※本記事はTEIKOKUが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
TEIKOKU(2026年4月1日に帝国電機製作所から社名変更)の2026年3月期(連結)は、売上高29,091百万円(前期比4.8%減、計画比5.7%増)、営業利益4,983百万円(前期比17.7%減、計画比0.3%減)、経常利益5,444百万円(前期比13.5%減、計画比6.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,341百万円(前期比13.9%増、計画比17.3%増)となった。2024年12月末で電子部品事業を停止したことが減収の一因となった一方、投資有価証券売却益などにより最終増益となった。
連結業績(2026年3月期 実績)
電子部品事業の事業停止による影響は、売上高が1,004百万円減少、営業利益は77百万円押し上げられた。ポンプ事業のみで比較すると、為替影響を含め売上高は前期比450百万円の減少。営業利益は、主に売上の減少及び前期の高付加価値案件の反動減やメンテナンス減少等の製品ミックスによる粗利益の低下により減益となった。親会社株主に帰属する当期純利益の増加は、固定資産売却益140百万円、投資有価証券売却益868百万円の発生、および前期に関係会社整理損472百万円を計上した反動増によるもの。なお、セグメント区分は2025年3月期まで「ポンプ事業」「電子部品事業」「その他」の3区分だったが、電子部品事業の停止と「その他」の量的重要性の低下(ポンプ事業に統合)に伴い、2026年3月期以降は「ポンプ事業」のみの単一セグメントとなっている。期中平均為替レートは、2025年3月期の1米ドル151.7円・1人民元21.0円・1ユーロ164.1円から、2026年3月期は1米ドル149.8円・1人民元20.8円・1ユーロ169.2円となった。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2025年3月期(実績) | 前期比 | 計画比 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 29,091百万円 | 30,546百万円 | 4.8%減 | 5.7%増 |
| 売上総利益 | 12,407百万円 | 13,885百万円 | 10.6%減 | 1.5%増 |
| 営業利益 | 4,983百万円 | 6,055百万円 | 17.7%減 | 0.3%減 |
| 経常利益 | 5,444百万円 | 6,296百万円 | 13.5%減 | 6.3%増 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4,341百万円 | 3,811百万円 | 13.9%増 | 17.3%増 |
所在地別売上高・受注動向
所在地別売上高(連結、販売元基準)は、日本8,974百万円(前期比12.2%減)、欧米7,557百万円(同6.1%減)、アジア12,558百万円(同2.3%増)。日本は電子部品事業の売上高減少(1,004百万円)が主因で、計画比では増収。欧米は、米国でメンテナンスの減少に加え前期の原子力向け大型案件の反動減により減収となったが、欧州は堅調に推移し、ほぼ計画どおりとなった。アジアは中国が減少したものの中国以外が堅調だったため増収となり、計画比でも増収。製品種類別では、主力のケミカル機器用(16,370百万円、電子部品事業を除く前期比1.3%減)やメンテナンス(7,507百万円、同4.1%減)が減少した一方、定量注入機器(672百万円、同18.2%増)や冷凍機・空調機器用(2,297百万円、同6.0%増)は増加した。所在地別の受注高(連結)は日本8,835百万円(前期比1,020百万円減)、欧米7,497百万円(同795百万円減)、アジア11,686百万円(同2,670百万円減)で合計28,019百万円(同4,486百万円減)、受注残高は合計14,437百万円(同1,071百万円減)となった。中国の景気低迷や前期の反動減等により受注は減少したが高水準は維持しているとしている。日本は半導体機器向けが堅調な一方でケミカル機器向けやメンテナンスが減少、欧米は米国の高金利や関税政策等の不確実性により設備投資が控えられた影響等で減少、アジアは中国の景気低迷や他地域での前期大口受注の反動減により減少した。
| 所在地 | 2026年3月期売上高 | 2025年3月期売上高 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 日本 | 8,974百万円 | 10,221百万円 | 12.2%減 |
| 欧米 | 7,557百万円 | 8,049百万円 | 6.1%減 |
| アジア | 12,558百万円 | 12,275百万円 | 2.3%増 |
| 合計 | 29,091百万円 | 30,546百万円 | 4.8%減 |


