通期は新中期経営計画の初年度としてエンジン別の施策説明が細分化・充実したが、四半期は前年同期と変わらない定型的な記載。
調査の概要
本記事は、東証プライム市場の時価総額上位500社を対象に、決算短信の「経営成績等の概況」相当部分の記載がどう変化したかを調べた調査の一部で、山口フィナンシャルグループ分です。
通期: 2025年3月期決算短信 と 2026年3月期決算短信(開示日: 2025年5月9日 → 2026年5月8日)
四半期: 2026年3月期 第1四半期決算短信 と 2027年3月期 第1四半期決算短信(開示日: 2025年8月8日 → 2026年8月7日)
ここでいう定性文とは、決算短信のうち「1. 経営成績等の概況」相当の見出しから、次の大見出しの手前までの記述を指します。文字数は、タイトル名(『』)を除外し、空白を除いて計測しています。
通期決算短信の比較
文字数: 4,690字 → 5,585字(前期比+19.1%、増加)
見出し構成の変化: 変化なし
粒度の判定: 細分化
セグメント情報注記: あり(37字) → あり(46字)
変化の型: 施策説明充実型、出来事型
増えた要素
- 新中期経営計画(2025年度~2029年度)「地域課題解決のプラットフォーマー」の説明と3つのエンジン(同舟共命型ビジネスモデルの確立/金融ビジネスの高度化/マルチバンク・シングルプラットフォームの深化)ごとの施策
- 子会社4社統合による「株式会社YMFGグロースパートナーズ」新設
- 山口県「新事業創出・育成タスクフォース」参画、インバウンド富裕層プロジェクト始動、ソーシャル・インパクト・ボンド事業の受託者選定
- 脱炭素経営支援ローン取扱開始、山口県との連携協定締結
- グループ内銀行の勘定系システム統合の本格始動
- 保険ひろば株式譲渡、青島支店・大連支店の駐在員事務所化決議(国際統一基準行から国内基準行への移行方針)
減った要素
- ドリームインキュベータとの資本業務提携・持分法適用化の説明
- サステナビリティ推進室新設・アドバイザリーボード設置の説明
- 地域共創サミット「Shimonoseki Add-venture Summit2024」開催の説明
- 脱炭素先行地域選定(下関市、旧計画下)や住宅ローン手続きDX化、SOIL Nagatoyumoto開業の説明
要約: 中期経営計画が初年度を迎え、基本目標を3つのエンジンに分解した上でそれぞれの具体的施策(子会社再編、タスクフォース参画、脱炭素ローン、システム統合、海外拠点見直し等)を列挙する記載に変わった。前期にあった個別イベント(DI提携、サミット開催等)の記述は入れ替わり、文数・数値言及数とも増加している。
四半期決算短信の比較
文字数: 549字 → 544字(前期比-0.9%、ほぼ変化なし)
見出し構成の変化: 変化なし
粒度の判定: 同等
セグメント情報注記: あり(37字) → あり(37字)
変化の型: 変化なし
要約: 経常収益・経常費用・総資産等の数値更新のみで、記載構成・分量・因果表現の量は前年同期とほぼ同じ。
定性文の全文(前期・今期)
通期 2025年3月期
出典: 山口フィナンシャルグループ 2025年3月期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2025年5月9日(https://www2.jpx.co.jp/disc/84180/140120250509536349.pdf)
1.経営成績(1)経営成績に関する概況当期における我が国経済は、ロシアのウクライナ侵攻の長期化等による資源高や円安による物価上昇の影響はあるものの、雇用・所得環境の改善や物価・エネルギー価格高騰などに対する各種政策効果もあり、緩やかに回復しております。また、日米金利差等を背景に円安が進み、日経平均株価は最高値を更新し、日本銀行の金融政策正常化に向けた政策金利引上げが実施されました。しかし、中国経済の先行き懸念や中東地域をめぐる情勢、米国の関税引き上げによる影響など、国内外の景気下振れリスクや物価上昇の継続等により、先行きは不透明な状況が続いております。地元経済においては、設備投資や公共投資は増加しましたが、生産活動は電気機械・生産用機械の増加に対して、人手不足・資材価格高騰による建設需要低迷により鉄鋼・化学が減少し、横ばい圏内の動きとなりました。個人消費は雇用・所得環境の緩やかな改善により、物価上昇の影響を受けながらも着実に持ち直し、全体では緩やかな回復基調で推移しました。