※本記事は沖電気工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
沖電気工業は2026年5月13日、2026年3月期(25年度)通期決算を発表した。売上高は前年度の大型案件剥落の影響により4,216億円(前期比7%減)となったが、パブリックソリューションの好調を主因に営業利益は188億円(前期比1%増)を確保した。当期純利益はエトリア社参画に伴う特別利益などにより215億円(前期比72%増)と大幅増となった。25年度期末配当は1株あたり65円(対前年20円増配)とした。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は前年度の大型案件の剥落影響があったものの一定水準を確保した。営業利益は188億円(営業利益率4.5%)、経常利益は208億円(前期比24%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は215億円(前期比72%増)となった。ROEは13.2%、自己資本比率は40.5%と財務基盤は着実に回復した。なお、過去の中国ATM案件の売上債権に係る貸倒引当金戻入・計上という一過性要因を除いた実質的な営業利益は191億円(前期比5%減)であった。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2025年3月期(実績) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 4,216億円 | 4,525億円 | △309億円 (△7%) |
| 営業利益 | 188億円 | 186億円 | +2億円 (+1%) |
| 営業利益率 | 4.5% | 4.1% | - |
| 経常利益 | 208億円 | 168億円 | +40億円 (+24%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 215億円 | 125億円 | +90億円 (+72%) |
| ROE | 13.2% | 8.7% | - |
| 自己資本比率 | 40.5% | 35.4% | - |
| 1株当たり配当金 | 65円 | 45円 | +20円 (+44%) |

セグメント別(事業別)の状況
パブリックソリューションは社会インフラソリューションの伸長により増収増益となり、売上高1,397億円(前期比7%増)、営業利益181億円(前期比28%増)となった。エンタープライズソリューションは大型案件の反動等により減収減益となったが、生産効率化等を推進し営業利益率7%を確保、売上高1,506億円(前期比16%減)、営業利益103億円(前期比21%減)となった。コンポーネントプロダクツは国内外の需要変動の影響を受け減収減益となる一方、エトリア社参画に伴う新体制でのオペレーションは順調に推移しており、売上高682億円(前期比10%減)、営業利益20億円(前期比31%減)となった。EMSはD/EMS事業が市況低迷の影響を受けたものの部品事業の回復がセグメント全体の損益改善に寄与し、売上高627億円(前期比5%減)、営業利益10億円(前期は△8億円)となった。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期(実績) | 2025年3月期(実績) | 増減 |
|---|---|---|---|---|
| パブリックソリューション | 売上高 | 1,397億円 | 1,305億円 | +92億円 (+7%) |
| パブリックソリューション | 営業利益 | 181億円 | 141億円 | +40億円 (+28%) |
| エンタープライズソリューション | 売上高 | 1,506億円 | 1,798億円 | △292億円 (△16%) |
| エンタープライズソリューション | 営業利益 | 103億円 | 131億円 | △28億円 (△21%) |
| コンポーネントプロダクツ | 売上高 | 682億円 | 758億円 | △76億円 (△10%) |
| コンポーネントプロダクツ | 営業利益 | 20億円 | 29億円 | △9億円 (△31%) |
| EMS | 売上高 | 627億円 | 659億円 | △32億円 (△5%) |
| EMS | 営業利益 | 10億円 | △8億円 | +18億円 (-) |

通期業績予想
2026年度(2027年3月期)は「守りから攻めへ」経営シフトする「新経営計画2031」の初年度と位置付けられ、増収増益、営業利益率5%以上を計画する。売上高4,400億円(前期比4%増)、営業利益220億円(前期比17%増、営業利益率5.0%)、経常利益220億円(前期比6%増)を見込む。親会社株主に帰属する当期純利益は180億円(前期比16%減)を計画するが、これは前期にエトリア社参画に伴う特別利益を計上した反動によるもので、一過性要因を除く当期純利益ベースでは164億円から180億円へ前期比10%増となる。ROEは10.0%を計画する。1株当たり配当金は65円(前期同額)を予定する。なお、2026年10月に予定している日立製作所とのATM合弁会社設立に伴う影響は、この業績予想には織り込んでいない。
| 項目 | 2027年3月期(予想) | 2026年3月期(実績) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 4,400億円 | 4,216億円 | +184億円 (+4%) |
| 営業利益 | 220億円 | 188億円 | +32億円 (+17%) |
| 営業利益率 | 5.0% | 4.5% | - |
| 経常利益 | 220億円 | 208億円 | +12億円 (+6%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 180億円 | 215億円 | △35億円 (△16%) |
| ROE | 10.0% | 13.2% | - |
| 自己資本比率 | 40.0% | 40.5% | - |
| 1株当たり配当金 | 65円 | 65円 | ±0円 (±0%) |

2027年3月期業績予想 セグメント別(新開示区分)
2026年度からは開示セグメントを見直し、パブリックソリューション・金融ソリューション・コンポーネント&マニュファクチャリング・その他の4区分に再編する。組替後の2026年3月期実績と比較すると、2027年3月期予想はパブリックソリューションが売上高1,470億円(前期比0%)・営業利益180億円(前期比11%減)、金融ソリューションが売上高1,470億円(前期比4%増)・営業利益110億円(前期比18%増)、コンポーネント&マニュファクチャリングが売上高1,390億円(前期比7%増)・営業利益50億円(前期比163%増)、その他が売上高70億円(前期比49%増)・営業利益△10億円(前期△16億円)である。
| セグメント | 指標 | 2027年3月期(予想) | 2026年3月期(実績・組替後) | 増減 |
|---|---|---|---|---|
| パブリックソリューション | 売上高 | 1,470億円 | 1,464億円 | +6億円 (+0%) |
| パブリックソリューション | 営業利益 | 180億円 | 203億円 | △23億円 (△11%) |
| 金融ソリューション | 売上高 | 1,470億円 | 1,412億円 | +58億円 (+4%) |
| 金融ソリューション | 営業利益 | 110億円 | 93億円 | +17億円 (+18%) |
| コンポーネント&マニュファクチャリング | 売上高 | 1,390億円 | 1,294億円 | +96億円 (+7%) |
| コンポーネント&マニュファクチャリング | 営業利益 | 50億円 | 19億円 | +31億円 (+163%) |
| その他 | 売上高 | 70億円 | 47億円 | +23億円 (+49%) |
| その他 | 営業利益 | △10億円 | △16億円 | +6億円 (-) |

株主還元
2026年3月期(25年度)の期末配当は1株あたり65円(対前年20円増配)とした。年間配当金は65円で前期の45円から20円増(前期比44%増)となった。2027年3月期(26年度)の配当は65円(前期同額)を予定する。
中期経営計画/トピック
2026年度は「守りから攻めへ」経営シフトする「新経営計画2031」の初年度と位置付けられている。また2026年度からは開示セグメントを見直し、パブリックソリューション・金融ソリューション・コンポーネント&マニュファクチャリング・その他の4区分に再編する。なお、2026年10月にはATM事業に関し日立製作所との合弁会社設立を予定しており、その影響は2026年度業績予想には織り込んでいない。
※本記事は沖電気工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。