※本記事はスクロールが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
スクロールの2026年3月期(2025年4月1日~2026年3月31日)通期連結業績は、売上高が88,548百万円(前期比+4,517百万円、+5.4%)となり、ソリューション事業の成長により過去最高を更新した。一方、営業利益は5,727百万円(同△324百万円、△5.4%)、経常利益は6,166百万円(同△258百万円、△4.0%)といずれも減益となり、事業整理損やのれんの減損損失など1,615百万円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,768百万円(同△1,498百万円、△35.1%)と大幅減となった。年間配当金は59.0円、自己資本比率は63.9%(前期比△1.2pt)となった。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は79,826百万円(2024年3月期)、84,030百万円(2025年3月期)、88,548百万円(2026年3月期)と3期連続で増加した。営業利益率は6.5%(前期7.2%)、経常利益率は7.0%(前期7.6%)といずれも低下した。1株当たり当期純利益は80.71円(前期124.15円、△43.44円)、ROEは7.5%(前期12.2%、△4.7pt)。自己資本比率は63.9%(前期比△1.2pt)、現金及び現金同等物の期末残高は10,721百万円(前期末比+5,095百万円)となった。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 88,548 | 84,030 | +4,517(+5.4%) |
| 営業利益(百万円) | 5,727 | 6,052 | △324(△5.4%) |
| 経常利益(百万円) | 6,166 | 6,424 | △258(△4.0%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 2,768 | 4,267 | △1,498(△35.1%) |
| 1株当たり当期純利益 | 80.71円 | 124.15円 | △43.44円 |
| ROE | 7.5% | 12.2% | △4.7pt |
セグメント別の状況
ソリューション事業は物流代行の新規獲得が好調で売上高37,605百万円(前期比+20.4%)、セグメント利益1,570百万円(同+76.5%)となった。2025年6月には新たな物流拠点「SLCつくば」を開設した。通販事業は顧客数減少や物価高、市場トレンドの変化を背景に夏季の受注が振るわず、売上高36,662百万円(同△6.0%)、セグメント利益4,181百万円(同△19.8%)の減収減益となった。eコマース事業はECモール内の価格競争などで収益性が悪化し、不採算の並行輸入事業・旅行事業から撤退(特別損失を計上)した一方、防災関連商材は好調に推移し、売上高15,312百万円(同+0.2%)、セグメント利益385百万円(同+136.0%)となった。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期 | 2025年3月期 |
|---|---|---|---|
| ソリューション事業 | 売上高(百万円) | 37,605 | 31,223 |
| ソリューション事業 | セグメント利益(百万円) | 1,570 | 889 |
| 通販事業 | 売上高(百万円) | 36,662 | 38,993 |
| 通販事業 | セグメント利益(百万円) | 4,181 | 5,210 |
| eコマース事業 | 売上高(百万円) | 15,312 | 15,281 |
| eコマース事業 | セグメント利益(百万円) | 385 | 163 |


通期業績予想
2027年3月期(FY2026)の連結業績予想は、売上高90,000百万円(前期比+1.6%)、経常利益6,500百万円(同+5.4%、経常利益率7.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益4,300百万円(同+55.3%)、ROE11.1%(同+3.6pt)。セグメント別では、ソリューション事業が売上高42,100百万円(同+12.0%)・経常利益2,100百万円(同+33.7%)、通販事業が売上高38,000百万円(同+3.6%)・経常利益4,200百万円(同+0.4%)、eコマース事業が売上高10,500百万円(同▲31.4%)・経常利益200百万円(同▲48.1%)を計画する。ソリューション事業と通販事業の二つの収益基盤を確立し、相乗効果で収益の安定性と成長性を両立する事業ポートフォリオの変革を推進するとしている。
| 項目 | 2027年3月期(予想) | 2026年3月期(実績) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 90,000 | 88,548 | +1.6% |
| 経常利益(百万円) | 6,500 | 6,166 | +5.4% |
| 経常利益率 | 7.2% | 7.0% | +0.3%pt |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 4,300 | 2,768 | +55.3% |
| ROE | 11.1% | 7.5% | +3.6%pt |

株主還元
2026年3月期の1株当たり配当金は、中間29.5円・期末29.5円の年間59.0円(連結配当性向73.1%、DOE5.4%)。また2025年11月5日から2026年1月13日にかけて自己株式790,000株(取得価額の総額999,868,680円)を取得した。2027年3月期以降の株主還元方針として、中長期ビジョン(2029年度)に掲げるROE15%以上の達成に向けて、連結配当性向60%または連結純資産配当率(DOE)8.5%のいずれか高い方を基準とした累進配当を実施するとし、2027年3月期の1株当たり配当金は、東証プライム市場上場40周年記念配当(中間2.5円・期末2.5円)を含む中間51.0円・期末51.0円の年間102.0円を予想している。なお、株主優待制度は2026年3月31日時点の株主名簿に記載された100株(1単元)以上を保有する株主への優待の贈呈をもって終了する。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(予想) |
|---|---|---|
| 中間配当金 | 29.5円 | 51.0円(記念配当2.5円含む) |
| 期末配当金 | 29.5円 | 51.0円(記念配当2.5円含む) |
| 年間配当金 | 59.0円 | 102.0円 |
| 連結配当性向 | 73.1% | - |
| DOE | 5.4% | - |

中長期ビジョン/キャピタルアロケーション方針
中長期ビジョンでは、創業90周年となる2029年度までに目指す姿として、連結純利益60億円(FY2025実績27.6億円)、ROE15.0%(同7.5%)、総還元性向60%程度(同109.0%)を定量目標に掲げる。2025年度はソリューション事業の売上高が通販事業と肩を並べるまでに成長し、事業ポートフォリオの転換点(クロッシングポイント)に到達したとしている。キャピタルアロケーション方針(FY2025~FY2029の5ヶ年累計)では、営業キャッシュ・フロー330億円や保有資産の有効活用20億円等をキャッシュ原資とし、成長投資100億円、戦略投資150億円、株主還元160億円程度に配分する方針を示した。
※本記事はスクロールが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。