2022年度よりスタートした中期経営計画「YMFG中期経営計画2022」では、使命・存在意義(パーパス)「地域の豊かな未来を共創する」を経営の基軸に、地域とYMFGのサステナビリティ向上に向けて、「チームYMFG」として、地域・お客さま本位の事業活動に邁進してまいりました。中期経営計画の最終年度となる今年度は、不確実性の高い環境下においても着実に結果を出し将来に向けた成長軌道への方向性を定めるべく、「地域の持続可能性向上」と「YMFGの持続可能なビジネスモデル構築」を目指して、計画の実現に向けて取組んでまいりました。2024年4月には、3月に資本業務提携契約を締結した株式会社ドリームインキュベータ(以下「ドリームインキュベータ」)の株式を取得し、持分法適用会社といたしました。ドリームインキュベータは、国内において数多くの社会課題の解決をテーマとした事業創造の実績を有する企業で、今後は、当社がこれまで培ってきたファイナンス力、多様なネットワーク力とドリームインキュベータのコンサルティング力を組み合わせることで、これまで以上に地域の社会課題の解決に貢献し、地域価値向上を実現してまいります。また、当社グループの持続的成長と地域価値向上に向けた取組みを加速させていくため、サステナビリティ推進に関する企画・統括を担う専門部署として、「サステナビリティ推進室」を新設するとともに、サステナビリティ
※推進委員会の諮問機関として、「アドバイザリーボード」を設置いたしました。今後当社グループのサステナビリティ戦略の高度化を図り、取組みを強化してまいります。
※当社では、代表取締役社長CEOを委員長とするサステナビリティ推進委員会において、気候変動を含むサステナビリティ関連事項の審議及び進捗管理を一元的に行っております。2024年6月には、当社及び当社子会社である山口キャピタル、YMFG ZONEプラニングは地域共創サミット「Shimonoseki Add-venture Summit2024」を開催いたしました。当社グループが「地域」と「スタートアップ」の架け橋となり、社会課題解決に向け地域に新たなイノベーションを起こすことを目的に昨年度より始めたイベントで、今年度で2回目を迎えました。地域企業や自治体とスタートアップとの商談も多数行われ、地域関係者全員の力を掛け合わせ、豊かな未来を創っていく「共創」が具現化できたイベントとなりました。2024年10月には、当社及び当社子会社である山口銀行、ワイエムコンサルティング、ワイエムリース、YMFGZONEプラニングは、環境省が実施する「第5回 脱炭素先行地域」に下関市と共同提案し、「脱炭素先行地域」へ選定されました。唐戸市場等の観光施設や第三次産業が集積する市街地を中心として、下関市の環境配慮行動優良事業者認定制度と連携した山口銀行が、金利優遇融資商品を提供することで認定事業者の脱炭素化を推進し、また、地元事業者を巻き込んだ地域リース事業を展開すること等により、地域経済循環を創出し、地域経済の活性化と脱炭素化の同時達成を図る取組みであります。2024年12月には、住宅ローン手続きのDX化に向けて、グループ内銀行はクラウド型銀行業務統合プラットフォームサービスの提供を開始いたしました。お客さまの住宅ローンの申込から審査、契約までをWEB上で完結できるサービスで、1 つのプラットフォームの中でお客さま、住宅事業者さま、当社の3者間において住宅ローン手続きのシームレス化を実現し、申込から審査事務のプロセスをDX化することにより、お客さまの住宅ローン手続きにかかる負荷低減を実現してまいります。2025年3月には、当社子会社である山口銀行、YMFG ZONEプラニング、山口キャピタルは、株式会社Stapleとの合弁事業として、長門湯本温泉に客室・サウナ・レストラン・アクティビティセンター等を備えた複合施設「SOIL Nagatoyumoto」を開業いたしました。当社グループは、2017年9月に締結した長門市との「地方創生に係る包括連携協定」に基づき、新たな民間投資の促進を図るために、長門湯本温泉観光まちづくりの推進や創業支援・事業承継など地域課題解決に向けた活動を行ってまいりました。本事業は、事業承継の課題を抱えていた老舗旅館「六角堂」を承継し、大規模リノベーションによる旅館再生を基点とした地域共創プロジェクトの一環であり、今後も引き続き周辺地域の活性化や観光振興に向けて取組んでまいります。こうした中、当社グループ連結の経営成績は次のとおりとなりました。経常収益は、貸出金利息や有価証券利息配当金の増加等を主因として、前期比286億82百万円増加して2,134億35百万円となりました。