※本記事はコーセーホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社コーセーホールディングスは2026年2月12日、2025年12月期(通期)の決算を発表した。連結売上高は3,301億円(前期比+74億円、+2.3%、為替の影響を除くと+2.6%)、営業利益は184億円(同+11億円、+6.3%)となった。親会社株主に帰属する当期純利益は151億円(同+76億円、+101.2%)と、前期に計上した中国事業の構造改革に伴う事業整理損の反動や法人税等の減少により大幅増益となった。一方、2025年度計画に対しては売上高が▲58億円(▲1.7%)、営業利益が▲15億円(▲7.7%)の未達となった。
連結業績(当期実績)
対前年では、主力のコーセー事業、アルビオン事業及びコーセーコスメポート事業の売上高が伸長した。経常利益は、営業利益が増益となった一方、為替差益が前期より減少した結果、ほぼ前期並みとなった。対計画では、アジアは上振れたものの日本が下振れ、コーセー事業及びコーセーコスメポート事業を中心にマーケティングコストを抑制したものの、日本の売上の計画下振れ及び想定以上の原価率上昇により未達となった。
| 項目 | 2024年度 | 2025年度 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,227億円(売上比100.0%) | 3,301億円(売上比100.0%) | +74億円 +2.3% |
| 営業利益 | 173億円(売上比5.4%) | 184億円(売上比5.6%) | +11億円 +6.3% |
| 経常利益 | 216億円(売上比6.7%) | 214億円(売上比6.5%) | ▲1億円 ▲0.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 75億円(売上比2.3%) | 151億円(売上比4.6%) | +76億円 +101.2% |
| 1株当たり当期純利益 | 131円62銭 | 264円84銭 | +133円22銭 |
| ROE | 2.8% | 5.4% | - |
| ROIC | 2.6% | 3.7% | - |

セグメント別の状況
化粧品事業は、タルト事業及びアルビオン事業で減益となったものの、中国本土の黒字化に加え、コーセー事業のコスト削減が貢献し、増益となった。コスメタリー事業は、コーセーコスメポート事業において前期並みの実績を維持したものの、「ヴィセ」等のメイクアップブランドの減収による粗利減の相殺には至らず、減益となった。
| セグメント | 指標 | 2024年度 | 2025年度 |
|---|---|---|---|
| 化粧品事業 | 売上高 | 2,553億円(79.1%) | 2,623億円(79.4%)+2.7% |
| コスメタリー事業 | 売上高 | 647億円(20.1%) | 644億円(19.5%)▲0.3% |
| その他 | 売上高 | 26億円(0.8%) | 33億円(1.0%)+26.3% |
| 合計 | 売上高 | 3,227億円(100.0%) | 3,301億円(100.0%)+2.3% |
| 化粧品事業 | 営業利益 | 150億円(利益率5.9%) | 167億円(利益率6.4%)+11.4% |
| コスメタリー事業 | 営業利益 | 69億円(利益率10.8%) | 62億円(利益率9.7%)▲10.4% |
| その他 | 営業利益 | 14億円(利益率44.5%) | 16億円(利益率43.3%)+18.8% |
| 合計 | 営業利益 | 173億円(利益率5.4%) | 184億円(利益率5.6%)+6.3% |

通期業績予想
2026年12月期は、日本の主要3事業、タルト事業及びピューリ事業の伸長を見込み、売上高3,500億円(前期比6.0%増)と予想。営業利益は、新設する南アルプス工場の減価償却費や人件費の上昇、物価高に伴う管理費の増加を見込むものの、増収による粗利増に加えコーセー事業での「稼ぐ力の向上にむけた取り組み」を推進することで打ち返し、200億円(同8.3%増)を予想。持株会社体制を生かし、グループ全体の収益性および効率性を中長期的に高めていく。
| 項目 | 2025年度実績 | 2026年度計画 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,301億円(売上比100.0%) | 3,500億円(売上比100.0%) | +198億円 +6.0% |
| 営業利益 | 184億円(売上比5.6%) | 200億円(売上比5.7%) | +15億円 +8.3% |
| 経常利益 | 214億円(売上比6.5%) | 210億円(売上比6.0%) | ▲4億円 ▲2.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 151億円(売上比4.6%) | 121億円(売上比3.5%) | ▲30億円 ▲19.9% |
| 1株当たり当期純利益 | 264円84銭 | 212円00銭 | - |
| ROE | 5.4% | 4.0% | - |
| ROIC | 3.7% | 3.5% | - |

株主還元
2025年度は、安定配当の方針に基づき当初計画通り期末配当70円で、年間配当140円を予定。2026年度は、創業80周年を迎えることから記念配当10円を実施し、年間配当150円を計画。自社株買いは30億円(発行済株式総数(自己株式を除く)の1.14%)を上限に実施する。
| 項目 | 2025年度 | 2026年度 |
|---|---|---|
| 年間配当金 | 140円(期末70円) | 150円(記念配当10円含む) |
| 自己株式取得上限 | - | 30億円(発行済株式総数の1.14%) |

中期経営計画・トピック
中期経営計画「Milestone2030」では、2030年度に売上高成長率CAGR+5%以上、海外売上高比率50%以上、営業利益率12%以上、EBITDAマージン18%以上、ROIC10%以上を財務目標に掲げる(2025年度実績:売上高成長率+2.3%、海外売上高比率34.8%、営業利益率5.6%、EBITDAマージン9.4%、ROIC3.7%)。2026年度は「稼ぐ力」の向上に向け、トップラインの成長による利益増(15億円規模、売上増80億円規模)と収益構造の見直し(20億円規模)を同時に推進し、前年に対して30億円以上の収益性改善を行う方針。また、南アルプス工場は2026年7月より稼働開始し、リース料および減価償却費は初年度(半年分)約12億円、2027年より年間約24億円を見込む。
※本記事はコーセーホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。