※本記事は三菱自動車工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
三菱自動車工業の2026年3月期(FY2025)は、売上高28,965億円(前期比+4%)と増収となったものの、営業利益は755億円(同46%減、利益率2.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益は100億円(同76%減)と減益となった。2027年3月期(FY2026)は、中東情勢等のリスクを考慮したうえで、営業利益900億円、当期純利益250億円への回復を見込む。年間配当は2026年3月期・2027年3月期予想ともに1株10円。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は28,965億円(前期27,882億円、+1,083億円、+4%)。営業利益は755億円(前期1,388億円、-633億円、-46%、利益率は5.0%→2.6%)。経常利益は789億円(前期986億円、-197億円、-20%)。親会社株主に帰属する当期純利益は100億円(前期410億円、-310億円、-76%)。小売販売台数は797千台(前期842千台、-45千台、-5%)。四半期別営業利益は1Q56億円(利益率0.9%)、2Q117億円(1.8%)、3Q143億円(2.0%)、4Q439億円(4.8%)と期を追うごとに改善した。
| 項目 | 当期(FY2025) | 前期(FY2024) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 28,965億円 | 27,882億円 | +1,083億円(+4%) |
| 営業利益(利益率) | 755億円(2.6%) | 1,388億円(5.0%) | -633億円(-2.4pp、-46%) |
| 経常利益 | 789億円 | 986億円 | -197億円(-20%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 100億円 | 410億円 | -310億円(-76%) |
| 1株当たり配当 | 10円 | 15円 | -5円 |
| 小売販売台数 | 797千台 | 842千台 | -45千台(-5%) |
地域別の状況(2026年3月期 実績)
地域別営業利益では、北米が769億円→191億円(-578億円)と最大の減益要因となり、豪州・NZも252億円→-75億円(-327億円)と赤字転落。一方、日本は-74億円→178億円(+252億円)と黒字転換、アセアンも198億円→229億円(+31億円)、欧州は65億円→71億円(+6億円)、中南米・中東ア他は172億円→143億円(-29億円)、中国他は6億円→18億円(+12億円)。売上高は北米が7,342億円→6,617億円(-725億円)と減収した一方、欧州は1,271億円→2,120億円(+849億円)、アセアンは5,664億円→6,135億円(+471億円)、日本は6,316億円→6,594億円(+278億円)と増収。
| 地域 | 売上高(当期) | 売上高(前期) | 営業利益(当期) | 営業利益(前期) |
|---|---|---|---|---|
| アセアン | 6,135億円 | 5,664億円 | 229億円 | 198億円 |
| 豪州・NZ | 2,860億円 | 3,211億円 | -75億円 | 252億円 |
| 中南米・中東ア他 | 4,528億円 | 4,043億円 | 143億円 | 172億円 |
| 日本 | 6,594億円 | 6,316億円 | 178億円 | -74億円 |
| 北米 | 6,617億円 | 7,342億円 | 191億円 | 769億円 |
| 欧州 | 2,120億円 | 1,271億円 | 71億円 | 65億円 |
| 中国他 | 111億円 | 35億円 | 18億円 | 6億円 |
| 合計 | 28,965億円 | 27,882億円 | 755億円 | 1,388億円 |

営業利益変動要因(前年度比)
米国関税の影響を除くベースの営業利益は1,229億円(前期比-159億円)。ここに米国関税支払額の影響-474億円が加わり、通期営業利益は755億円となった。為替影響は合計-374億円(内訳:米ドル-53億円[151円/153円]、ユーロ+31億円[176円/163円]、タイバーツ-238億円[4.65/4.37]、豪ドル-29億円[98円/100円]、フィリピンペソ-21億円[2.62/2.66]、その他-64億円)。
2027年3月期 業績見通し
2027年3月期は、中東リスクを考慮したうえで、売上高32,600億円(前期比+3,635億円、+13%)、営業利益900億円(同+145億円、+19%、利益率2.8%)、経常利益800億円(同+11億円、+1%)、親会社株主に帰属する当期純利益250億円(同+150億円、+150%)を見込む。小売販売台数は857千台(同+60千台、+8%)を計画。中東影響を除くベースの営業利益は1,200億円と見込み、中東影響を-300億円と想定して900億円としている。為替前提の影響は合計+300億円(内訳:米ドル+85億円[154円/151円]、ユーロ+17億円[183円/176円]、タイバーツ-310億円[4.97/4.65]、豪ドル+279億円[110円/98円]、フィリピンペソ+32億円[2.67/2.62]、その他+197億円)。なお、地域別の営業利益見通しは開示されていない。
| 項目 | FY2026見通し | FY2025(実績) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 32,600億円 | 28,965億円 | +3,635億円(+13%) |
| 営業利益(利益率) | 900億円(2.8%) | 755億円(2.6%) | +145億円(+0.2pp、+19%) |
| 経常利益 | 800億円 | 789億円 | +11億円(+1%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 250億円 | 100億円 | +150億円(+150%) |
| 1株当たり配当 | 10円 | 10円 | ±0円 |
| 小売販売台数 | 857千台 | 797千台 | +60千台(+8%) |
| 地域 | 売上高見通し(FY2026) | 売上高(FY2025実績) | 増減 |
|---|---|---|---|
| アセアン | 7,100億円 | 6,135億円 | +965億円 |
| 豪州・NZ | 3,350億円 | 2,860億円 | +490億円 |
| 中南米・中東ア他 | 4,600億円 | 4,528億円 | +72億円 |
| 日本 | 7,650億円 | 6,594億円 | +1,056億円 |
| 北米 | 7,100億円 | 6,617億円 | +483億円 |
| 欧州 | 2,700億円 | 2,120億円 | +580億円 |
| 中国他 | 100億円 | 111億円 | -11億円 |
| 合計 | 32,600億円 | 28,965億円 | +3,635億円 |

株主還元
1株当たり配当金は、2026年3月期実績が年間10円(中間5円・期末5円)。2027年3月期も年間10円(見通し、中間5円・期末5円予想)を計画している。

2026年度の取り組み
成長ドライバーの転換として、収益性の高い「アセアン戦略車」(XPANDER(ICE/HEV)、XFORCE(ICE/HEV)、DESTINATOR)の比率を高める方針。新型『デスティネーター』はインドネシア・ベトナム・フィリピンに投入し各市場で好調に推移しており、中南米・中東地域等への展開拡大を進める。『エクスフォース(ICE/HEV)』はタイ・ベトナム・インドネシア・メキシコ等で台数増に貢献、マレーシアでも販売開始し好調に推移。『デリカD:5』は2025年度販売台数が過去最高を記録、『デリカミニ』は最上級グレードの注文が堅調に推移している。地域別の重点施策として、アセアンでは新型車の通年効果・クロスカントリーSUV投入・HEVモデル展開、日本ではデリカシリーズ拡販と新型車立ち上げ、北米では類別拡充によるディーラー小売り強化、欧州ではアウトランダーPHEV・エクリプスクロス・グランディスの販売強化を掲げる。
※本記事は三菱自動車工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。