※本記事は日本精鉱が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
日本精鉱は2026年3月期の連結決算で、売上高40,866百万円(前期比62.3%増)、営業利益6,080百万円(同69.0%増)、経常利益6,025百万円(同70.6%増)、当期純利益4,214百万円(同71.6%増)と増収増益となり、売上高・各利益とも引き続き過去最高を更新した。アンチモン地金価格が年間を通じて高値圏で推移したことに加え、銀相場の高騰により銀粉販売価格も上昇し、アンチモン事業・金属粉末事業ともに売上高が過去最高を更新した。
連結業績(2026年3月期 実績)
連結売上高は前期比62.3%増の40,866百万円となった。アンチモン地金価格が年間を通じて高値圏で推移したことによりアンチモン事業の売上高が過去最高を更新したほか、銀相場の高騰により銀粉販売価格が上昇し、金属粉末事業の売上高も過去最高を更新した。営業利益は同69.0%増の6,080百万円、経常利益は同70.6%増の6,025百万円、当期純利益は同71.6%増の4,214百万円と、いずれも大幅増益となった。
| 項目 | 2025年度実績 | 2024年度実績 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 40,866 | 25,179 | +62.3% |
| 営業利益(百万円) | 6,080 | 3,598 | +69.0% |
| 経常利益(百万円) | 6,025 | 3,531 | +70.6% |
| 当期純利益(百万円) | 4,214 | 2,456 | +71.6% |
セグメント別(事業別)の状況
アンチモン事業は、中国などからのOEM品調達が困難となったため中瀬製錬所で増産を行ったが、製造業全般が軟調に推移し販売数量は減少した。一方、アンチモン地金の通期平均価格が前年比約48%上昇したことでアンチモン製品の販売価格が上昇し、売上高は前期比85.8%増の29,373百万円、セグメント利益は同76.2%増の5,391百万円となった。金属粉末事業は、電子部品向け・粉末冶金向けともに販売数量は減少したが、銀相場高騰に伴う銀粉等の製品販売価格上昇が寄与し、売上高は前期比22.7%増の11,453百万円、セグメント利益は同30.0%増の653百万円となった。
| セグメント | 指標 | 2025年度実績 | 2024年度実績 |
|---|---|---|---|
| アンチモン事業 | 売上高(百万円) | 29,373 | 15,807 |
| アンチモン事業 | セグメント利益(百万円) | 5,391 | 3,059 |
| アンチモン事業 | 販売数量(トン) | 3,962 | 4,541 |
| 金属粉末事業 | 売上高(百万円) | 11,453 | 9,336 |
| 金属粉末事業 | セグメント利益(百万円) | 653 | 502 |
| 金属粉末事業 | 販売数量(トン) | 2,191 | 2,333 |

通期業績予想(2027年3月期)
2026年度(2027年3月期)の連結業績予想は、売上高が前期比15.8%減の34,400百万円、営業利益が同71.9%減の1,710百万円、経常利益が同72.3%減の1,670百万円、当期純利益が同73.4%減の1,120百万円と、減収減益を見込む。アンチモン地金の前提価格を1トンあたり24,000ドルとし、地金相場の記録的な高騰が収束して中国の輸出管理実施前の水準で推移することにより、アンチモン製品の販売価格は前期比下落する見通し。一方、国内外の拡販により販売数量の増加を見込むほか、金属粉末事業はAIサーバー関連需要の取り込みにより電子部品向け金属粉末の販売数量増加を見込む。
| 項目 | 2026年度予想 | 2025年度実績 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 34,400 | 40,866 | ▲15.8% |
| 営業利益(百万円) | 1,710 | 6,080 | ▲71.9% |
| 経常利益(百万円) | 1,670 | 6,025 | ▲72.3% |
| 当期純利益(百万円) | 1,120 | 4,214 | ▲73.4% |

株主還元
配当は年2回を基本とし、安定的・継続的に行う方針で、連結配当性向の目安は平均30%としている。2024年度(2025年3月期)実績の連結配当性向は19.9%、1株当たり配当金は50円、2025年度(2026年3月期)実績は連結配当性向23.3%、1株当たり配当金100円となった。2026年度(2027年3月期)は連結配当性向52.5%、1株当たり配当金60円を予想している。なお、当社は2026年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を実施しており、2024年度・2025年度の1株当たり配当金および株価は、当該株式分割が2024年度の期首に行われたと仮定して遡及修正(1/4に調整)した数値を記載している。また、資本コストを上回る収益性を確保するため、自己株式取得による株主価値の増加についても検討するとしている。
| 項目 | 2024年度実績 | 2025年度実績 | 2026年度予想 |
|---|---|---|---|
| 連結配当性向(%) | 19.9 | 23.3 | 52.5 |
| 1株当たり配当金(円)※ | 50 | 100 | 60 |
| ROE(%) | 22.7 | 30.8 | 7.1 |

中期経営計画/トピック
中期経営戦略(2025-2027年度)では、「第2の創生(創立100周年)に向けた基盤づくりのための挑戦と変革」を基本方針とし、グループ連携の更なる強化、既存事業の競争力強化とグローバル展開への挑戦、最適な事業ポートフォリオの構築と新規事業の創出、人的資本の充実とESGへの取り組みの4本柱を掲げている。連結財務目標(2027年度)として、営業利益は3年間平均30億円以上、ROEは3年間平均10%以上を掲げる。トピックスとして、アンチモン事業では中瀬製錬所で三酸化アンチモン製造工程の燃焼炉を電熱炉へ転換しCO2排出量と消費電力を大幅に削減する計画を2027年度完了予定で進めており、国の「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」の交付が決定した。金属粉末事業では、日本アトマイズ加工株式会社つくば工場に新たな事務所棟を建設し、2026年9月に竣工予定で「ZEB Ready」認証の取得を目指すとしている。

※本記事は日本精鉱が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。