※本記事は月島ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
月島ホールディングス(証券コード:6332)は2026年3月期の連結決算を発表した。水環境事業・産業事業ともに案件が順調に進捗し、売上高は1,490億円(前期比+98億円)、営業利益は98億円(同+9億円)となり、売上高・利益は過去最高を更新した。親会社株主に帰属する当期純利益は、固定資産(物流施設)の売却益計上により169億円と大幅増益となった。
連結業績(2026年3月期 実績)
受注高は1,542億円(前期比△280億円)となり、水環境事業における大型案件の端境期の影響により減少したが、受注残高は3,235億円(同+52億円)と過去最高となった。営業利益率は6.6%(同+0.2pt)、EBITDAは135億円(同+8億円)、ROICは6.0%(同+0.8pt)、ROEは17.7%(同+10.3pt)だった。
| 項目 | 2025年3月期 実績 | 2026年3月期 実績 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 受注高 | 1,822億円 | 1,542億円 | △280億円 |
| 受注残高 | 3,183億円 | 3,235億円 | +52億円 |
| 売上高 | 1,392億円 | 1,490億円 | +98億円 |
| 営業利益 | 89億円 | 98億円 | +9億円 |
| 営業利益率 | 6.4% | 6.6% | +0.2pt |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 67億円 | 169億円 | +102億円 |
| EBITDA | 127億円 | 135億円 | +8億円 |
| ROIC | 5.2% | 6.0% | +0.8pt |
| ROE | 7.4% | 17.7% | +10.3pt |
セグメント別(水環境事業・産業事業)の状況
水環境事業は売上高986億円(前期比+59億円)と増収したが、人的資本投資・研究開発費の増加による販管費増加、保険収入の減少、一部案件の採算性低下により、営業利益は58億円(同△3億円、営業利益率5.9%)と減益だった。産業事業は売上高497億円(同+45億円)、営業利益は41億円(同+20億円、営業利益率8.2%)と増収増益となり、増収効果に加え採算性が向上した案件が寄与した。
| セグメント | 指標 | 2025年3月期 実績 | 2026年3月期 実績 |
|---|---|---|---|
| 水環境事業 | 受注高 | 1,369億円 | 936億円 |
| 水環境事業 | 売上高 | 927億円 | 986億円 |
| 水環境事業 | 営業利益 | 61億円 | 58億円 |
| 産業事業 | 受注高 | 439億円 | 600億円 |
| 産業事業 | 売上高 | 452億円 | 497億円 |
| 産業事業 | 営業利益 | 21億円 | 41億円 |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期の業績予想は、受注高1,900億円(前期比+358億円)、売上高1,520億円(同+30億円)、営業利益110億円(同+12億円、営業利益率7.2%)で、水環境事業の増益が寄与し増収増益を見込む。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期の物流施設売却益の解消により85億円(同△84億円)と減益を予想している。ROICは7%程度、ROEは8%半ばを見込む。
| 項目 | 2026年3月期 実績 | 2027年3月期 予想 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 受注高 | 1,542億円 | 1,900億円 | +358億円 |
| 受注残高 | 3,235億円 | 3,615億円 | +380億円 |
| 売上高 | 1,490億円 | 1,520億円 | +30億円 |
| 営業利益 | 98億円 | 110億円 | +12億円 |
| 営業利益率 | 6.6% | 7.2% | +0.6pt |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 169億円 | 85億円 | △84億円 |
| EBITDA | 135億円 | 146億円 | +11億円 |

株主還元
株主還元方針は「安定配当の水準はDOE 3.5%を下限とし、総還元性向50%以上」としている。2026年3月期の配当は1株当たり83円に記念配当2円を加えた85円、2027年3月期は1株当たり88円を予定している。2026年3月期は自己株式128億円(約430万株)を取得し、400万株を消却した。
| 項目 | 2026年3月期 | 2027年3月期(予定) |
|---|---|---|
| 1株当たり配当金 | 83円+記念配当2円=85円 | 88円 |
| 自己株式取得額 | 128億円(約430万株) | – |

事業構成
2026年3月期の連結売上高1,490億円のうち、水環境事業が986億円(66%)、産業事業が497億円(33%)、その他事業(不動産事業等)が6億円(1%)を占める。水環境事業は上下水道などの水インフラの機器・プラント建設や運転管理などのサービスを提供し、産業事業は化学・エネルギー・食品・化粧品などの分野向けの機械・プラントやメンテナンスなどのサービスを提供している。

中期経営計画/トピック
中期経営計画の基本方針として、①サステナビリティ経営の推進、②事業領域の拡充とグループ収益力の強化、③資本効率の向上と株主還元の拡充を掲げる。水環境事業ではJFEエンジニアリングとの事業統合効果の創出や東日本エンジニアリング(水処理・下水処理施設の運転管理会社)の吸収合併、産業事業では電池材料向け以外の先端素材微粒子技術の強化や半導体廃水処理案件の受注拡大に取り組んでいる。非事業用資産(物流施設)や政策保有株式の売却を進め、株主資本配当率(DOE)を導入するなど資本効率向上と株主還元拡充を推進している。
※本記事は月島ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。