※本記事は高砂香料工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
高砂香料工業は2026年3月期決算において、売上高2,251億円(前期比△1.8%)、営業利益81億円(同△47.0%)、経常利益95億円(同△37.9%)、親会社株主に属する当期純利益95億円(同△28.5%)となった。米国子会社やフランス子会社での出荷減少に加え、ファインケミカル事業で海外医薬品中間体の出荷延期が響き減収減益となった。2027年3月期は売上高2,400億円(同+6.6%)、営業利益110億円(同+35.3%)を見込んでいる。
連結業績(2026年3月期 実績)
2026年3月期は、米国子会社でフレーバー・フレグランス・ファインケミカルの出荷が減少したほか、フランス子会社でもフレグランスの出荷が減少し、売上高は前期比1.8%減の2,251億円となった。売上総利益率は32.4%(前期比△1.4P)に低下し、販売管理費率は28.8%(同+1.7P)に上昇した結果、営業利益は81億円(同△47.0%)、営業利益率3.6%(同△3.1P)となった。経常利益は外貨建債権の評価替えが前期の為替差損から当期は為替差益に転じたことで95億円(同△37.9%)、当期純利益は政策保有株式の縮減に伴う投資有価証券売却益の良化があったものの95億円(同△28.5%)にとどまった。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2025年3月期(実績) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,251億円 | 2,292億円 | △1.8% |
| 営業利益 | 81億円 | 153億円 | △47.0% |
| 経常利益 | 95億円 | 153億円 | △37.9% |
| 親会社株主に属する当期純利益 | 95億円 | 133億円 | △28.5% |
セグメント別(事業別)の状況
事業別では、フレーバーが日本・中国での飲料関連出荷増加により売上高1,226億円(前期比+28億円)、フレグランスは中国のファブリックケア向け出荷増加により売上高758億円(同+13億円)となった一方、フランス子会社の新基幹システム導入に伴う償却費等の販管費増加で営業利益は6億円(同△15億円)に減少した。ファインケミカルは主要得意先との品質管理体制高度化対応により海外医薬品中間体の出荷が延期となり、売上高91億円(同△87億円)、営業利益は△8億円(同△52億円)と赤字に転落した。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期(実績) | 2025年3月期(実績) |
|---|---|---|---|
| フレーバー | 売上高 | 1,226億円 | 1,198億円 |
| フレーバー | 営業利益 | 52億円 | 52億円 |
| フレグランス | 売上高 | 758億円 | 745億円 |
| フレグランス | 営業利益 | 6億円 | 20億円 |
| アロマイングリディエンツ | 売上高 | 162億円 | 157億円 |
| アロマイングリディエンツ | 営業利益 | 20億円 | 26億円 |
| ファインケミカル | 売上高 | 91億円 | 178億円 |
| ファインケミカル | 営業利益 | △8億円 | 44億円 |
| その他 | 売上高 | 14億円 | 14億円 |
| その他 | 営業利益 | 12億円 | 12億円 |
| 合計 | 売上高 | 2,251億円 | 2,292億円 |
| 合計 | 営業利益 | 81億円 | 153億円 |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は、欧米向け医薬品中間体の出荷増加や米州でのヘアケア・ホームケア向けフレグランス、新興国向けフレーバーの増収を見込み、売上高2,400億円(前期比+6.6%)を計画する。増収に伴う売上総利益の増加により営業利益は110億円(同+35.3%)、経常利益は115億円(同+20.9%)を見込む一方、投資有価証券売却益が前期比で減少するため当期純利益は94億円(同△1.3%)とほぼ横ばいを見込んでいる。
| 項目 | 2027年3月期(予想) | 2026年3月期(実績) |
|---|---|---|
| 売上高 | 2,400億円 | 2,251億円 |
| 営業利益 | 110億円 | 81億円 |
| 経常利益 | 115億円 | 95億円 |
| 親会社株主に属する当期純利益 | 94億円 | 95億円 |

株主還元
2026年3月期の配当総額は51億円、DOEは3.4%、配当性向は53.2%で、いずれも中期経営計画目標(DOE3.0%超、配当性向30%以上)を上回った。2025年10月1日を効力発生日として普通株式1株につき5株の株式分割を実施しており、分割後基準の1株配当は52円。2027年3月期は1株配当52円(分割後)、DOE3.3%、配当性向53.9%を予想している。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(予想) |
|---|---|---|
| 1株配当 | 52円 | 52円 |
| 配当性向 | 53.2% | 53.9% |
| DOE | 3.4% | 3.3% |

中期経営計画(NGP-2)の進捗
中期3ヵ年経営計画「NGP-2」において、2026年3月期の売上高2,251億円・営業利益81億円はいずれも中計計画(売上高2,100億円・営業利益75億円)を上回った。一方、資本収益性はROE6.4%(前期9.8%)、ROIC2.7%(前期6.1%)に低下し、自己資本比率は56.6%となった。政策保有株式は2022年3月末の79銘柄から2026年3月末には16銘柄まで縮減している。

※本記事は高砂香料工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。