2027年3月期 業績見通し
2027年3月期は、売上高31,010百万円(前期比6.6%増)、営業利益5,020百万円(同0.7%増)、経常利益5,230百万円(同3.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益3,750百万円(同13.6%減)を計画。増収・営業増益となる一方、経常利益・当期純利益は減益を見込む。高水準の受注残が継続していることや米国市場が回復傾向にあることに加え、円安影響等を踏まえて増収、営業利益は微増益を見込むとしている。地域別では、日本は高水準の受注残により増収を見込む一方、原材料高や販管費増加等により減益を見込む。欧米は米国市場の回復により増収増益を見込む。アジアは東南アジア・インド等が前期大口案件の反動減等で減収見込みだが、中国・韓国の増収により地域全体では増収を見込み、利益は中国・韓国以外の売上減少等により減益を見込むとしている。計画為替レート(期中平均)は1米ドル155.0円、1人民元22.5円、1ユーロ180.0円としている(前期実績レートは1米ドル149.6円、1人民元20.8円、1ユーロ169.2円)。
| 項目 | 2027年3月期(計画) | 2026年3月期(実績) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 31,010百万円 | 29,091百万円 | 6.6%増 |
| 営業利益 | 5,020百万円 | 4,983百万円 | 0.7%増 |
| 経常利益 | 5,230百万円 | 5,444百万円 | 3.9%減 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3,750百万円 | 4,341百万円 | 13.6%減 |

株主還元
中期経営計画期間(2025年3月期~2027年3月期)は、設備投資計画や資本効率改善等を勘案し、総株主還元性向100%(3ヵ年累計)、配当性向50%を堅持する方針。年間配当金は2024年3月期92円、2025年3月期110円、2026年3月期133円、2027年3月期(計画)132円で、配当性向(連結)はそれぞれ52.9%、50.2%、50.1%、54.0%(計画)。総還元性向(連結)は2024年3月期103.8%、2025年3月期114.0%、2026年3月期128.3%で、2025年3月期~2027年3月期の3ヵ年累計目標は100.0%としている(当該期間終了後に見直し予定)。自己株式の取得については、2025年11月19日から12月17日にかけて公開買付けを実施し、取得株式総数1,286,400株(発行済株式総数に対する割合7.6%)、取得価額の総額3,459,129,600円で取得を終了、2026年2月27日に1,100,000株(消却前の発行済株式総数に対する割合6.5%)を消却したとしている。
| 期 | 年間配当金 | 配当性向(連結) | 総還元性向(連結) |
|---|---|---|---|
| 2024年3月期 | 92円 | 52.9% | 103.8% |
| 2025年3月期 | 110円 | 50.2% | 114.0% |
| 2026年3月期 | 133円 | 50.1% | 128.3% |
| 2027年3月期(計画) | 132円 | 54.0% | 開示なし |

中期経営計画の進捗とトピックス
中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)の主要KPIについて、資料は「中期経営計画達成は翌期以降持ち越し見込みも成長準備は進展」としている。2027年3月期の計数計画は、当初計画では受注33,400百万円・売上32,000百万円・営業利益5,700百万円・営業利益率17.9%・ROE14.0%としていたが、修正計画では受注31,500百万円・売上31,010百万円・営業利益5,020百万円・営業利益率16.2%・ROE11.8%とされている。未達見込みの外部要因として中国市場の低迷と競争激化、米国での脱炭素政策の転換や関税政策による設備投資の意思決定遅れを、内部要因として米国規格準拠製品の販売開始の遅れを挙げている。設備投資は、中期経営計画期間の当初計画で3ヵ年累計55億円(日本30億円、アジア20億円、欧米5億円)としていたが、現在の計画では合計34億円(日本20億円、アジア10億円、欧米4億円)としている。個別のトピックスとして、LNG等の液化ガスの需要増加を見込んだ極低温試験設備を本社内に新設(拡充)する計画があり、投資金額は約7億円で2027年3月完成予定としている。また、将来的な事業拡大を見据えた新工場用地(兵庫県たつの市龍野町、面積約36,000平方メートル、取得価額予定約20億円、引渡し期日予定2029年5月)の取得に関する合意書を2025年12月23日に締結したことを開示している。2026年4月1日には、創業来初となる社名変更を行い、帝国電機製作所からTEIKOKUへと商号を変更した。
※本記事はTEIKOKUが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。