※本記事はミネベアミツミが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
ミネベアミツミは2026年5月12日、2026年3月期(通期)決算を発表した。売上高は16,644億円(前期比+9.3%)、営業利益は1,040億円(同+10.1%)となり、ともに過去最高を更新した。売上高は14期連続の増収、3期連続の増収増益。税引前利益は1,338億円(同+61.9%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は990億円(同+66.6%)となり、いずれも2026年2月5日公表の予想(売上高16,000億円、営業利益1,010億円、税引前利益960億円、当期利益710億円)を上回った。基本的1株当たり当期利益は246.60円(前期比+99.02円、+67.1%)。
連結業績(当期 実績)
4Q(1~3月期)は売上高4,322億円(前年同期比+15.3%)、営業利益283億円(同+31.5%)となり、前回予想(4Q予想:売上高3,678億円、営業利益258億円)を上回った。税引前利益・当期利益の伸び率が営業利益の伸びを大きく上回ったのは、保有する東芝株式の時価評価により約250億円の当期利益押し上げ効果があったため。営業利益率は6.2%(前期6.2%)。26/3期の営業利益には50億円程度の一時費用および26億円程度の構造改革費用が含まれている。
| 項目 | 当期(26/3期) | 前期(25/3期) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 16,644億円 | 15,227億円 | +1,417億円(+9.3%) |
| 営業利益 | 1,040億円 | 945億円 | +95億円(+10.1%) |
| 税引前利益 | 1,338億円 | 826億円 | +512億円(+61.9%) |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 990億円 | 595億円 | +396億円(+66.6%) |
| 基本的1株当たり当期利益(EPS) | 246.60円 | 147.58円 | +99.02円(+67.1%) |

セグメント別の状況
PT(プレシジョンテクノロジーズ)はデータセンター・車載向けの成長を牽引役に、生産・販売数量、売上高・営業利益ともに過去最高を更新(営業利益率22.1%)。MLS(モーター・ライティング&センシング)は東芝株の時価評価益等も含め増収増益(営業利益率5.9%)。SE(セミコンダクタ&エレクトロニクス)はEV減速・メモリ調達・フラッシュハンドル規制等の影響は現時点で軽微とし、スマートフォン・医療向けニッチ分野を中心に半導体事業は想定を上回る着地(営業利益率4.5%)。AS(アクセスソリューションズ)は経営統合後の営業利益として過去最高を更新(営業利益率5.1%)。27/3期は、PT・MLS・ASが売上高・営業利益ともに増収増益を見込む一方、SEは機構部品の減収を見込むものの光デバイスの回復基調と半導体の増益により全体として営業増益を見込む。
| セグメント | 指標 | 26/3期実績 | 25/3期実績 | 27/3期予想 |
|---|---|---|---|---|
| プレシジョンテクノロジーズ(PT) | 売上高 | 2,812億円 | 2,557億円 | 3,130億円 |
| プレシジョンテクノロジーズ(PT) | 営業利益 | 622億円 | 557億円 | 700億円 |
| モーター・ライティング&センシング(MLS) | 売上高 | 4,565億円 | 4,077億円 | 4,920億円 |
| モーター・ライティング&センシング(MLS) | 営業利益 | 269億円 | 230億円 | 310億円 |
| セミコンダクタ&エレクトロニクス(SE) | 売上高 | 5,903億円 | 5,276億円 | 5,300億円 |
| セミコンダクタ&エレクトロニクス(SE) | 営業利益 | 267億円 | 220億円 | 280億円 |
| アクセスソリューションズ(AS) | 売上高 | 3,322億円 | 3,281億円 | 3,500億円 |
| アクセスソリューションズ(AS) | 営業利益 | 171億円 | 159億円 | 185億円 |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は、売上高16,900億円(前期比+1.5%)、営業利益1,200億円(同+15.4%)を計画し、売上高・営業利益ともに4期連続の過去最高更新を見込む。親会社の所有者に帰属する当期利益は830億円(特殊要因除く26/3期実績738億円対比+12.5%)、基本的1株当たり当期利益は206.68円(特殊要因除く26/3期実績183.87円対比+12.4%)。なお26/3期の実績値(特殊要因含む)は当期利益990億円、EPS246.60円。27/3期の営業利益には26億円程度の構造改革費用が含まれている。
| 項目 | 27/3期予想 | 26/3期実績(特殊要因除く) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 16,900億円 | 16,644億円 | +1.5% |
| 営業利益 | 1,200億円 | 1,040億円 | +15.4% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 830億円 | 738億円 | +12.5% |
| 基本的1株当たり当期利益(EPS) | 206.68円 | 183.87円 | +12.4% |

株主還元
27/3期の年間配当は、連結配当性向30%程度を目安に、経営環境を総合的に勘案したうえで決定する方針。26/3期の年間配当は50円(中間25円・期末25円、前年度比+5円)。27/3期は年間60円を予定(中間30円・期末30円、前年度比+10円)し、10円の増配を実施予定。自己株式取得については配当を基本としつつ、余剰キャッシュフローが生じた際に経営環境や株価水準を総合的に勘案し、機動的に検討するとしている。
| 区分 | 中間 | 期末 | 年間 | 前年度比 |
|---|---|---|---|---|
| 26/3期 | 25円 | 25円 | 50円 | +5円 |
| 27/3期(予定) | 30円 | 30円 | 60円 | +10円 |

中期経営計画/トピック
中期業績予想として、残り3年間で大型M&A(ミツミ電機規模)を実施した場合の29/3期目標(Plan A:売上高2.5兆円、営業利益2,500億円、26/3期~29/3期CAGRは売上高14.5%・営業利益34.0%)と、大型M&Aが無い場合の29/3期計画(Plan B:売上高1.9兆円、営業利益1,680億円、実質営業利益率10%、同CAGRは売上高4.5%・営業利益17.3%)の両シナリオを提示している。27/3期~29/3期のキャッシュアロケーション計画では、3年間累積営業キャッシュフローを約5,000億円と想定し、設備投資に約2,700億円、配当金に約800億円、M&A・自己株式取得に約1,500億円を充当する方針。M&Aでは、パナソニック インダストリー社の車載モーター事業および車載用冷却ファンモーター事業(対象事業の売上規模は2025年3月期で約320億円)の譲受について2026年5月13日に最終契約を締結し、2026年11月2日の譲受完了を予定している。成長領域として「AIサーバー」「ヒューマノイドロボット」「商用ドローン」「完全自動運転(LiDAR)」「ニューモビリティ」の成長5分野に加え「航空機」を掲げ、29/3期のROE目標を15%以上(26/3期実績9.1%)としている。
※本記事はミネベアミツミが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。