※本記事はINCLUSIVE Holdingsが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
INCLUSIVE Holdings株式会社(証券コード:7078)は2026年5月14日、2026年3月期(通期)の決算補足資料を公表した。メディア部門の営業不振や不採算案件からの撤退、先行投資を優先したことなどにより売上高・利益ともに通期業績予想を下回ったものの、コスト削減により営業損失の拡大は限定的にとどまった。食関連事業のEC拡大や宇宙関連事業の「圃場DX」の伸長を背景に、同社は2028年3月期の連結黒字化を目指す方針を示した。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は4,569,198千円(前期比△6.7%、通期業績予想比△13.7%)となった。調整後EBITDAは△325,347千円、営業利益は△414,597千円、経常利益は△425,584千円といずれも損失を計上し、通期業績予想を下回った。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は△173,649千円となり、前期の△1,073,835千円から900,186千円改善した。
| 項目 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期予想 | 2026年3月期実績 | 予想比増減額 | 予想比増減率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 4,897,245千円 | 5,294,887千円 | 4,569,198千円 | △725,689千円 | △13.7% |
| 調整後EBITDA | △106,129千円 | △114,796千円 | △325,347千円 | △210,551千円 | - |
| 営業利益 | △366,589千円 | △270,660千円 | △414,597千円 | △143,937千円 | - |
| 経常利益 | △354,899千円 | △277,918千円 | △425,584千円 | △147,666千円 | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △1,073,835千円 | △40,286千円 | △173,649千円 | △133,363千円 | - |

セグメント別の状況
ブランドコンサルティングは大型案件の時期見直しやデジタルマーケティング領域の競合激化により売上高が前期比△21.1%の2,212,815千円となったが、EBITDA・セグメント利益はともに改善した。食関連事業は下鴨茶寮のEC事業が前年比195%と急拡大したことなどにより売上高が前期比6.1%増の2,216,684千円となり、EBITDA・セグメント利益ともに黒字を確保した。宇宙関連事業は「圃場DX」の有償導入拡大により売上高が前期比529.5%の30,078千円となり、セグメント損失は縮小した。投資事業は第3四半期に営業投資有価証券の減損を計上したものの、第4四半期の売却によりセグメント利益21,278千円の黒字で着地した。
| セグメント | 指標 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期実績 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| ブランドコンサルティング | 売上高 | 2,802,828千円 | 2,212,815千円 | △21.1% |
| ブランドコンサルティング | EBITDA | △161,315千円 | △111,589千円 | - |
| ブランドコンサルティング | セグメント利益 | △302,062千円 | △180,754千円 | - |
| 食関連 | 売上高 | 2,089,638千円 | 2,216,684千円 | 6.1% |
| 食関連 | EBITDA | 66,437千円 | 96,771千円 | 45.7% |
| 食関連 | セグメント利益 | △53,528千円 | 87,285千円 | - |
| 宇宙関連 | 売上高 | 4,778千円 | 30,078千円 | 529.5% |
| 宇宙関連 | EBITDA | △10,997千円 | △3,326千円 | - |
| 宇宙関連 | セグメント利益 | △10,997千円 | △3,326千円 | - |
| 投資事業 | 売上高 | - | 109,620千円 | - |
| 投資事業 | EBITDA | - | 21,278千円 | - |
| 投資事業 | セグメント利益 | - | 21,278千円 | - |

通期業績予想(2027年3月期)
会社は2027年3月期の通期業績予想として、売上高4,827,662千円(対前期実績+5.7%)、調整後EBITDA△60,702千円、営業利益△152,452千円、経常利益△149,866千円、親会社株主に帰属する当期純利益△177,612千円を見込むと発表した。徹底したコスト削減と営業施策の改善・強化により業績回復を図るとし、ブランドコンサルティング事業では収益性の高い案件へ注力するほか、食関連事業・宇宙関連事業のさらなる成長を図るとしている。
| 項目 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期実績 | 2027年3月期業績予想 | 対前期実績増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 4,897,245千円 | 4,569,198千円 | 4,827,662千円 | +5.7% |
| 調整後EBITDA | △106,129千円 | △325,347千円 | △60,702千円 | - |
| 営業利益 | △366,589千円 | △414,597千円 | △152,452千円 | - |
| 経常利益 | △354,899千円 | △425,584千円 | △149,866千円 | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △1,073,835千円 | △173,649千円 | △177,612千円 | - |

株主還元
本資料には配当や自己株式取得など株主還元に関する記載はない。
事業構造改革と成長戦略
同社は不採算事業からの撤退・整理を完了し、食・宇宙・地域創生の高成長領域へ経営資源を集中する方針を示した。全社共通費用の20%削減やグループ会社人員の適正配置などのコスト最適化を進めるとし、2026年3月期を「構造改革の完遂」、2027年3月期を「収益化フェーズ」と位置づけ、2028年3月期の連結黒字化(全セグメント黒字化)を目指すロードマップを示した。宇宙関連事業では「圃場DX」の導入自治体数が前年の22自治体から125自治体に拡大し、農林水産大臣賞を受賞した。ブランドコンサルティング事業では2025年大阪・関西万博のシグネチャーパビリオン「EARTH MART」や「MoN Takanawa」の総合プロデュースなど大型案件を手掛けたとしている。

※本記事はINCLUSIVE Holdingsが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。