※本記事は荏原が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
荏原製作所の2025年12月期(FY25)連結業績は、受注高9,496億円(前期比+10.4%)、売上収益9,582億円(同+10.6%)、営業利益1,138億円(同+16.2%)、親会社の所有者に帰属する当期利益766億円(同+7.3%)となり、いずれも過去最高を更新した。全セグメントで増収となったほか、建築・産業で前期に計上したのれんの減損損失が生じなかったことなどにより全社で増益となった。FY26は受注高・売上収益が初めて1兆円を超え、受注高から親会社の所有者に帰属する当期利益までいずれも6期連続の過去最高を目指す計画としている。
連結業績(FY25 1-4Q 実績)
受注高は8,605億円から9,496億円へ、売上収益は8,666億円から9,582億円へそれぞれ増加。営業利益は979億円から1,138億円に拡大し、営業利益率は11.3%から11.9%へ0.6pts改善した。親会社の所有者に帰属する当期利益は714億円から766億円に増加し、基本的1株当たり当期利益は154.62円から166.31円となった。いずれも2025年11月13日時点の会社計画を上回った。
| 項目 | FY25実績 | FY24実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 受注高 | 9,496億円 | 8,605億円 | +891億円(+10.4%) |
| 売上収益 | 9,582億円 | 8,666億円 | +916億円(+10.6%) |
| 営業利益 | 1,138億円 | 979億円 | +158億円(+16.2%) |
| 営業利益率 | 11.9% | 11.3% | +0.6pts |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 766億円 | 714億円 | +52億円(+7.3%) |
| 基本的1株当たり当期利益 | 166.31円 | 154.62円 | +11.69円(+7.6%) |
セグメント別の状況
全セグメントで増収。精密・電子はCMP・コンポーネントの需要回復により受注高・売上収益・営業利益がいずれも大きく伸長した。環境は大型案件の受注により受注高が前期比89.1%増加。建築・産業は国内S&S増収に加え、前期に計上したトルコVansan社に係るのれんの減損損失が生じなかったことなどにより営業利益が47.5%増加した。エネルギーは製品分野で石油化学案件が減少し、営業利益は7.4%減少した。
| セグメント | 受注高(FY25) | 売上収益(FY25) | 営業利益(FY25) |
|---|---|---|---|
| 精密・電子 | 3,034億円(+16.7%) | 3,422億円(+23.0%) | 577億円(+15.2%) |
| エネルギー | 1,947億円(△12.6%) | 2,178億円(+3.5%) | 259億円(△7.4%) |
| 建築・産業 | 2,492億円(+2.0%) | 2,419億円(+1.6%) | 152億円(+47.5%) |
| インフラ | 629億円(+4.0%) | 571億円(+11.8%) | 46億円(+26.6%) |
| 環境 | 1,353億円(+89.1%) | 978億円(+11.9%) | 130億円(+54.0%) |

セグメント別事業環境認識(FY26見通し)
精密・電子は生成AI関連を中心にグローバルWFEが10%以上成長する見込み。エネルギーはグローバルでLNG市場が6%台、エチレン市場が3%台の成長を見込む一方、脱炭素関連市場はアンモニア・水素・CCUS等を中心に商用化局面への移行が進むとしている。建築・産業は海外2%台成長を見込むが国内は横ばい、インフラは海外4%台成長・国内横ばい、環境は国内横ばいを見込むとしている。

通期業績予想(FY26)
FY26は受注高10,700億円(前期比+12.7%)、売上収益10,200億円(同+6.4%)、営業利益1,250億円(同+9.8%、営業利益率12.3%)、親会社の所有者に帰属する当期利益866億円(同+13.0%)を計画。受注高・売上収益はいずれも初めて1兆円を超える見通し。基本的1株当たり当期利益は189.67円(同+23.36円、+14.0%)を見込む。
| 項目 | FY26計画 | FY25実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 受注高 | 10,700億円 | 9,496億円 | +1,203億円(+12.7%) |
| 売上収益 | 10,200億円 | 9,582億円 | +617億円(+6.4%) |
| 営業利益 | 1,250億円 | 1,138億円 | +111億円(+9.8%) |
| 営業利益率 | 12.3% | 11.9% | +0.4pts |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 866億円 | 766億円 | +99億円(+13.0%) |
| 基本的1株当たり当期利益 | 189.67円 | 166.31円 | +23.36円(+14.0%) |

株主還元
1株当たり年間配当金はFY25実績で前回予想56円から59円へ引き上げ(前期比+4円)、FY26は66円(前期比+7円)を計画。配当方針は連結配当性向35%以上を目標に当該期の業績に連動して実施するもので、FY25の連結配当性向は35.5%だった。自己株式取得は株主還元と自己資本水準の適正化を目的に実施しており、FY25は200億円・547万株を取得し、2026年2月27日に500万株(2026年1月末の発行済株式総数に対する割合1.08%)を消却予定。FY26は100億円を上限とする自己株式の取得枠を設定した。
| 項目 | FY25 | FY26計画 |
|---|---|---|
| 1株当たり年間配当金 | 59.0円 | 66.0円 |
| 連結配当性向 | 35.5% | 35%以上を目標 |
| 自己株式取得額 | 200億円(547万株) | 100億円(上限) |

※本記事は荏原が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。