一方、経常費用は、資金調達費用や国債等債券売却損の増加等を主因として、前期比135億28百万円増加して1,609億99百万円となりました。その結果、経常利益は前期比151億54百万円増加して524億36百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比101億29百万円増加して353億45百万円となり、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに過去最高益を更新しました。なお、当社グループの連結ベースの業績においては銀行業務が大部分を占めており、銀行業務を営んでおります山口銀行、もみじ銀行及び北九州銀行の単体の2025年3月期損益は次のとおりとなりました。(山口銀行)貸出金利息及び有価証券利息配当金、株式等売却益の増加等を主因として、経常利益は前期比121億18百万円増加して394億86百万円、当期純利益は前期比80億38百万円増加して287億4百万円となりました。(もみじ銀行) 資金調達費用や国債等債券売却損等は増加したものの、貸出金利息や有価証券利息配当金の増加等を主因として、経常利益は前期比10億66百万円増加して110億76百万円、当期純利益は前期比11百万円減少して73億36百万円となりました。(北九州銀行) 資金調達費用が増加したものの、貸出金利息や株式等売却益の増加及び与信関係費用の減少等を主因として、経常利益は前期比26億81百万円増加して79億18百万円、当期純利益は前期比28億44百万円増加して64億59百万円となりました。
(2)財政状態に関する概況【主要勘定の状況】預金は、お客さまの多様化するニーズにお応えすべく商品やサービスの充実とともに、地域に根ざした着実な営業展開を進めてまいりました結果、譲渡性預金と合わせますと、前期末比6,393億円増加して10兆9,833億円となりました。貸出金は、金融仲介機能を通じて地域金融機関としての責務を果たし、お取引先の信頼にお応えすべく資金需要に積極的姿勢で取組んだものの、前期末比178億円減少して8兆5,721億円となりました。有価証券は、有価証券運用における安定的な収益構造への転換を進めてまいりました結果、前期末比631億円増加して2兆1,285億円となりました。総資産は、預金及び譲渡性預金の増加を背景に、預け金が増加したこと等により、前期末比4,449億円増加して12兆9,934億円となりました。【キャッシュ・フローの状況】営業活動によるキャッシュ・フローは、預金及び譲渡性預金の増加等から、前期比5,831億円増加して6,150億円となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出の減少等から、前期比3,471億円増加して△1,466億円となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、劣後特約付社債の発行を行ったこと等から、前期比218億円増加して35億円となりました。この結果、現金及び現金同等物の期末残高は期中4,720億円増加して1兆8,465億円となりました。【自己資本比率の状況】(山口フィナンシャルグループ(国際統一基準)) 連結総自己資本比率は12.85%、連結Tier1比率及び連結普通株式等Tier1比率は11.41%となりました。(山口銀行(国際統一基準))単体総自己資本比率は13.77%、単体Tier1比率及び単体普通株式等Tier1比率は13.77%となりました。(もみじ銀行(国内基準))単体自己資本比率は、10.49%となりました。(北九州銀行(国内基準))単体自己資本比率は、13.45%となりました。
(3)今後の見通し今後の金融経済環境を展望しますと、高水準の賃上げによる個人消費の拡大や旺盛なインバウンド需要などを主因に、回復基調が継続していくものとみております。一方、足元では米国の関税引き上げや中東情勢の緊迫化など、各国の政策運営の不確実性が高まる中で、株価や為替相場が不安定に変動する等、今後の経済動向については十分に注視していく必要があります。地元経済は、依然として人口減少や少子高齢化、事業の後継者不足等の深刻な悩みを抱えております。いかに地域の企業、産業の活性化を図り、雇用の確保と地域経済の持続性を高めていくかが課題となっており、地域金融機関が地域創生、地域経済活性化の実現に向け、当社グループの果たすべき役割及び地域の皆さまからのご期待は益々大きくなっていると認識しております。