※本記事は小野建が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
小野建は2026年3月期、鉄鋼事業における鉄鋼需要および鋼材市況の低調により全体で減収となった。全体的な減収に加え新設倉庫を中心とする減価償却費の増加により営業利益は減益となり、九州・中国エリアにおける固定資産の減損損失を特別損失として計上した結果、上場来初となる最終赤字を計上した。2027年3月期は、鋼材市況上昇に伴う価格上昇局面や大型工事案件の受注の順調な進捗を踏まえ、増収増益・最終黒字化の計画を策定した。配当は2026年3月期・2027年3月期ともに1株あたり年間69円の下限配当を維持する方針。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は253,115百万円(前年同期比△6.9%)、営業利益は4,740百万円(同△30.4%)、経常利益は4,711百万円(同△31.7%)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は△2,218百万円(前期は4,885百万円の黒字)と、上場来初の最終赤字となった。なお2026年3月期計画(2025年11月7日公表)に対しては、売上高は△0.6%、営業利益は+3.0%、経常利益は2.4%上回った一方、当期純利益は計画の3,000百万円を下回り赤字となった。
| 項目 | 25/3期通期 | 26/3期通期 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 271,942 | 253,115 | △6.9% |
| 営業利益(百万円) | 6,810 | 4,740 | △30.4% |
| 経常利益(百万円) | 6,902 | 4,711 | △31.7% |
| 親会社株主帰属当期純利益(百万円) | 4,885 | △2,218 | ー |
セグメント別(エリア別)の状況
2026年3月期の実績は九州・中国、関西・中京、関東・東北の3エリア制で開示。鉄鋼事業は全体的に市況・需要ともに低調だったが、関東・東北エリアは静岡センターの本格稼働もあり販売数量が増加。九州・中国エリアは売上高138,708百万円(前年同期比△9.2%)、営業利益2,797百万円(同△32.2%)、関西・中京エリアは売上高60,071百万円(同△9.3%)、営業利益1,000百万円(同△3.5%)、関東・東北エリアは売上高54,334百万円(同+2.8%)、営業利益1,012百万円(同△40.2%)となった。
| エリア | 指標 | 25/3期通期 | 26/3期通期 |
|---|---|---|---|
| 九州・中国 | 売上高(百万円) | 152,836 | 138,708 |
| 九州・中国 | 営業利益(百万円) | 4,126 | 2,797 |
| 関西・中京 | 売上高(百万円) | 66,238 | 60,071 |
| 関西・中京 | 営業利益(百万円) | 1,036 | 1,000 |
| 関東・東北 | 売上高(百万円) | 52,866 | 54,334 |
| 関東・東北 | 営業利益(百万円) | 1,694 | 1,012 |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は、鋼材市況の上昇基調を背景とした販売価格の上昇、在庫評価益の発生による収益押し上げ、建設事業の既受注大型案件の進捗を見込み、増収増益・最終黒字化を計画。売上高274,600百万円(前期比+8.5%)、営業利益6,300百万円(同+32.9%)、経常利益6,200百万円(同+31.6%)、親会社株主帰属当期純利益4,100百万円(前期は△2,218百万円の赤字)を計画している。
| 項目 | 26/3期通期実績 | 27/3期通期計画 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 253,115 | 274,600 | +8.5% |
| 営業利益(百万円) | 4,740 | 6,300 | +32.9% |
| 経常利益(百万円) | 4,711 | 6,200 | +31.6% |
| 親会社株主帰属当期純利益(百万円) | △2,218 | 4,100 | ー |

セグメント別業績見通し(2027年3月期計画)
2027年3月期の計画は九州・沖縄、中国・四国、関西・中京、関東・東北の4エリア制で開示(資料注記により2026年3月期実績は管理会計上の参考数値)。九州・沖縄は売上高129,000百万円(前期比+11.5%)、営業利益3,450百万円(同+24.1%)、中国・四国は売上高40,500百万円(同+28.7%)、営業利益310百万円(同+78.2%)、関西・中京は売上高59,000百万円(同+14.4%)、営業利益810百万円(同△0.4%)、関東・東北は売上高55,600百万円(同+2.3%)、営業利益2,140百万円(同+105.4%)を計画している。

株主還元
2026年3月期は減損損失の計上により最終赤字となったものの、下限配当に従い2025年3月期と同額の1株あたり年間69円(中間34円・期末35円、配当性向41.1%)の配当を実施した。2027年3月期も同様に、配当性向30%または下限配当69円のいずれか高い水準を採用する方針とし、下限配当である1株あたり年間69円(予定)を計画している。加えて2026年3月期は10億円を上限とする自己株式取得を実施した。
| 項目 | 2026年3月期 | 2027年3月期(予定) |
|---|---|---|
| 1株当たり年間配当金 | 69円(中間34円・期末35円) | 69円 |
| 配当性向 | 41.1% | 下限配当69円 または配当性向30%のいずれか高い水準 |

中期経営計画の進捗
第1次中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)は、長期ビジョン2035(2035年3月期に売上高5,000億円、EBITDA240億円、営業利益200億円、ROE10%、ROIC6%を目標)達成のための基盤構築期間と位置づけられている。2026年3月期は中央鋼材(2025年6月)、丸み興商(2025年9月)、スタールカケフ(2026年1月)の3件のM&Aを実行したほか、2026年5月29日には三友鋼材株式会社の株式取得を予定している。2028年3月期の中期経営計画目標は売上高3,100億円、EBITDA125億円、営業利益75億円、ROE6.0%。
※本記事は小野建が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。