三井E&S

三井E&S、2026年3月期は3期連続の増収増益 営業利益率は過去最高を更新

決算サマリー 2026.08.28
三井E&S、2026年3月期は3期連続の増収増益 営業利益率は過去最高を更新

※本記事は三井E&Sが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

三井E&Sは2026年3月期(2025年度)の決算を発表した。連結受注高は3,158億円(前期比1,059億円減)、売上高は3,532億円(同381億円増)、営業利益は376億円(同145億円増)となり、3期連続の増収増益となった。営業利益率は10.7%(前期7.3%)となり過去最高を更新した。親会社株主に帰属する当期純利益は385億円(同6億円減)だった。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

受注高は、受注環境は良好だったものの、舶用推進システム部門における前年度の大型舶用エンジンの複数基一括受注の反動などにより前期に比べて減少した。売上高は、前年度の好調な受注によって積み上げた豊富な手持ち工事が着実に進捗したことなどにより増収となった。営業利益は、各事業における売上高増加及び原価低減施策の推進によって増益となり、特に舶用推進システム部門、物流システム部門において大幅な増益となった。期中平均為替レートはUSドルが158.21円(前期153.39円)だった。

項目2026年3月期2025年3月期増減
受注高3,158億円4,217億円△1,059億円
売上高3,532億円3,151億円+381億円
営業利益376億円231億円+145億円
営業利益率10.7%7.3%開示なし
経常利益449億円278億円+171億円
経常利益率12.7%8.8%開示なし
親会社株主に帰属する当期純利益385億円391億円△6億円

財務・キャッシュ・フローの状況

資産合計は4,946億円(前期比453億円増)、自己資本は2,291億円(同593億円増)で、自己資本比率は46.3%(前期37.8%)に上昇した。D/Eレシオは0.4倍(前期0.6倍)となった。営業キャッシュ・フローは284億円(前期149億円)となり、主要事業が堅調に推移したことにより増加した。投資キャッシュ・フローは26億円(前期609億円)で、前期は主に関係会社株式の売却による収入があった。フリーキャッシュ・フローは310億円(前期758億円)、財務キャッシュ・フローは△104億円(前期△766億円)で、前期は主に株式売却収入を原資として短期借入金を大幅に圧縮した。

セグメント別の状況(2026年3月期 実績)

成長事業推進は、水素市場の立ち上がり遅れにより水素圧縮機の新規受注には至らなかったが、国内製鉄所向け高炉用送風機で前年度に続き大型案件2件を連続受注し、前年度水準並みの受注を確保した。舶用推進システムは、二元燃料エンジンを含め舶用エンジンの需要が引き続き旺盛で、計画(1,200億円)を上回る受注を積み上げた。物流システムは、国内で前年度に比べ大型案件が少なかった影響で受注は減少したものの、ベトナムを含む東南アジア向け大型案件や米国向け案件などを着実に積み上げ、計画(600億円)を上回る受注を達成した。

セグメント指標2026年3月期2025年3月期増減
成長事業推進受注高433億円460億円△27億円
成長事業推進売上高438億円400億円+37億円
成長事業推進営業利益88億円68億円+19億円
舶用推進システム受注高1,311億円2,129億円△819億円
舶用推進システム売上高1,497億円1,355億円+142億円
舶用推進システム営業利益145億円75億円+70億円
物流システム受注高666億円761億円△96億円
物流システム売上高652億円628億円+24億円
物流システム営業利益139億円60億円+80億円
周辺サービス受注高748億円866億円△118億円
周辺サービス売上高943億円752億円+191億円
周辺サービス営業利益8億円△16億円+24億円
その他受注高1億円1億円0億円
その他売上高2億円16億円△14億円
その他営業利益△4億円45億円△49億円
三井E&S 2025年度(2026年3月期)決算概要
出典:三井E&S 2025年度 決算説明資料 P.4
三井E&S セグメント別決算概要
出典:三井E&S 2025年度 決算説明資料 P.8

