※本記事はQDレーザが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社QDレーザは2026年3月期(2025年4月~2026年3月)の通期決算を発表した。売上高は1,372百万円(前期比+63百万円、+5%)となり、期首に掲げた収益計画を上回る増収増益となった。営業損失は326百万円で前期比119百万円(27%)改善し、経常損失は305百万円(前期比137百万円改善)、当期純損失は357百万円(前期比88百万円改善)となった。レーザデバイス事業は期末時点の受注残高が過去最高水準となり、視覚情報デバイス事業はB2B型事業を中核とする構造転換により収益を大きく改善した。
連結業績(当期 実績)
売上高は前期比+5%の1,372百万円となり、レーザデバイス(LD)事業・視覚情報デバイス(VID)事業ともに増収した。営業損失は前期比119百万円改善の326百万円で、計画比では+0.3億円の上振れとなった。経常損失は収入利子の増加もあり前期比137百万円改善の305百万円、当期純損失は会社移転関連費用等の特別損失計上により経常損失の改善額より小さい前期比88百万円改善の357百万円となった。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,372百万円 | 1,308百万円 | +5%(+63百万円) |
| 営業利益又は損失(△) | △326百万円 | △445百万円 | +119百万円(27%改善) |
| 経常損失(△) | △305百万円 | △443百万円 | +137百万円(31%改善) |
| 当期純損失(△) | △357百万円 | △445百万円 | +88百万円(20%改善) |
セグメント別(事業別)の状況
レーザデバイス(LD)事業は高出力レーザ・量子ドットレーザの伸長により売上高は前期比5%増の1,173百万円となったが、開発費を中心とした販管費の増加により営業利益は前期比9%減の128百万円となった(業績予想の想定内)。視覚情報デバイス(VID)事業は開発受託の拡大により売上高は前期比6%増の199百万円となり、前期に計上した棚卸評価減がほぼ解消したことや拡販費・派遣費等の減少により、営業損失は前期比175百万円改善の135百万円となった。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期 | 2025年3月期 |
|---|---|---|---|
| レーザデバイス(LD)事業 | 売上高 | 1,173百万円 | 1,120百万円 |
| レーザデバイス(LD)事業 | 営業利益 | 128百万円 | 141百万円 |
| 視覚情報デバイス(VID)事業 | 売上高 | 199百万円 | 188百万円 |
| 視覚情報デバイス(VID)事業 | 営業利益又は損失(△) | △135百万円 | △311百万円 |

レーザデバイス(LD)事業:主要製品群別売上
LD事業の主要製品群では、量子ドットレーザが前期比76%増の174百万円、高出力レーザが前期比9%増の259百万円と伸長した一方、DFBレーザは前期比6%減の495百万円、小型可視レーザは前期比5%減の243百万円となった。VID事業では開発受託が前期比28%増の198百万円となり、事業全体を牽引した。
| 製品 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| DFBレーザ | 495百万円 | 526百万円 | △6% |
| 小型可視レーザ | 243百万円 | 257百万円 | △5% |
| 高出力レーザ | 259百万円 | 236百万円 | +9% |
| 量子ドットレーザ | 174百万円 | 99百万円 | +76% |
| LD事業計 | 1,173百万円 | 1,120百万円 | +5% |
| 開発受託 | 198百万円 | 155百万円 | +28% |
| VID事業計 | 199百万円 | 188百万円 | +6% |
| 合計 | 1,372百万円 | 1,308百万円 | +5% |

通期業績予想(2027年3月期計画)
会社は2027年3月期の業績予想として、売上高1,850百万円、営業利益3百万円、経常利益3百万円、当期純利益△58百万円、EBITDA114百万円を計画している。全社の営業利益及びEBITDAは創業来初めて黒字化する見込みである。セグメント別には、レーザデバイス事業部が売上高14.1億円・営業利益2.9億円、レーザ・オプティカルソリューション事業部(旧視覚情報デバイス事業部)が売上高4.3億円・営業利益3百万円を計画しており、B2B型事業への構造転換によって同事業部の営業黒字化を見込む。なお、2026年4月に「視覚情報デバイス(VID)事業部」は「レーザ・オプティカルソリューション(LS)事業部」に改称された。
| 項目 | 予想(2027年3月期) | 前期(2026年3月期実績) |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,850百万円 | 1,372百万円 |
| 営業利益 | 3百万円 | △326百万円 |
| 経常利益 | 3百万円 | △305百万円 |
| 当期純利益又は損失(△) | △58百万円 | △357百万円 |
| EBITDA | 114百万円 | △232百万円 |

中期経営計画/トピック
2026年4月に設立20周年を迎え、全社が横浜⼾塚の新拠点へ移転して新たなスタートを切った。本社(レーザデバイス事業部・管理部門)は延床面積1,529.51㎡・3階建ての専用建物で自社生産設備を集約し、横浜⼾塚サイトはレーザ・オプティカルソリューション事業部の専用拠点として稼働を開始した。量産対応に向けては量産用検査装置を導入し、新規MBE装置の導入も決定、台湾ITRI・東京大学との量子ドットCombレーザに関する共同研究開発プロジェクトを開始した。視覚情報デバイス(現レーザ・オプティカルソリューション)事業では、スマートフォン装着型網膜投影機器「RETISSA® VIEWCLEAR」の日本国内でのテストマーケティングを2026年5月にクラウドファンディングを活用して開始した。

※本記事はQDレーザが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。