こうした環境下において、2025年度より「YMFG中期経営計画(2025年度~2029年度)」が始まりました。本中期経営計画では、地域のお客さまが抱える多様かつ複雑化した経営課題解決を最大の提供価値とする「地域課題解決のプラットフォーマー」への進化を目指します。そして、この姿を目指すための必要条件として、我々YMFGは、地域、お客さまと同じ舟に乗って、融資、エクイティ、ソリューションを複合的に組み合わせた総合支援を行い、課題解決型の付加価値を地域に還元するビジネスモデルである「同舟共命型ビジネスモデル」の確立を進めてまいります。今後も、地域の皆さまをはじめとするステークホルダーの方々との対話を重視し、付加価値ある最高のサービスを提供できるように努め、地域経済の発展を通じて、企業価値の向上を図ってまいります。また、企業グループとして安定的で実効性の高いコーポレート・ガバナンス体制を構築し、グループ経営の透明性を高めることで、皆さまへの説明責任を十分に果たしてまいります。
通期 2026年3月期
出典: 山口フィナンシャルグループ 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2026年5月8日
1.経営成績(1)経営成績に関する概況当事業年度における我が国経済は、円安や賃金上昇等による物価上昇、米国の関税引き上げによる影響がみられたものの、雇用・所得環境の改善や物価上昇に対する各種政策効果などもあり、緩やかな回復基調で推移しました。また、日本銀行が金融政策正常化に向けて政策金利の追加引上げを実施し、株式市場では政府の政策期待や円安などを背景に日経平均株価が最高値を更新しました。しかし、足元では米国・イスラエルによるイラン攻撃の影響で原油価格が高騰しており、国内外の景気下振れリスクや物価上昇の継続等により、先行きは不透明な状況が続いております。地元経済においては、設備投資は増加しましたが、住宅投資が弱めの動きとなり、輸出も米国の関税引き上げの影響などから減少しました。生産活動は自動車が弱めの動きとなる一方で、電気機械が増加し、一部に持ち直しの動きがみられ、個人消費は雇用・所得環境の改善により、物価上昇の影響を受けながらも緩やかに回復しており、全体では緩やかな回復基調で推移しました。当社グループは、当事業年度より「YMFG中期経営計画(2025年度~2029年度)」をスタートさせており、計
※1 ※1画期間を「“地域課題解決のプラットフォーマー”への進化へ向けた“同舟共命型ビジネスモデル”の確立を目指す5年間」と位置付けるとともに、成長領域見直し・選択と集中を実行することで、資本コストを上回るROE水準を目指しております。本中期経営計画では、地域のお客さまが抱える多様かつ複雑な経営課題の解決を最大の提供価値とし、個別のお客さまの課題解決に留まらず、地域全体を俯瞰し、まちづくりのような「面」の視点での課題解決にも取組む「地域課題解決のプラットフォーマー」への進化を通じて、地域の豊かな未来を共創してまいります。「地域課題解決のプラットフォーマー」への進化に向けたエンジン(基本目標)として、①同舟共命型ビジネス
※2モデルの確立、②金融ビジネスの高度化、③マルチバンク・シングルプラットフォームの深化を定め、これら3つのエンジンを連動させていくことで、当社グループの企業価値向上に取組んでおります。
※1地域課題解決のプラットフォーマー/同舟共命型ビジネスモデルお客さまに対する総合サポート(融資・エクイティ・ソリューションを複合的に組み合わせたご支援)による複雑化した経営課題解決を最大の提供価値とするビジネスを展開する事業体のことをいい、このビジネスモデルを「同舟共命型ビジネスモデル」と定義しております。
※2マルチバンク・シングルプラットフォームグループ内に銀行を複数有する場合に、各銀行における人事制度の一体化やシステムの統合・統一化、各種本部機能の持株会社への集約・一元的な運用を通じて、グループ経営の一体化・効率化を追求する経営体制のことを指します。中期経営計画の初年度である当事業年度は、将来の持続的成長及び資本コストを上回る価値創出を実現するため、ビジネスモデルの転換に着手いたしました。地域企業の成長支援や地域の課題解決を通じた地域価値向上に資する領域へ経営資源を再配分する一方、戦略的重要性や収益性が相対的に低下した事業・拠点の整理・合理化を図っております。