※本記事はセルシードが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社セルシードは2025年12月期(2025年1月〜12月累計)の決算を発表した。売上高は83百万円で前期比56.7%減、営業損失1,046百万円(前期は営業損失846百万円)、経常損失1,051百万円(前期は経常損失847百万円)、当期純損失1,104百万円(前期は当期純損失859百万円)となり、いずれの損益項目も前期から損失が拡大した。同社は再生医療等製品の開発を主軸とする事業モデルであり、研究開発の進展に伴い当面は営業損失が拡大する見込みとしている。
業績(2025年12月期 実績)
売上高減少の要因として、米国における研究機関予算の大幅削減など研究環境の急激な変化に加え、欧州・中東地域における地政学的混乱の継続的影響により、細胞培養器材の海外売上が減少したことを挙げている。営業損益については、同種軟骨細胞シート(CLS2901C)の第3相試験の治験開始・症例登録開始による研究開発費増加が要因としている。期初予想(参考)は売上高195百万円、営業損失1,010百万円、経常損失1,010百万円、当期純損失1,060百万円であったが、2025年11月13日開示の業績予想で売上高80百万円、営業損失1,040百万円、経常損失1,040百万円、当期純損失1,095百万円に下方修正された。通期実績はこの修正後予想に対し、売上高は+3百万円上回った一方、営業損失は6百万円、経常損失は11百万円、当期純損失は9百万円、それぞれ損失が拡大した。
| 項目 | 2025年12月期 | 対前期増減額 | 対前期増減率 | 2024年12月期 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 83 | △109 | △56.7% | 193 |
| 営業利益 | △1,046 | △199 | - | △846 |
| 経常利益 | △1,051 | △204 | - | △847 |
| 当期純利益 | △1,104 | △244 | - | △859 |

| 項目 | 期初予想(参考) | 業績予想(2025年11月13日開示) | 通期実績 | 増減額(通期実績-業績予想) |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 195 | 80 | 83 | 3 |
| 営業利益 | △1,010 | △1,040 | △1,046 | △6 |
| 経常利益 | △1,010 | △1,040 | △1,051 | △11 |
| 当期純利益 | △1,060 | △1,095 | △1,104 | △9 |

資金調達と財務基盤
2025年12月8日を割当日として、第三者割当による第25回新株予約権(行使価額修正条項付)を発行した。発行新株予約権数は86,000個、割当先はバークレイズ・バンク、資金調達額は差引手取概算額で3,256,440,000円。行使期間は2025年12月9日から2027年12月8日までの2年間で、資金使途は研究開発資金2,084百万円、器材事業運営資金474百万円、運転資金698百万円としている。2026年1月時点の行使状況は、行使価格総額402,805千円、行使新株予約権数14,094個(未行使新株予約権数:62,993個)。2025年12月期末の現金及び預金は1,318,909千円で、研究開発の進展に伴い研究開発費が先行して増加するため当面は営業損失が拡大する見込みとしつつ、当面の運転資金及び投資資金は確保できており資金繰りに支障はないとしている。継続企業の前提に関する注記の記載は本資料には無い。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 割当日 | 2025年12月8日 |
| 発行新株予約権数 | 86,000個 |
| 割当先 | バークレイズ・バンク |
| 資金調達額(差引手取概算額) | 3,256,440,000円 |
| 行使期間 | 2年間(2025年12月9日から2027年12月8日) |
| 資金使途 | 研究開発資金2,084百万円、器材事業運営資金474百万円、運転資金698百万円 |

開発パイプラインの進捗
細胞シート再生医療事業では、変形性膝関節症を対象とする同種軟骨細胞シート(CLS2901C)の第3相試験を、東海大学医学部付属病院、横浜石心会病院、海老名総合病院、順天堂大学医学部附属順天堂医院、横浜市立大学附属市民総合医療センター、横浜南共済病院の6施設で実施している。2025年10月に第1例目の症例登録を行い、現在各治験実施施設にて計画通り治験が進行中としている。再生医療受託事業では、東京都立多摩北部医療センターの食道がん治療後の食道狭窄に対する細胞シートによる治療について、自由診療の開始に必要な当局への手続きの支援及び当該細胞シートの製造受託に係る契約を締結したほか、株式会社NPTとの治験製品製造に向けた技術開示等に係る契約を締結した。細胞培養器材事業では、米国における研究機関予算の大幅削減や欧州・中東の地政学的混乱の影響により海外市場での売上が低迷したが、UpCellフラスコの海外販売に向けた製造を実施し、当該売上を計上した。

通期業績予想・株主還元
本資料には翌期(2026年12月期)の業績予想の記載は無い。また配当への言及も本資料には無い。
※本記事はセルシードが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。