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ジャパンディスプレイ、2026年3月期は純資産がマイナスに転落 最終赤字198億円

決算サマリー 2026.08.28
ジャパンディスプレイ、2026年3月期は純資産がマイナスに転落 最終赤字198億円

※本記事はジャパンディスプレイが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

ジャパンディスプレイは2026年5月14日、2026年3月期(2025年度)通期の決算説明資料を公表した。売上高は1,323億円(前期比557億円減)、営業損失は187億円で前期の371億円の損失から赤字幅は縮小した。当期純利益は198億円の損失となり、前期の782億円の損失から縮小したものの、純資産合計は前年度末の69億円から74億円のマイナスに転落し、債務超過となった。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

売上高は鳥取工場及び茂原工場での生産終了等により減収となった。EBITDAは148億円の損失、営業利益は187億円の損失で、いずれも前期から赤字幅が縮小した。人件費削減や鳥取工場・茂原工場の生産終了に伴う工場経費削減等のコスト削減により赤字幅は半減した。特別利益には関係会社株式の売却益185億円、特別損失には事業構造改善費用94億円を計上した。税引前当期純利益は185億円の損失、当期純利益は198億円の損失となった。平均為替レートは1米ドル=152.6円から150.8円となった。

項目2026年3月期(当期)2025年3月期(前期)前期比
売上高1,323億円1,880億円-557億円
うち民生・産業機器235億円622億円-386億円
うち車載1,088億円1,259億円-171億円
EBITDA△148億円△330億円+182億円
営業利益△187億円△371億円+184億円
営業外収益17億円27億円-10億円
営業外費用△135億円△61億円-74億円
経常利益△305億円△404億円+100億円
特別利益234億円18億円+216億円
特別損失△115億円△385億円+270億円
税引前当期純利益△185億円△771億円+585億円
当期純利益△198億円△782億円+584億円

事業別の状況

事業区分は2025年度第1四半期決算より、「スマートウォッチ・VR等」及び「液晶スマートフォン」を統合し「民生・産業機器」に名称変更した。民生・産業機器の売上高は235億円(前期比386億円減)、車載の売上高は1,088億円(前期比171億円減)となった。

事業区分2026年3月期売上高(当期)2025年3月期売上高(前期)前期比
民生・産業機器235億円622億円-386億円
車載1,088億円1,259億円-171億円
FY25通期業績ハイライト
出典:ジャパンディスプレイ 2025年度 通期 決算説明資料 P.4

財務状況

2026年3月期末の資産合計は1,242億円(前年度末比238億円減)、負債合計は1,317億円(前年度末比95億円減)となった。純資産合計は前年度末の69億円から74億円のマイナスに転落し、債務超過となった。有利子負債は663億円(前年度末比53億円増)となった。

項目2026年3月期末(当期末)2025年3月期末(前期末)前年度末比
現金及び預金278億円211億円+67億円
売掛金179億円228億円-49億円
在庫275億円441億円-166億円
その他流動資産79億円122億円-43億円
流動資産合計810億円1,002億円-191億円
固定資産合計432億円479億円-47億円
資産合計1,242億円1,480億円-238億円
買掛金203億円282億円-80億円
有利子負債663億円610億円+53億円
前受金162億円72億円+91億円
事業構造改善引当金83億円138億円-55億円
その他負債205億円309億円-104億円
負債合計1,317億円1,411億円-95億円
純資産合計△74億円69億円-143億円
FY25財務ハイライト(貸借対照表)
出典:ジャパンディスプレイ 2025年度 通期 決算説明資料 P.9

財務体質の改善に向けた取り組み(債務超過の解消)

資料は、資産売却及び財務施策の実施により2027年3月期での債務超過解消を図るとしている。保有資産の売却では、鳥取工場について2026年3月に譲渡契約を締結し2026年9月に譲渡完了予定であること、茂原工場については複数の売却候補先と交渉を継続していることを開示した。財務施策では、割当先をいちごトラストとする第14回新株予約権について5月13日付で一部行使が完了し調達額は約96億円となったこと、未行使分についても行使要請を継続することを開示した。

債務超過の解消に向けた取り組み
出典:ジャパンディスプレイ 2025年度 通期 決算説明資料 P.10

翌期(2027年3月期)業績予想

資料は、財務状況の改善に向けた各種施策や検討中の米国ディスプレイ事業の詳細・実施有無の影響を踏まえ、2027年3月期の業績予想を現時点で非開示としている。今後、第14回新株予約権の追加行使要請等の財務施策、茂原工場資産の譲渡による借入金返済、米国ディスプレイ事業を含むBEYOND DISPLAY戦略の推進など主要施策の確定を踏まえて業績予想を公表する予定としている。営業黒字化は2028年3月期を想定するとしている。

2027年3月期業績予想(非開示)
出典:ジャパンディスプレイ 2025年度 通期 決算説明資料 P.11
項目2026年3月期(当期)2025年3月期(前期)前期比
税引前当期純利益△185億円△771億円+585億円
運転資金の増減額178億円153億円+25億円
その他(営業CF内)△225億円363億円-588億円
営業キャッシュ・フロー△232億円△255億円+23億円
固定資産の取得による支出△12億円△105億円+93億円
関係会社株式の売却による収入200億円0億円+200億円
その他(投資CF内)40億円24億円+16億円
投資キャッシュ・フロー228億円△82億円+309億円
短期借入金の純増減額55億円260億円-205億円
その他(財務CF内)△4億円△3億円-1億円
財務キャッシュ・フロー51億円257億円-206億円
当期末現預金残高272億円204億円+68億円
フリー・キャッシュ・フロー△244億円△360億円+116億円

構造改革及び事業トピックス

構造改革のフォーカストピックとして、茂原工場の譲渡に向けた交渉の加速、希望退職による人員削減、鳥取工場の譲渡に関する契約締結を挙げ、財務体質の改善に加え経営資源の効率化・最適化を目的とした構造改革を実施しているとした。上場維持基準への適合を進めるとともに企業価値向上に向けた取り組みを推進しているとした。BEYOND DISPLAY戦略として、車載用途では地政学リスクの高まりを背景に安定供給・品質が重視される製品への引き合いが継続しているとし、米国Gentex社より「サプライヤー・オブ・ザ・イヤー」を2年連続で受賞したことを開示した。民生・産業機器用途ではLEDディスプレイ用基板、デジタルカメラ、鉄道向け制御パネル用ディスプレイの引き合い・受注を、センサー事業では次世代衛星通信アンテナ「LumiFree」や「ZINNSIA」の量産・応用展開の進捗を開示した。

(注)「フリー・キャッシュ・フロー」は資料の定義により「営業キャッシュ・フロー」と「固定資産の取得による支出」の合計額。

※本記事はジャパンディスプレイが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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