同舟共命型ビジネスモデルへの転換・確立に向けては、お客さまの事業成長を総合的に支援する体制強化を目的に、2025年7月に当社子会社であるワイエムコンサルティング、YMキャリア、データ・キュービック、ワイエムライフプランニングの4社を再編し、「株式会社YMFGグロースパートナーズ」(以下、「YMGP」)として新たに始動いたしました。これまで4社に分散していたお客さまの経営課題に関する情報や知見を集約することで、複雑化した経営課題に対する固有の最適解をワンストップかつ機動的に提供する体制を構築し、更なるサービス品質の向上を目指しております。新たに始動したYMGPを中心に、当社グループ会社が共同で、地域経済を牽引するお客さまへのエクイティ出資を含む成長支援を実施するなど、地域企業が抱える自社固有の経営課題解決に向けて、当社グループの多様なリソースを活用した伴走型支援を展開しております。地域課題解決の取組みとしては、地域産業の創出・育成による生産性向上に資する分野を重点領域と位置付け、2025年8月にGX戦略地域の選定に向けて山口県が設置した「新事業創出・育成タスクフォース」の構成企業として参画し、山口県の産業創出やGDPの向上を目指した施策の方向性を示すとともに、山口県産業の国際競争力の維持・強化を図っております。10月には、地域観光の新たな価値創出に向けて、山口・広島・福岡を中心にインバウンド富裕層市場の拡大と地域活性化を目指すプロジェクトを本格的に始動いたしました。また、官民連携による課題解決手法であるソーシャル・インパクト・ボンド事業において、地域金融グループとして全国初となるサービス提供事業者を取りまとめる受託者として山口市から選定されました。加えて、地域医療の持続性向上に貢献することを目的として、高度医療提供体制の充実や医師の育成等に資する取組みに活用される寄附を実施しております。地域社会の脱炭素化に向けては、2025年10月に下関市脱炭素先行地域における金融施策として、しものせき脱炭素経営支援ローン(サステナビリティ・リンク・ローン)の取り扱いを開始いたしました。本取組みは、地方公共団体が持つ独自の制度と連携し、金融機関の融資フレームワークを脱炭素先行地域の推進施策として活用した全国初の事例となります。11月には山口県の産業分野の脱炭素化に向け、県内企業の取組支援等を推進するため、山口県と連携協定を締結しております。マルチバンク・シングルプラットフォームの深化に向けては、グループ経営の効率化と持続的な収益基盤の構築を目的として、グループ内銀行の勘定系システム統合を本格始動いたしました。グループ全体のスケールメリットを最大限に生かしつつ、システムの運用・管理を効率化することで経営の最適化を実現してまいります。成長領域見直し・選択と集中の取組みとしては、事業ポートフォリオ経営の観点から、2025年9月に、当社子会社である保険ひろばの全株式をほけんの窓口グループ株式会社へ譲渡いたしました。11月には当社グループ全体の国際業務見直しとして、日本及び中国の金融監督庁からの認可取得を前提に、山口銀行青島支店及び大連支店の組織形態を駐在員事務所へ変更することについて決議いたしました。今後認可を取得し組織形態の変更を実施することにより、当社及び山口銀行は国際統一基準行から国内基準行へ移行することとなり、更なる資本の有効活用やグループシナジーの最大化等を通じた企業価値の向上に努めてまいります。こうした中、当社グループ連結の経営成績は次のとおりとなりました。経常収益は、貸出金利息や有価証券利息配当金、株式等売却益の増加等を主因として、前期比485億6百万円増加して2,619億41百万円となりました。一方、経常費用は、資金調達費用や国債等債券売却損の増加等を主因として、前期比559億16百万円増加して2,169億15百万円となりました。その結果、経常利益は前期比74億10百万円減少して450億26百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比23億37百万円減少して330億8百万円となりました。なお、当社グループの連結ベースの業績においては銀行業務が大部分を占めており、銀行業務を営んでおります山口銀行、もみじ銀行及び北九州銀行の単体の2026年3月期損益は次のとおりとなりました。(山口銀行)資金調達費用や国債等債券売却損が増加したものの、有価証券利息配当金や株式等売却益の増加等を主因として、経常利益は前期比9億88百万円増加して404億74百万円、当期純利益は前期比5億17百万円増加して292億21百万円となりました。(もみじ銀行) 貸出金利息や株式等売却益が増加したものの、資金調達費用や国債等債券売却損の増加等を主因として、経常利益は前期比50億87百万円減少して59億89百万円、当期純利益は前期比31億30百万円減少して42億6百万円となりました。(北九州銀行) 貸出金利息や株式等売却益が増加したものの、資金調達費用や与信関係費用の増加等を主因として、経常利益は前期比13億98百万円減少して65億20百万円、当期純利益は前期比17億33百万円減少して47億26百万円となりました。
