年3月期) | 前期(2026年3月期・実績) |
|---|---|---|
| 営業収益 | 5,040億円 | 4,969億円 |
| 営業利益 | 510億円 | 523億円 |
| 経常利益 | 478億円 | 511億円 |
| 当期純利益(親会社株主帰属分) | 430億円 | 429億円 |
| EBITDA | 907億円 | 869億円 |

株主還元
2026年3月期の年間配当金は1株につき110.0円を予定(対前年+10.0円)としている。2027年3月期の年間配当金は1株につき22.0円(分割前換算110.0円)を予定としており、株式分割の実施を踏まえた表記となっている。
※本記事は京王電鉄が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。