※本記事は京都きもの友禅ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
京都きもの友禅ホールディングスの2026年3月期は、売上高5,951百万円(前期比+15.3%)、営業利益259百万円(前期は営業損失734百万円)、経常利益258百万円(前期は経常損失747百万円)、当期純利益221百万円(前期は当期純損失923百万円)となり、全四半期で営業黒字を達成して通期営業黒字へ転換した。2021年3月期以来となる通期営業黒字化となる。振袖事業の受注高は前年比+27.9%と伸長し、売上回復を牽引した。2027年3月期は増収を計画する一方、営業利益・当期純利益は減益を予想している。
連結業績(2026年3月期 実績)
2026年3月期の売上高は5,951百万円(前期比+15.3%)。売上総利益は3,657百万円(同+20.8%)、売上総利益率は61.5%で前期比+2.8pt改善した。仕入プロセスや販売価格の見直しにより、和装商品の原価率が適正化した。販管費は3,398百万円(同△9.7%)で、広告・販促費や人件費の適正化が進んだ。この結果、営業利益は259百万円(前期は営業損失734百万円)、経常利益は258百万円(前期は経常損失747百万円)、当期純利益は221百万円(前期は当期純損失923百万円)と、いずれも黒字転換した。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 5,951百万円 | 5,161百万円 | +790百万円 | +15.3% |
| 売上総利益 | 3,657百万円 | 3,027百万円 | +629百万円 | +20.8% |
| 販管費 | 3,398百万円 | 3,762百万円 | △363百万円 | △9.7% |
| 営業利益 | 259百万円 | △734百万円 | +993百万円 | ― |
| 経常利益 | 258百万円 | △747百万円 | +1,005百万円 | ― |
| 当期純利益 | 221百万円 | △923百万円 | +1,144百万円 | ― |

事業別の状況
振袖事業は、集客施策と店舗営業施策の連動強化により来店者数11,964人(前年比+44.2%)、受注件数9,205件(同+25.8%)、受注高1,800百万円(同+27.9%)といずれも前年を上回り、売上回復を牽引した。一般呉服・宝飾等は、店舗網見直しの影響により来店者数54,611人(同△9.5%)、受注高3,516百万円(同△1.7%)となったが、既存店ベースでは受注高が前年比+4.7%となった。写真スタジオは独立店舗型店舗の閉店の影響により売上高が前年比△12.1%となった一方、運営効率の改善により利益面では改善した。オンラインストアは自社サイトでの振袖売上が好調に推移し、商品ラインナップの充実化もあり売上高は前年比+14.8%となった。
| 事業 | 指標 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 振袖 | 来店者数 | 11,964人 | 8,294人 | +44.2% |
| 振袖 | 受注件数 | 9,205件 | 7,317件 | +25.8% |
| 振袖 | 受注高 | 1,800百万円 | 1,407百万円 | +27.9% |
| 一般呉服・宝飾等 | 来店者数 | 54,611人 | 60,345人 | △9.5% |
| 一般呉服・宝飾等 | 受注高 | 3,516百万円 | 3,578百万円 | △1.7% |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は、受注高5,982百万円(前期比+3.9%)、売上高6,070百万円(同+2.0%)と増収を計画する。売上総利益は3,765百万円(同+3.0%)を見込むが、販管費は3,607百万円(同+6.2%)に増加する計画で、営業利益は158百万円(同△38.9%)、当期純利益は104百万円(同△52.9%)と、いずれも前期実績を下回る見通し。
| 項目 | 2027年3月期(計画) | 2026年3月期(実績) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 受注高 | 5,982百万円 | 5,759百万円 | +3.9% |
| 売上高 | 6,070百万円 | 5,951百万円 | +2.0% |
| 売上総利益 | 3,765百万円 | 3,657百万円 | +3.0% |
| 販管費 | 3,607百万円 | 3,398百万円 | +6.2% |
| 営業利益 | 158百万円 | 259百万円 | △38.9% |
| 当期純利益 | 104百万円 | 221百万円 | △52.9% |

株主還元
2026年3月期の1株当たり年間配当金は1円50銭(前期は0円00銭)、配当性向は11.2%。2026年6月24日開催予定の第55期定時株主総会に、1株につき1円50銭の期末配当を付議する予定である。2027年3月期は1株当たり年間配当金1円50銭、配当性向29.8%を予想している。安定的かつ継続的な配当を行うことを基本方針とし、中長期的な財務状況等を総合的に勘案しながら株主還元を行う方針である。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期(予想) |
|---|---|---|---|
| 1株当たり年間配当金 | 0円00銭 | 1円50銭 | 1円50銭 |
| 配当性向 | - | 11.2% | 29.8% |

財務基盤の強化
2025年8月、戦略的M&Aの実施に向けた自己資本の確保と既存事業推進・改革資金の確保を目的として、第三者割当による新株予約権(行使価額修正条項付)の発行を決議し、2026年3月末までに890百万円の資金調達が完了した。第5回新株予約権は現在行使停止中、第6回新株予約権は2026年4月20日に残存するすべてを取得し消却を完了した。自己資本比率は37.9%となり、2025年3月末の27.2%から改善した。
成長フェーズにおける取り組み
2026年3月期は構造改革及び販売改革に着手し収益構造の見直しを進めた「再生フェーズ」と位置づけられ、通期営業黒字化を達成した。2027年3月期は改革施策の実行を進める「実行フェーズ」として、将来の成長に向けた先行投資を織り込みながらも営業黒字を維持する計画である。会社はMissionを「私たちは、きものを通じて受け継がれてきた伝統と文化を守り、記憶に、そして心に、残る想いを紡ぎます。多様な事業とサービスを通じて、お客様に新しい価値と感動を届けます。」と策定し、既存事業の収益基盤強化とLTV最大化、収益の再現性・安定性の強化等に取り組む方針を示している。
※本記事は京都きもの友禅ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。