※本記事はJVCケンウッドが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
JVCケンウッド(コード6632)の2026年3月期(IFRS、通期)連結業績は、S&Sの無線システムにおける部品供給不足の影響や、M&T・ESのメディアにおける米国の関税措置の影響などにより、売上収益3,569億円(前期比3.6%減)、事業利益209億円(同17.5%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益168億円(同17.2%減)の減収減益となった。2027年3月期は無線システムの需要回復などを見込み、連結業績予想は増収増益とする。年間配当金は前期比2円増配の20円を予定する。
連結業績(2026年3月期 実績)
当期の売上収益は前期比134億円減の3,569億円、事業利益は同44億円減の209億円、営業利益は同13億円減の205億円、税引前利益は同18億円減の217億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同35億円減の168億円だった。EBITDAは417億円(前期比24億円減)。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上収益(億円) | 3,703 | 3,569 | △134(-3.6%) |
| 売上総利益(億円) | 1,189 | 1,104 | △85(-7.2%) |
| 事業利益(億円) | 253 | 209 | △44(-17.5%) |
| 営業利益(億円) | 218 | 205 | △13(-5.7%) |
| 税引前利益(億円) | 235 | 217 | △18(-7.8%) |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益(億円) | 203 | 168 | △35(-17.2%) |
| EBITDA(億円) | 440 | 417 | △24(-5.4%) |
セグメント別(分野別)の状況
分野別では、M&Tはアフターマーケットの価格改定や固定費削減により減収も増益、S&Sは無線システムの部品供給不足や米国政府機関の閉鎖による影響を受け減収減益、ESはメディアの米関税影響を受けつつもエンタテインメントのコンテンツ販売好調により減収も増益となった。
| 分野 | 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|---|
| M&T | 売上収益(億円) | 2,032 | 1,957 | △75(-3.7%) |
| M&T | 事業利益(億円) | 49 | 54 | +5(+10.6%) |
| S&S | 売上収益(億円) | 1,000 | 947 | △53(-5.3%) |
| S&S | 事業利益(億円) | 186 | 127 | △58(-31.4%) |
| ES | 売上収益(億円) | 579 | 568 | △11(-1.9%) |
| ES | 事業利益(億円) | 18 | 25 | +7(+36.2%) |
| その他 | 売上収益(億円) | 91 | 96 | +5(+5.3%) |
| その他 | 事業利益(億円) | △0 | 2 | +2(-) |
| 合計 | 売上収益(億円) | 3,703 | 3,569 | △134(-3.6%) |
| 合計 | 事業利益(億円) | 253 | 209 | △44(-17.5%) |

通期業績予想
2027年3月期は、S&Sの無線システムが部品供給不足からの回復や堅調な需要により増収増益をけん引し、連結では売上収益3,640億円(前期比71億円増)、事業利益234億円(同25億円増)を見込む。一方、営業利益以下の段階損益には生産グランドデザインに基づく改革費用などを織り込み、親会社の所有者に帰属する当期利益は150億円(前期比18億円減)を予想する。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(予想) | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 売上収益(億円) | 3,569 | 3,640 | +71(+2.0%) |
| 事業利益(億円) | 209 | 234 | +25(+12.1%) |
| 営業利益(億円) | 205 | 206 | +1(+0.3%) |
| 税引前利益(億円) | 217 | 210 | △7(-3.0%) |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益(億円) | 168 | 150 | △18(-10.6%) |
| ROE(%) | 12.5 | 10.1 | – |


株主還元
配当は2026年3月期実績18円に対し、2027年3月期は前期比2円増配の20円(中間配当金10円、期末配当金10円)を予定する。25年度の総還元性向は約33%の予定。26年2月~3月に実施した自己株式取得(取得総額約30億円、取得株式数243万株)は26年3月31日付で全数消却した。
| 項目 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期(予想) |
|---|---|---|---|---|
| 年間配当金(円) | 12 | 15 | 18 | 20 |

トピックス
業務用システム事業ではヘルスケア事業からの撤退を決定(2026年2月20日公表)し、医療用画像モニター等は2026年9月末に生産終了、2026年12月末に販売終了を予定する。あわせて、手術室映像システムを手掛けるドイツの連結子会社Rein Medical GmbHの株式譲渡を2026年1月30日付で完了し、業務用カメラ事業の終息と併せて「VISION2025」で位置付けた再構築事業の構造改革は概ね完了した。また、地政学リスクの高まりを踏まえ、価格改定やコスト低減、原材料調達の多様化、在庫水準の適正化などサプライチェーンマネジメントの徹底を進める方針。
※本記事はJVCケンウッドが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。