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T.S.I、2025年12月期は増収も営業利益73.0%減 投資先行と建築期ずれで下方修正

決算サマリー 2026.08.30
T.S.I、2025年12月期は増収も営業利益73.0%減 投資先行と建築期ずれで下方修正

※本記事はT.S.Iが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

株式会社T.S.Iは2025年12月期(通期)の決算説明資料を公表した。連結売上高は4,886百万円(前期比3.8%増)とほぼ予算を達成した一方、投資、コスト増、建築案件の期ずれが発生し、営業利益40百万円(前期比73.0%減)、経常利益138百万円(同27.5%減)、当期純利益81百万円(同34.6%減)はいずれも下方修正となった。なお、2024年12月期の数値は会計方針の変更に伴う遡及修正後の数値である。

目次

業績(2025年12月期 実績)

EBITDAは218百万円(前期比15.0%減、当初予想比25.8%減)。資料は、EBITDAは相対的に差異が少なく、自社保有モデルへの移行により安定的にキャッシュフローを稼げているとしている。2025年に集中的に進めた投資として、自社開発システム「CareMaster」導入(2025年末時点で約65百万円)、関東地方への本格展開に伴う新規拠点開設の採用・マーケティング費用(人件費関連で当初計画から23百万円上積み)、特定技能外国人人材の獲得(20百万円の予算外費用)を挙げている。

項目前期(2024年12月期)当期(2025年12月期)前期比当初予想(2025年12月期)予想比
売上高4,707百万円4,886百万円3.8%5,071百万円△3.7%
EBITDA256百万円218百万円△15.0%293百万円△25.8%
営業利益150百万円40百万円△73.0%117百万円△65.3%
経常利益191百万円138百万円△27.5%207百万円△33.3%
当期純利益125百万円81百万円△34.6%127百万円△35.6%
2025年12月期業績(連結)サマリー
出典:2025年12月期 通期 決算説明資料 P.5

事業別の状況

介護事業(本スライドでは「セグメント利益」ではなく株式会社T.S.Iの単体数値を記載)は、売上高4,823百万円(前期比+16.0%、通期予算比達成率99.5%)とほぼ予算を達成したが、新拠点の投資・人材投資を進めた結果、経常利益は予算比76.1%の124百万円(前期比△11.0%)となった。営業利益の低下は「介護人材確保・職場環境改善等事業費補助金」約18百万円によるもので、会計上は従業員への賃金(売上原価)として支給し、補助金収入は営業外収益に計上している。不動産事業(連結数値からT.S.Iの単体数値を差し引いた数値)は、2025年に100%完成を見込んでいた建築案件が期ずれとなり、売上高62百万円(前期比△88.5%、通期予算比達成率28.3%)、経常利益14百万円(同△72.2%)となった。期ずれによる影響は売上高が約160百万円、建築粗利益が約30百万円のマイナスとしている。

事業項目2024年12月期実績2025年12月期計画2025年12月期実績
介護事業(単体)売上高4,159百万円4,849百万円4,823百万円
介護事業(単体)営業利益109百万円150百万円77百万円
介護事業(単体)経常利益139百万円163百万円124百万円
介護事業(単体)当期純利益91百万円97百万円73百万円
不動産事業(連結-単体)売上高548百万円222百万円62百万円
不動産事業(連結-単体)営業利益40百万円△33百万円△36百万円
不動産事業(連結-単体)経常利益51百万円44百万円14百万円
不動産事業(連結-単体)当期純利益33百万円29百万円8百万円
2025年12月期 業績サマリー(介護事業)
出典:2025年12月期 通期 決算説明資料 P.7

介護事業のKPI

介護事業の各KPIについて、資料は目標値・2024年12月期実績・2025年12月期実績を示している。1年経過拠点稼働率は目標97.0%に対し2024年実績96.2%、2025年実績96.5%(2度の料金改定を経ても前期末より稼働率を高めたとしている)。訪問介護の利用単価は目標170,000円に対し2024年実績175,422円、2025年実績177,004円。人件費率は目標66%程度に対し2024年実績69.4%、2025年実績70.1%(1Qは73.4%、2Qは71.6%、3Qは70.9%と低下してきているとしている)。医療居室数(割合)は中期的に20%を目標に、2024年実績46室(4.2%)、2025年実績86室(7.1%)。売上高経常利益率は中期的に8.0%を目標に、2024年実績4.1%、2025年実績2.8%となった。資料は、2023年の訪問看護事業開始以降、医療売上シェアが拡大しており、今後の新規開設は原則「医療併設型」とする方針を示している。

介護事業の各KPI
出典:2025年12月期 通期 決算説明資料 P.8

通期業績予想

2026年12月期の連結業績予想は、売上高5,951百万円(前期比+21.8%)、営業利益162百万円(同+300.6%)、EBITDA335百万円(同+53.8%)、経常利益205百万円(同+48.0%)、当期純利益123百万円(同+50.3%)。資料は、売上高・EBITDAベースで過去最高益更新を見込むとしており、介護事業が牽引し売上・利益ともに力強く伸長すると説明している。個別業績予想(参考)では、介護事業(T.S.I)は各種施策が結実し過去最高益を見込むとする一方、不動産事業(北山住宅販売)は外部の建築請負売上を見込むものの、2025年比で補助金計上が少なくなることから経常利益は減少を予想している。

項目2024年12月期実績2025年12月期実績2026年12月期予想前期比率
売上高4,707百万円4,886百万円5,951百万円+21.8%
営業利益150百万円40百万円162百万円+300.6%
EBITDA256百万円218百万円335百万円+53.8%
経常利益191百万円138百万円205百万円+48.0%
当期純利益125百万円81百万円123百万円+50.3%
2025年12月期 通期業績予想
出典:2025年12月期 通期 決算説明資料 P.17

財務状況・株主還元に関するトピック

貸借対照表では、固定資産が新規物件の土地取得や自社工事の進捗、自社開発システムの完成により800百万円増加し3,862百万円に、固定負債は自社物件の長期借入金の増加により1,366百万円増加し3,000百万円となった。自己資本比率は27.5%から24.4%(3.1ポイント低下)となり、資料は自社保有による新規開設を積極的に進めていることから、自己資本比率は今後も数年間は目安とする30%を下回る状態が続く見込みとしている。配当に関する記載は資料中に無い。資料は投資家向けメッセージとして、2026年〜2027年に看護事業の拡大期・ドミナント展開の深化とあわせて「株主還元開始の検討」(2026年の診療報酬改定動向を見極め)を挙げ、2030年にはスタンダード市場への市場変更を目指す方針を示している。

※本記事はT.S.Iが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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