※本記事は日本高純度化学が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
日本高純度化学は2026年3月期の決算説明資料で、連結売上高18,073百万円(前期比+43.3%)、営業利益576百万円(同+14.7%)、経常利益776百万円(同+18.0%)、当期純利益1,803百万円(同+14.2%)の増収増益決算を発表した。半導体パッケージやメモリ向け需要の回復と貴金属価格の上昇が増収に寄与した。2027年3月期は売上高24,000百万円、当期純利益2,170百万円への増収増益を見込み、年間配当を1株あたり230円(前期比+30円)に増額する計画。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は、スマートフォンやパソコンなど民生向け需要の回復基調に加え、生成AI関連需要の拡大を背景に半導体パッケージ、モジュールおよびメモリ向けの販売が堅調に推移したこと、貴金属価格の上昇の影響もあり、前期比+43.3%の増収となった。営業利益は新規拡販・販売量増加による粗利の増加が、研究開発等への先行投資に伴う費用増を吸収し、前期比+14.7%の増益。当期純利益は営業利益の増加に加え、前期を上回る政策保有株式の売却益の計上により、前期比+14.2%の増益となった(単位:百万円)。
| 項目 | 2026年3月期(当期) | 2025年3月期(前期) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 18,073 | 12,611 | +43.3% |
| 営業利益 | 576 | 502 | +14.7% |
| 経常利益 | 776 | 657 | +18.0% |
| 当期純利益 | 1,803 | 1,579 | +14.2% |
| 1株当たり当期純利益 | 311.86円 | 273.73円 | - |

事業別の状況(カテゴリー別概況)
プリント基板・半導体パッケージ基板用めっき薬品は、スマートフォンやパソコンなどの民生向け需要が回復基調で推移したことに加え、生成AI関連の半導体パッケージ、光通信モジュールおよびメモリ向けが堅調に推移し、貴金属価格の上昇も影響し増収となった。コネクター用めっき薬品は車載向けで足踏み感が見られたものの、スマートフォン向けおよび産業機器向けの回復により増収。リードフレーム用めっき薬品は民生向けが堅調に推移したことに加え、貴金属価格の上昇の影響もあり増収となった。

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は、AI需要の拡大によりメモリー生産がAI向けに優先され非AI向けへの供給制約が見込まれるものの、引き続きAIサーバー/データセンターおよびハイエンドスマートフォン向けが牽引し、産業機械向け基板・コネクタの回復と高水準の貴金属価格を背景に増収増益を見込む。新材料向けめっき薬品および電池材料の開発を軸に研究開発活動の一層の強化を図るとともに、前期を上回る株式売却益を織り込み最終増益を見込む。なお、中東情勢等に伴う原材料価格の高騰や調達リスクの影響は現時点では見通しに未織り込みとしている(単位:百万円)。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(予想) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 18,073 | 24,000 | +32.8% |
| 営業利益 | 576 | 610 | +5.8% |
| 経常利益 | 776 | 800 | +3.1% |
| 投資有価証券売却益 | 1,655 | 2,100 | +26.8% |
| 当期純利益 | 1,803 | 2,170 | +20.3% |
| 1株あたり配当 | 200円 | 230円 | +30円 |
| ROE | 11.5% | 12.1% | - |

株主還元・政策保有株式
2027年3月期の年間配当は1株あたり230円を計画しており、前期比+30円の増配となる。中期経営計画FY2025-2027では、政策保有株式について中期経営計画期間中に純資産に対する割合を20%未満に縮減する方針を掲げている。2026年1月26日公表の株式売却に加え、期初計画を上回る売却を進めたものの、保有銘柄の株価が想定を大きく上回って上昇したことにより、保有株式の時価は2025年3月期末から増加し、純資産に対する割合は59.5%(前期末比+15.6pt)となった。2027年3月期は前年度を上回る株式売却益を織り込みつつ、目標に向けた売却を計画的に推進するとしている。
| 項目 | 2025/3 | 2025年6月末 | 2025年9月末 | 2025年12月末 | 2026/3 | 2025/3比 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 保有株式時価(百万円) | 5,974 | 6,740 | 8,416 | 9,308 | 10,743 | +4,769 |
| 純資産額(百万円) | 13,594 | 13,891 | 15,566 | 16,659 | 18,064 | +4,470 |
| 純資産に対する割合(%) | 43.9 | 48.5 | 54.1 | 55.9 | 59.5 | +15.6pt |
| 売却額(百万円)※ | 1,722 | - | 493 | 933 | 1,742 | +19 |

中期経営計画・トピックス
業容拡大にともなう本社の技術・製造フロアの再編と営業活動の効率化を目的に、営業・管理機能を担う新オフィスを東京都板橋区成増に開設し、2026年3月2日に業務を開始した。技術面では、めっき技術に関する情報を統合した専用ポータルサイト「J-PLAT」を展開しており、国内外50社に導入され20,000件以上のデータを蓄積している。また、パワー半導体向けに、金属間化合物(IMC)材料を用いた次世代接合材料の革新的なめっき液の開発を進めている。
※本記事は日本高純度化学が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。