(2)財政状態に関する概況【主要勘定の状況】預金は、お客さまの多様化するニーズにお応えすべく商品やサービスの充実とともに、地域に根ざした着実な営業展開を進めてまいりました結果、譲渡性預金と合わせますと、前期末比2,348億円増加して11兆2,181億円となりました。貸出金は、金融仲介機能を通じて地域金融機関としての責務を果たし、お取引先の信頼にお応えすべく資金需要に積極的姿勢で取組んでまいりました結果、前期末比3,688億円増加して8兆9,409億円となりました。有価証券は、有価証券運用における安定的な収益構造への転換を進めてまいりました結果、外国債券や投資信託の減少を主因として、前期末比822億円減少して2兆463億円となりました。総資産は、預金及び譲渡性預金の増加を背景に、貸出金が増加したこと等により、前期末比1,870億円増加して13兆1,804億円となりました。【キャッシュ・フローの状況】営業活動によるキャッシュ・フローは、貸出金の増加等から、前期比8,600億円減少して△2,450億円となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却による収入の増加等から、前期比2,394億円増加して928億円となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、劣後特約付社債の期限前償還を行ったこと等から、前期比499億円減少して△464億円となりました。この結果、現金及び現金同等物の期末残高は期中1,986億円減少して1兆6,479億円となりました。【自己資本比率の状況】(山口フィナンシャルグループ(国際統一基準)) 連結総自己資本比率は13.39%、連結Tier1比率及び連結普通株式等Tier1(CET1)比率は12.34%となりました。(山口銀行(国際統一基準))単体総自己資本比率は15.23%、単体Tier1比率及び単体普通株式等Tier1(CET1)比率は15.23%となりました。(もみじ銀行(国内基準))単体自己資本比率は、10.60%となりました。(北九州銀行(国内基準))単体自己資本比率は、11.92%となりました。
(3)今後の見通し今後の金融経済環境を展望しますと、国内経済は、安定的な物価上昇とそれを上回る持続的な賃金上昇のもと、「成長型経済」への転換が進む中、高水準の賃上げによる個人消費の拡大や旺盛なインバウンド需要などにより、緩やかな成長が見込まれます。また、AIや半導体分野への投資拡大やデジタル化の進展による労働生産性の向上により国内経済は更なる発展と成長が期待されております。一方で、足元は米国の関税引き上げをはじめとする各国の通商政策の変化や中東情勢の緊迫化など各国の政策運営の不確実性が高まる中で、金融資本市場の変動等の影響には十分注意する必要があります。また、日本銀行の政策調整に伴い「金利のある世界」が定着しつつある中、金融機関を取り巻く事業環境は大きな転換点を迎えております。地元経済は、依然として人口減少や少子高齢化、事業の後継者不足等の深刻な悩みを抱えております。いかに地域の企業、産業の活性化を図り、雇用の確保と地域経済の持続性を高めていくかが課題となっており、地域金融機関が地域創生、地域経済活性化の実現に向け、当社グループの果たすべき役割及び地域の皆さまからのご期待は益々大きくなっていると認識しております。とりわけ、地域の企業やお客さまが抱える課題は資金調達のみならず、事業承継や人材確保、DX対応やカーボンニュートラルへの対応等、多様化・複雑化しており、従来の金融仲介機能にとどまらない総合的な課題解決力が強く求められております。こうした環境下において、当社グループは、当事業年度より開始した「YMFG中期経営計画(2025年度~2029年度)」のもと、「地域の豊かな未来を共創する」という使命・存在意義(パーパス)を実現すべく、「地域に選ばれ、地域の信頼に応える、地域価値向上企業グループ」として、お客さまとの事業リスクの共有を通じた総合サポートに重点を置く「地域課題解決のプラットフォーマー」を目指してまいります。