※本記事はメガチップスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社メガチップスは2026年3月期の決算を発表した。連結売上高は361億69百万円(前期比14.5%減)、営業利益は1億74百万円の損失(前期は21億90百万円の利益)となり、アミューズメント事業の下期需要減少とASIC事業の顧客需要回復の遅れが響いた。一方、SiTime社株式の一部売却により投資有価証券売却益151億円を特別利益に計上したことで、親会社株主に帰属する当期純利益は92億84百万円と前期比72.8%増となった。2027年3月期は売上高420億円、営業利益25億円への回復を見込み、2030年度に売上高800億円・営業利益100億円を目指す中長期経営計画も公表した。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は361億69百万円で前期比14.5%減となった。売上原価は306億56百万円(前期比11.1%減)、販売費及び一般管理費は56億87百万円(前期比0.9%増)で、営業利益は1億74百万円の損失(前期は21億90百万円の利益)に転落した。経常利益も1百万円にとどまり、前期の26億8百万円から大幅に減少した。一方、SiTime社株式の一部売却による投資有価証券売却益151億円(前期は77億円)を特別利益に計上したことで、親会社株主に帰属する当期純利益は92億84百万円(前期比72.8%増)、1株当たり利益は578.31円(前期306.27円)となった。なお、2026年2月6日公表の通期予想(売上高380億円、営業利益10億円、純利益105億円)に対し、売上高・営業利益・経常利益は下回ったが、純利益は上回った。
| 項目 | 2026年3月期実績 | 2025年3月期実績 | 前年同期増減率 | 2026年3月期通期予想(2026/2/6公表) |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 36,169 | 42,326 | △14.5% | 38,000 |
| 売上原価 | 30,656 | 34,500 | △11.1% | 開示なし |
| 販売費及び一般管理費 | 5,687 | 5,636 | +0.9% | 開示なし |
| 営業利益 | △174 | 2,190 | - | 1,000 |
| 経常利益 | 1 | 2,608 | △99.9% | 500 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 9,284 | 5,371 | +72.8% | 10,500 |
| 1株当たり利益(円) | 578.31 | 306.27 | +88.8% | 677.68 |
| 調整後営業利益 | 16 | 2,289 | - | 開示なし |

事業別の状況(アミューズメント事業・ASIC事業)
売上高の減少(前年度比61億5,000万円減)は、アミューズメント事業で第2四半期までは堅調だったものの下半期から需要が減少したことと、ASIC事業で主要な事業分野の顧客需要の回復が遅れ売上が減少したことによる。営業利益の減少(前年度比23億6,000万円減)は、両事業の売上減少に伴う売上総利益の減少に加え、ASIC事業における開発費等の増加が要因。経常利益の減少(前年度比26億円減)は営業利益の減少と、投資事業組合管理費などの営業外費用の増加による。

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は売上高420億円(前期比+16.1%)、営業利益25億円、経常利益20億円、親会社株主に帰属する当期純利益270億円(前期比+190.8%)を見込む。売上高の増加は、アミューズメント事業の顧客需要増加見込みと、ASIC事業における製品売上の回復及び国内外での受託開発売上(NRE)の増加見込みによる。営業利益はアミューズメント事業の売上増に伴う利益増と、ASIC事業の売上増・利益率改善により、V字回復を目指す。純利益はSiTime社株式の一部売却による投資有価証券売却益約370億円(前期151億円)の計上を見込むことによる。
| 項目 | 2027年3月期予想 | 2026年3月期実績 |
|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 42,000 | 36,169 |
| 営業利益(百万円) | 2,500 | △174 |
| 経常利益(百万円) | 2,000 | 1 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 27,000 | 9,284 |
| 1株当たり利益(円) | 1,804.70 | 578.31 |
| 為替レート(米ドル) | 140.00円 | 159.88円 |

財政状態
2026年3月期末の資産合計は2,551億円(前期末1,499億円)となった。SiTime社株式を含む投資その他の資産が2,156億円(前期末1,034億円、+108%)と大きく増加した一方、現金及び預金は152億円(前期末208億円、△27%)に減少した。負債・純資産合計も同水準の2,551億円で、純資産は1,856億円(前期末1,182億円、+57%)に拡大した。有利子負債は0億円で無借金経営を維持している。
| 科目 | 2025年3月期末 | 2026年3月期末 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 資産合計 | 1,499億円 | 2,551億円 | - |
| 投資その他の資産 | 1,034億円 | 2,156億円 | +108% |
| 無形・有形固定資産 | 29億円 | 35億円 | +21% |
| その他流動資産 | 27億円 | 47億円 | +71% |
| たな卸資産 | 44億円 | 47億円 | +7% |
| 受取手形、売掛金及び契約資産 | 155億円 | 112億円 | △28% |
| 現金及び預金 | 208億円 | 152億円 | △27% |
| 負債・純資産合計 | 1,499億円 | 2,551億円 | - |
| 純資産 | 1,182億円 | 1,856億円 | +57% |
| その他固定負債 | 237億円 | 566億円 | +138% |
| その他流動負債 | 48億円 | 77億円 | +58% |
| 有利子負債 | 0億円 | 0億円 | - |
| 支払手形及び買掛金 | 30億円 | 51億円 | +67% |
株主還元/中長期経営方針
2027年3月期を初年度とする中長期経営計画を公表し、事業戦略ではASIC事業の収益力拡大とASSP事業の収益化、ソフトウエア事業・ソリューション事業など新規事業の立上げに取り組む。財務戦略ではSiTime株式の計画的な売却により2030年度の持株比率を5%程度まで縮減し、売却資金を成長投資・事業基盤強化・株主還元に活用する。2026〜2030年度のキャピタルアロケーションでは、SiTime株式売却資金など約1,000億円のキャッシュインを、戦略的成長投資300〜500億円、事業基盤強化100〜200億円、株主還元約400億円(継続的な安定配当に約200億円、自己株取得に200億円規模)に配分する計画。2030年度の事業成長目標として売上高800億円、営業利益100億円、ROE8%以上の達成を目指す。
| 項目 | 計画(2026〜2030年度) |
|---|---|
| キャッシュイン:SiTime株式売却資金等 | 約1,000億円 |
| ①戦略的成長投資 | 300〜500億円 |
| ②事業基盤強化 | 100〜200億円 |
| ③株主還元 | 約400億円 |
| 継続的な安定配当 | 約200億円 |
| 自己株取得 | 200億円規模 |

※本記事はメガチップスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。