通期業績予想(2027年3月期 見通し)

会社は2027年3月期の見通しとして、受注高3,700億円(前期比542億円増)、売上高3,700億円(同168億円増)、営業利益320億円(同56億円減)、経常利益370億円(同79億円減)、親会社株主に帰属する当期純利益300億円(同85億円減)を見込む。前提為替レートはUSドル=150円としており、USドル1円の為替変動が営業利益に与える影響はほぼないとしている。受注高及び売上高は概ね良好な事業環境を背景に増加する見通しだが、営業利益は投資フェーズに伴う固定費増加等によって前期より減少するものの高水準を維持するとしている。フリーキャッシュ・フローは、成長投資の本格化に加え運転資本増加要因が2027年3月期に集中する見通しのため、60億円(同250億円減)となる見込み。有利子負債は950億円(同23億円増)を見込む。

項目2027年3月期 見通し2026年3月期 実績増減
受注高3,700億円3,158億円+542億円
売上高3,700億円3,532億円+168億円
営業利益320億円376億円△56億円
経常利益370億円449億円△79億円
親会社株主に帰属する当期純利益300億円385億円△85億円
フリーCF60億円310億円△250億円
有利子負債950億円927億円+23億円
三井E&S 2026年度 連結業績通期見通し
出典:三井E&S 2025年度 決算説明資料 P.12

セグメント別業績見通し(2027年3月期)

セグメント別では、受注高及び売上高の伸びは舶用推進システム部門が牽引する見通し。営業利益は舶用推進システム、物流システム、成長事業推進の主要3事業部門で前期から減少するものの、高水準を維持するとしている。

セグメント指標2027年3月期 見通し2026年3月期 実績前期差額
成長事業推進受注高450億円433億円+17億円
成長事業推進売上高450億円438億円+12億円
成長事業推進営業利益80億円88億円△8億円
舶用推進システム受注高1,700億円1,311億円+389億円
舶用推進システム売上高1,600億円1,497億円+103億円
舶用推進システム営業利益120億円145億円△25億円
物流システム受注高650億円666億円△16億円
物流システム売上高700億円652億円+48億円
物流システム営業利益80億円139億円△59億円
周辺サービス受注高900億円748億円+152億円
周辺サービス売上高950億円943億円+7億円
周辺サービス営業利益40億円8億円+32億円
その他受注高0億円1億円△1億円
その他売上高0億円2億円△2億円
その他営業利益0億円△4億円+4億円
三井E&S 2026年度 セグメント別業績通期見通し
出典:三井E&S 2025年度 決算説明資料 P.13

成長戦略・技術トピックス

グリーン・デジタル技術の活用として、ドローン撮影画像をクラウド上で一括管理する「ドローンスナップソリューション」により、プラント設備の自動巡回点検などを進めている。二元燃料エンジンは2015年よりメタノール・LNGに対応したエンジンを市場投入しており、環境負荷の低い燃料に対応した二元燃料エンジンの累計受注基数は124基となった。次世代燃料への対応として、大型低速2サイクルエンジン商用機として世界初のアンモニア燃料試験運転に着手した(2025年2月)ほか、液化アンモニアを燃料として使用可能なLPG/アンモニア運搬船の基本設計承認を取得した(2025年8月)。水素については、シリンダ直径50cmの舶用2サイクルテストエンジンでの水素燃料運転に世界で初めて成功している(2024年3月)。環境対応型・遠隔操作対応クレーンでは、東京港中央防波堤コンテナ埠頭Y3バース向けヤード用コンテナクレーン17基を受注した。参考データとして、ヒストリカルデータのページには事業再生計画の完遂により売上高・営業利益が着実に伸長してきたとの記載がある。

※本記事は三井E&Sが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

Articles

株主優待

記事がありません。

個人投資家・企業様各位

目次