そのための戦略として、お客さまが抱える様々な経営課題の解決を通じた事業成長支援、経済的インパクトにつながる地域課題の解決、ウェルスマネジメントやファイナンシャル・ウェルビーイングの視点に立ったお客さまの資産サポートに注力してまいります。また、企業グループとして安定的で実効性の高いコーポレート・ガバナンス体制を構築し、グループ経営の透明性を高めることで、皆さまへの説明責任を十分に果たしていくことに加え、グループ経営管理の高度化やサイバーセキュリティを含むリスク管理態勢の強化を通じて、変化に強い経営基盤の構築を図ってまいります。今後も、地域の皆さまをはじめとするステークホルダーの方々との対話を重視し、付加価値ある最高のサービスを提供できるように努め、地域経済の発展を通じて、企業価値の向上を図ってまいります。
四半期 2026年3月期 第1四半期
出典: 山口フィナンシャルグループ 2026年3月期 第1四半期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2025年8月8日(https://www2.jpx.co.jp/disc/84180/140120250807534266.pdf)
1.当四半期決算に関する定性的情報(1)連結経営成績に関する定性的情報当第1四半期の連結経営成績につきましては、経常収益は貸出金利息や有価証券利息配当金、その他業務収益の増加等により、前年同期比15億1百万円増加して569億86百万円となりました。一方、経常費用は預金利息など資金調達費用の増加等により、前年同期比41億9百万円増加して435億25百万円となりました。この結果、経常利益は前年同期比26億8百万円減少して134億61百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比18億35百万円減少して96億66百万円となりました。
(2)連結財政状態に関する定性的情報当第1四半期末における総資産は、前連結会計年度末比53億円減少して12兆9,881億円となり、純資産は前連結会計年度末比124億円増加して6,345億円となりました。主要な勘定の残高につきましては、預金及び譲渡性預金は前連結会計年度末比63億円増加して10兆9,896億円、貸出金は前連結会計年度末比265億円増加して8兆5,986億円、有価証券は前連結会計年度末比41億円増加して2兆1,326億円となりました。
(3)連結業績予想に関する定性的情報2025年5月9日に公表いたしました連結業績予想に変更はありません。
四半期 2027年3月期 第1四半期
出典: 山口フィナンシャルグループ 2027年3月期 第1四半期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2026年8月7日(https://www2.jpx.co.jp/disc/84180/140120260806511442.pdf)
1.当四半期決算に関する定性的情報(1)連結経営成績に関する定性的情報当第1四半期の連結経営成績につきましては、経常収益は貸出金利息や株式等売却益の増加等により、前年同期比162億43百万円増加して732億29百万円となりました。一方、経常費用は国債等債券売却損の増加等により、前年同期比96億90百万円増加して532億15百万円となりました。この結果、経常利益は前年同期比65億53百万円増加して200億14百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比44億83百万円増加して141億49百万円となりました。
(2)連結財政状態に関する定性的情報当第1四半期末における総資産は、前連結会計年度末比1,161億円減少して13兆643億円となり、純資産は前連結会計年度末比170億円増加して6,872億円となりました。主要な勘定の残高につきましては、預金及び譲渡性預金は前連結会計年度末比3,371億円減少して10兆8,810億円、貸出金は前連結会計年度末比459億円増加して8兆9,868億円、有価証券は前連結会計年度末比856億円増加して2兆1,319億円となりました。
(3)連結業績予想に関する定性的情報2026年5月8日に公表いたしました連結業績予想に変更はありません。
本記事は各社が開示した決算短信の記載を機械的に抽出・比較し、AIが要約したものです。数値・表現は原資料をご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。