※本記事はニッタが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
ニッタの2026年3月期は、物流業界・自動車業界向け需要が堅調に推移したほか、半導体製造装置向けが期末にかけて回復し、増収となった。半導体製造装置向け高付加価値製品の需要増や原材料高の価格転嫁の進捗により営業利益も増益となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比11.5%増の135億29百万円となった。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は918億34百万円(前期比1.7%増)、営業利益は58億62百万円(同13.7%増)、経常利益は148億10百万円(同1.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は135億29百万円(同11.5%増)となった。営業利益(58億62百万円)に対し経常利益(148億10百万円)が大きく上回っており、これは持分法適用会社(GUAグループ、NDIグループ等)による持分法投資利益が経常利益の大きな部分を占める構造による。資料は、持分法適用会社では半導体業界向け需要は堅調であった一方、訴訟関連費用が増加したと説明している。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 90,276百万円 | 91,834百万円 | 1,557百万円 | 1.7% |
| 売上総利益 | 24,246百万円 | 25,896百万円 | 1,650百万円 | 6.8% |
| 営業利益 | 5,155百万円 | 5,862百万円 | 706百万円 | 13.7% |
| 経常利益 | 14,601百万円 | 14,810百万円 | 209百万円 | 1.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 12,131百万円 | 13,529百万円 | 1,398百万円 | 11.5% |

セグメント別の状況
セグメント別では、ベルト・ゴム、ホース・チューブ、その他産業用製品、その他の売上高が増加した一方、化工品は減収となった。営業利益(セグメント利益)では、ホース・チューブが一般産業向け(半導体製造装置向け・建設機械向け)の回復や原材料価格上昇分の価格転嫁進捗により大幅増益となったほか、その他産業用製品・その他も増益となった。一方、化工品はOA機器向けエラストマー製品の需要低調により減益、ベルト・ゴムはほぼ横ばいとなった。
| セグメント(売上高) | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| ベルト・ゴム | 29,684百万円 | 30,597百万円 | 913百万円 | 3.1% |
| ホース・チューブ | 31,518百万円 | 32,983百万円 | 1,465百万円 | 4.7% |
| 化工品 | 13,029百万円 | 11,681百万円 | △1,347百万円 | △10.3% |
| その他産業用製品 | 11,527百万円 | 11,739百万円 | 212百万円 | 1.8% |
| その他 | 4,517百万円 | 4,831百万円 | 313百万円 | 6.9% |
| 合計 | 90,276百万円 | 91,834百万円 | 1,557百万円 | 1.7% |
| セグメント(営業利益) | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| ベルト・ゴム | 3,473百万円 | 3,467百万円 | △5百万円 | △0.2% |
| ホース・チューブ | 147百万円 | 1,073百万円 | 926百万円 | 627.6% |
| 化工品 | 1,015百万円 | 929百万円 | △86百万円 | △8.5% |
| その他産業用製品 | 261百万円 | 234百万円 | △27百万円 | △10.5% |
| その他 | 2,218百万円 | 2,272百万円 | 53百万円 | 2.4% |
| 全社/連結調整 | △1,960百万円 | △2,114百万円 | △154百万円 | ー |
| 合計 | 5,155百万円 | 5,862百万円 | 706百万円 | 13.7% |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は、売上高940億円(前期比2.4%増)、営業利益62億円(同5.8%増)、経常利益150億円(同1.3%増)を見込む一方、親会社株主に帰属する当期純利益は123億円(同9.1%減)と最終減益を予想している。設備投資額は50億円(前期実績44億45百万円)、減価償却費は34億円(同32億12百万円)、研究開発費は20億円(同22億83百万円)を計画している。
| 項目 | 2026年3月期実績 | 2027年3月期予想 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 91,834百万円 | 94,000百万円 | 2,165百万円 | 2.4% |
| 営業利益 | 5,862百万円 | 6,200百万円 | 337百万円 | 5.8% |
| 経常利益 | 14,810百万円 | 15,000百万円 | 189百万円 | 1.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 13,529百万円 | 12,300百万円 | △1,229百万円 | △9.1% |

株主還元
資料は、2028年3月期までの「フェーズ2」の期間中の株主還元方針として、毎年着実な増配(10円以上の増配)、配当性向30%以上・DOE2.5%以上、機動的な自社株買いの実施を掲げている。また、今後3年間の資金配分として、営業キャッシュフロー予想約270億円(2025年度期首現預金残高350億円)に対し、成長投資・設備投資等に約170億円、運転資金に約300億円、株主還元(配当・自己株購入)に約150億円を充てる計画を示している。

中期経営計画/トピック
資料は「フェーズ2」(2028年3月期まで)の成長戦略として、既存事業を強化する「深化型SHIFT」と新規事業を模索する「探索型SHIFT」を掲げ、ROIC経営の推進、事業・製品ポートフォリオの最適化による資源配分、政策保有株式の縮減に取り組むとしている。また、半導体研磨製品の加工・販売を行う連結子会社「霓达先进材料科技(常州)有限公司」(NITTA ADVANCED MATERIALS TECHNOLOGY (CHANGZHOU) CO., LTD.、資本金5百万米ドル、出資比率100%)を2026年4月に中国・江蘇省常州市に設立したことを開示している。
※本記事はニッタが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。