※本記事は日本特殊陶業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
日本特殊陶業(Niterra)の2026年3月期通期連結業績(IFRS)は、売上収益7,312億円(前期比+12.0%)、営業利益1,381億円(同+6.6%、利益率18.9%)となり、売上収益・営業利益ともに5期連続で過去最高を更新した。親会社の所有者に帰属する当期利益は1,128億円(同+21.9%)。年間配当金は前期比27円増配の205円/株。2027年3月期は売上収益7,900億円(同+8.0%)、営業利益1,500億円(同+8.6%)を見込み、6期連続の過去最高更新を目指す。
連結業績(2026年3月期 通期実績)
自動車関連事業(プラグ・センサ)とコンポーネント・ソリューション事業がともに増収となり、通期の売上収益は6,529億円から7,312億円へ782億円(+12.0%)増加した。営業利益は原材料価格高騰の影響を受けたものの、売上増加と価格転嫁の実施により1,296億円から1,381億円へ85億円(+6.6%)増加した。税引前利益は1,654億円(同+24.1%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,128億円(同+21.9%)となった。為替レートはドルが153円から151円へ円高、ユーロは164円から175円へ円安に推移した。
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 7,312億円 | 6,529億円 | +782億円(+12.0%) |
| 営業利益(利益率) | 1,381億円(18.9%) | 1,296億円(19.9%) | +85億円(+6.6%) |
| 税引前利益(利益率) | 1,654億円(22.6%) | 1,333億円(20.4%) | +322億円(+24.1%) |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益(利益率) | 1,128億円(15.4%) | 926億円(14.2%) | +203億円(+21.9%) |
セグメント別(事業別)の状況
製品区分別の売上収益は、プラグが3,626億円から3,907億円(+8%)、センサが1,801億円から1,967億円(+9%)、コンポーネント・ソリューションが1,030億円から1,307億円(+27%)と、いずれも増収となった。コンポーネント・ソリューションの増収は、SPE事業における生成AI関連・先端ロジック半導体向け需要の増加と、2026年6月に連結子会社化したNiterra Materialsの売上寄与による。営業利益は事業区分(自動車関連/コンポーネント・ソリューション)で開示されており、自動車関連は1,341億円から1,353億円へ増益、コンポーネント・ソリューションはSPE事業の稼働率向上等により損失幅が62億円から45億円へ縮小した。
| セグメント | 指標 | 当期 | 前期 |
|---|---|---|---|
| プラグ | 売上収益 | 3,907億円 | 3,626億円 |
| センサ | 売上収益 | 1,967億円 | 1,801億円 |
| コンポーネント・ソリューション | 売上収益 | 1,307億円 | 1,030億円 |
| 自動車関連 | 営業利益 | 1,353億円 | 1,341億円 |
| コンポーネント・ソリューション | 営業利益 | △45億円 | △62億円 |


通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は、自動車関連事業の堅調な需要と旺盛な半導体需要の取り込みにより増収を見込み、売上収益は7,900億円(前期比+8.0%)を予想。営業利益は原材料価格高騰に対する適正な価格転嫁の実施により1,500億円(同+8.6%、利益率19.0%)と、過去最高を目指す。税引前利益は投資有価証券の評価損益を見込まないこと等から1,500億円(同△9.4%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,050億円(同△7.0%)を予想。前提為替レートはドル150円、ユーロ180円。
| 項目 | 予想 | 前期(実績) |
|---|---|---|
| 売上収益 | 7,900億円(+8.0%) | 7,312億円 |
| 営業利益(利益率) | 1,500億円(19.0%) | 1,381億円(18.9%) |
| 税引前利益(利益率) | 1,500億円(19.0%) | 1,654億円(22.6%) |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益(利益率) | 1,050億円(13.3%) | 1,128億円(15.4%) |

株主還元
2026年3月期の年間配当金は、安定配当+業績連動のハイブリッド型株主還元方針のもと、前期から27円増配の205円/株となった。2026年3月期の総還元性向は49.2%。2025年10月に決議した自己株式取得枠300億円のうち150億円を2026年3月期に実施済み。2027年3月期の配当金は、前期から5円増配の210円/株を予想している。
| 項目 | 25/3期 | 26/3期 | 27/3期(予想) |
|---|---|---|---|
| 1株当たり配当金 | 178円 | 205円 | 210円 |
| 総還元性向 | 開示なし | 49.2% | 開示なし |

中期経営計画2030の進捗
コンポーネント・ソリューション事業では、生成AI関連・先端ロジック半導体向け需要の拡大を捉えるべく、宮城県富谷市に新工場(NTKセラテック)を建設中で、2026年度内の稼働を予定。生産能力は2025年度比で約2.5倍に増強する計画。窒化ケイ素事業では、Niterra Materials(旧東芝マテリアル)を子会社化し、xEV向け製品の拡大を目指す。資本効率面では、2026年3月期のROEは15.7%(前期14.1%)、PBRは1.9倍(前期1.3倍)、PERは約14倍(前期約10倍)といずれも前期から上昇した。

※本記事は日本特殊陶業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。