※本記事は西華産業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
西華産業株式会社(東証プライム、証券コード8061)は、2026年3月期の通期決算説明会資料を公表した。当期は取扱高2,957.2億円(前期比+52.8億円)、売上高1,084.8億円(前期比+147.5億円)、営業利益80.3億円(前期比+15.4億円)となり、エネルギー事業ならびにプロダクト事業の連結子会社における好調な業績推移により増収増益となった。親会社株主に帰属する当期純利益は75.0億円(前期比▲2.9億円)で、政策保有株式売却益が前期比で▲6.5億円であったことにより減少した。受注高は1,185.6億円、受注残高は768.4億円(前期比+100.7億円)となった。
連結業績(2026年3月期 実績)
取扱高は2,957.2億円(前期比+1.8%)、売上高は1,084.8億円(同+15.7%)となった。売上高について、MHI代理店事業(受託取引)はネット手数料のみ計上している。営業利益は80.3億円(同+23.8%)、経常利益は90.3億円(同+8.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は75.0億円(同▲3.7%)。前期の当期純利益77.9億円には負ののれん9.5億円が含まれており、負ののれん控除後の68.4億円と比較すると+6.6億円の増益となる。商社である同社は受注高・受注残高も開示しており、受注高は1,185.6億円(同+14.8%)、受注残高は768.4億円(同+15.1%)といずれも増加した。
| 項目 | 2025/3 実績 | 2026/3 実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 取扱高 | 2,904.4億円 | 2,957.2億円 | +1.8% |
| 売上高 | 937.3億円 | 1,084.8億円 | +15.7% |
| 営業利益 | 64.8億円 | 80.3億円 | +23.8% |
| 経常利益 | 82.9億円 | 90.3億円 | +8.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 77.9億円 | 75.0億円 | ▲3.7% |
| 受注高 | 1,032.3億円 | 1,185.6億円 | +14.8% |
| 受注残高 | 667.6億円 | 768.4億円 | +15.1% |
セグメント別の状況
エネルギー事業は売上高384.9億円(前期比+9.5%)、セグメント利益40.1億円(同▲11.9%)。西日本各地の火力発電所および原子力発電所向け定期修繕工事や、九州地区の火力発電所新設工事等の受渡しが順調に進んだことで増収となった一方、前期は持分法適用会社化により発生した負ののれん9.5億円の計上があったことから減益となった(負ののれんを控除した場合は前期比+11.5%の増益)。産業機械事業は売上高355.9億円(同+43.4%)、セグメント利益1.4億円で黒字化。当社単体において化学会社向け機能性フィルム製造プラントや各種環境負荷低減関連装置の受渡しがあったこと等により業績が改善した。プロダクト事業は売上高343.9億円(同+1.9%)、セグメント利益44.5億円(同+23.8%)。連結子会社の日本ダイヤバルブやTsurumi (Europe) GmbHグループの業績が堅調に推移したことで増収増益となった。なお、前期よりセグメント利益は従来の営業利益から、営業利益に持分法による投資損益を調整した金額に変更されている。
| セグメント | 指標 | 2026/3 実績 | 2025/3 実績 |
|---|---|---|---|
| エネルギー事業 | 売上高 | 384.9億円 | 351.5億円 |
| エネルギー事業 | セグメント利益 | 40.1億円 | 45.5億円 |
| 産業機械事業 | 売上高 | 355.9億円 | 248.1億円 |
| 産業機械事業 | セグメント利益 | 1.4億円 | ▲3.2億円 |
| プロダクト事業 | 売上高 | 343.9億円 | 337.5億円 |
| プロダクト事業 | セグメント利益 | 44.5億円 | 35.9億円 |

受注残高はエネルギー事業294.0億円(前期比+16.8%)、産業機械事業337.6億円(同+20.6%)、プロダクト事業136.6億円(同+0.6%)、合計768.4億円(同+15.1%)。エネルギー事業は原子力発電所における設備更新案件等を中心に受注残高が増加し、産業機械事業は昨年12月に子会社化した旭サナック分が受注残高増加に寄与した。旭サナック(愛知県尾張旭市、塗装機械・圧造機械・精密洗浄・コーティング装置の開発・製造・販売等)は2025年12月1日に株式譲渡が実行され(取得額188億円)、子会社化に伴い同社決算月を5月から12月に変更したことで、同社の2026年3月決算には旭サナックの12月分(1ヶ月分)の損益が連結されている。

2027年3月期 通期業績予想
2027年3月期は売上高1,250億円(前期比+15.2%)、営業利益91億円(同+13.3%)、経常利益98億円(同+8.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益76億円(同+1.2%)を予想する。1株当たり当期純利益は215.33円、年間配当は93円(中間46円/期末47円)の予想。セグメント別では、エネルギー事業が売上高400億円・セグメント利益40億円、産業機械事業が売上高490億円・セグメント利益13億円、プロダクト事業が売上高360億円・セグメント利益43億円を予想している。
| 項目 | 2027/3 予想 | 2026/3 実績 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,250億円 | 1,084.8億円 | +15.2% |
| 営業利益 | 91億円 | 80.3億円 | +13.3% |
| 経常利益 | 98億円 | 90.3億円 | +8.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 76億円 | 75.0億円 | +1.2% |
| 1株当たり当期純利益 | 215.33円 | 208.44円 | - |
| 年間配当(予想) | 93円(中間46円/期末47円) | 81.66円 | +11.34円 |

株主還元
2026年3月期の年間配当は81.66円(中間36.66円・期末45円、2025年10月1日を効力日とした1株につき3株の株式分割調整後)で、連結配当性向は39.2%。2027年3月期は年間配当93円(中間46円・期末47円)、配当性向43.2%を予想する。株主還元方針については、戦略的事業投資を通じて基礎収益力が向上した現在の状況を踏まえ、従来の「総還元性向45%目途」から「連結配当性向45%目途」に変更し、2027年3月期中間配当より適用する。また、自己株式取得として、取得価額総額30億円(上限)・取得株式総数1,050,000株(上限、発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合2.89%)の市場買付を2026年5月14日から2026年8月31日の期間で実施する。
| 項目 | FY2024 | FY2025 | FY2026(予想) |
|---|---|---|---|
| 中間配当 | 30円 | 36.66円 | 46円 |
| 期末配当 | 43.33円 | 45円 | 47円 |
| 年間配当合計 | 73.33円 | 81.66円 | 93円 |
| 連結配当性向 | 33.9% | 39.2% | 43.2% |

中期経営計画・トピック
長期経営ビジョン『VIORB 2030』および中期経営計画『VIORB2030 Phase1』では、2025年度の営業利益実績80.3億円が期首予想66億円を上回り、前倒し達成となった。中期経営計画最終年度である2026年度の営業利益目標91億円についても前倒し達成を目指す。2030年度の長期経営ビジョン到達目標は営業利益120億円(オーガニック事業85億円+ノン・オーガニック事業35億円)としている。デット活用については、2026年度のJCR格付「A-」の維持を前提にD/Eレシオ1倍を目途とし、政策保有株式は公表済の縮減方針に沿い2027年度までに連結純資産割合10%を水準に売却する。トピックとして、2025年4月3日に東京産業株式会社(証券コード8070)の株式を取得(普通株式3,321,800株、発行済み株式総数に対する比率11.58%で筆頭株主)しており、相似性があるビジネスを展開する両社は、持続的成長と中長期的な企業価値の向上への取り組みについて経営者間で協議を開始することとなった。
※本記事は西華産業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。