※本記事はニチアスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
ニチアスの2026年3月期(通期)連結業績は、売上高2,519億円(前期比▲1.8%)、営業利益370億円(同▲6.8%)、経常利益394億円(同▲5.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益316億円(同▲1.4%)となった。会社が2026年2月9日時点で示した予想(営業利益365億円、当期純利益258億円)に対しては、営業利益が1.4%、当期純利益が22.6%それぞれ上回った。不透明感・不確実性が増すなかで自動車部品と建材の収益改善が進展し、概ね堅調な着地となった。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は前期比▲1.8%の2,519億円、営業利益は同▲6.8%の370億円、経常利益は同▲5.6%の394億円となった。特別利益は前期の52億円から3億円へ、特別損失は前期の15億円から10億円へそれぞれ減少した。親会社株主に帰属する当期純利益は同▲1.4%の316億円。なお、法人税の法定実効税率30.6%程度に対し、2026年3月期は君津RWの債権放棄確定に伴う法人税の減少(第3四半期27億円)とNRI・インドネシアの繰延税金資産計上(第4四半期8億円)により法人税等が計35億円減少し、実効税率は18.0%となった。
| 項目 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,565億円 | 2,519億円 | ▲1.8% |
| 営業利益 | 397億円(15.5%) | 370億円(14.7%) | ▲6.8% |
| 経常利益 | 417億円(16.3%) | 394億円(15.6%) | ▲5.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 321億円(12.5%) | 316億円(12.6%) | ▲1.4% |
セグメント別の状況
セグメント別では、自動車部品の営業利益が前期比17.0%増の53億円(営業利益率10.3%)、建材の営業利益が同91.8%増の27億円(同9.5%)となり、両セグメントで収益改善が進展した。一方、高機能製品(半導体関連製品)は営業利益が同▲32.5%の69億円(同17.7%)、工業製品は同▲8.5%の101億円(同19.0%)となった。プラント向け工事・販売は売上高795億円(前期比1.3%)、営業利益120億円(同▲4.2%、営業利益率15.1%)だった。
| セグメント | 売上高 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| プラント向け工事・販売 | 795億円 | 120億円 | 15.1% |
| 工業製品 | 533億円 | 101億円 | 19.0% |
| 高機能製品(半導体関連製品) | 391億円 | 69億円 | 17.7% |
| 自動車部品 | 515億円 | 53億円 | 10.3% |
| 建材 | 285億円 | 27億円 | 9.5% |
| 計 | 2,519億円 | 370億円 | 14.7% |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期の業績予想は、売上高2,700億円(前期比7.2%)、営業利益450億円(同21.6%)、経常利益450億円(同14.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益320億円(同1.2%)。半導体市況の回復を追い風に過去最高業績を予想しており、新基幹システム構築費用25億円を含んだ利益計画としている。上期は営業利益205億円(営業利益率15.8%)、下期は同245億円(同17.5%)を見込む。
| 項目 | 2026年3月期実績 | 2027年3月期予想 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,519億円 | 2,700億円 | 7.2% |
| 営業利益 | 370億円(14.7%) | 450億円(16.7%) | 21.6% |
| 経常利益 | 394億円(15.6%) | 450億円(16.7%) | 14.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 316億円(12.6%) | 320億円(11.9%) | 1.2% |

株主還元
2026年3月期の年間配当金は1株あたり54.7円(株式分割を勘案した金額)で、17年連続増配、DOE5.1%、総還元性向58.1%となった。2027年3月期(予想)の年間配当金は、通常配当58円に創業130周年記念配当7円を加えた65円を予定し、このほか自己株式取得(上限50億円)も実施する。あわせて、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を実施(効力発生日2026年4月1日)するほか、発行済株式総数の1%を残して自己株式を消却する(消却株式数4,150千株)。なお、2026年3月期の期末配当金は分割前の株式数を基準に実施する。

中期経営計画・トピック
会社は2023年3月期から2027年3月期までの中期経営計画を推進しており、2026年3月期に創業130周年を迎えた。セグメント別ROIC(運用ベース)は下表のとおりで、5事業の合計は15.0%(新基幹システム構築費用を除くと15.9%)となった。2ndステージ累計(2026年3月期~2027年3月期の2ヵ年)の資本配分は、営業CF660億円などを原資に戦略投資枠290億円、株主還元300億円を計画。2026年3月期までの進捗は株主還元184億円(配当104億円、自己株式取得80億円)、設備投資74億円、戦略投資41億円となっている。新基幹システム構築プロジェクトは本稼働時期を当初の2026年10月から2027年5月へ延伸した。
| セグメント | 2025年3月期実績 | 2026年3月期実績 | 2027年3月期イメージ |
|---|---|---|---|
| プラント向け工事・販売 | 27.0% | 26.4% | 27% |
| 工業製品 | 14.7% | 12.8% | 18% |
| 高機能製品(半導体関連製品) | 22.7% | 13.7% | 25% |
| 自動車部品 | 10.2% | 11.6% | 12% |
| 建材 | 5.8% | 11.7% | 12% |

※本記事はニチアスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。