※本記事はSM ENTERTAINMENT JAPANが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
SM ENTERTAINMENT JAPANは2025年12月期(通期)の決算説明資料を公表した。連結売上高は前年同期比+4.9%の10,195百万円で、資料によれば過去最高の100億円を更新した。一方、円安による版権購入・イベント開催コストの高騰や、新規事業(旅行・Musicbusiness等)およびオリジナルIPへの先行投資を積極的に行った影響により、営業利益は同▲52.2%の173百万円、当期純利益は同▲52.3%の375百万円と、いずれも減益となった。2026年12月期は経営効率化と収益基盤の強化を推進し、営業利益および経常利益の増益確保を目指す計画としている。
連結業績(2025年12月期 実績)
売上高は10,195百万円(前年同期比+4.9%、計画対比+6.3%)、営業利益は173百万円(前年同期比▲52.2%、計画対比+13.1%)、当期純利益は375百万円(前年同期比▲52.3%、計画対比▲8.8%)だった。利益面では、将来の収益源確保に向けた投資活動を積極的に行った影響により前年同期比で減益となった。当期純利益の減益には、繰延税金資産の減少に伴う法人税調整額の計上による税金費用の増加も影響した。
| 項目 | 当期実績(2025年12月期) | 前期実績(2024年12月期) | 前年同期比 | 計画対比 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 10,195百万円 | 9,716百万円 | +4.9% | +6.3% |
| 営業利益 | 173百万円 | 364百万円 | ▲52.2% | +13.1% |
| 当期純利益 | 375百万円 | 開示なし | ▲52.3% | ▲8.8% |
セグメント別業績の状況
セグメントはエンターテインメント部門とライツ&メディア部門の2区分。エンターテインメント部門はMD事業や韓国輸入グッズ販売の好調により売上高が7,816百万円(前年同期比+7.6%)に拡大した一方、ソロツアー増加に伴う制作原価率の上昇や新規事業(Music・旅行)およびオリジナルIPへの先行投資により、営業利益は545百万円(前年同期比▲19.7%)と減益になった。コンサート事業は通期185公演を開催し、動員数は前期と同水準の143万人だった。ライツ&メディア部門は売上高2,378百万円(前年同期比▲3.0%)、営業利益139百万円(前年同期比▲46.5%)で減収減益。円安によるドル建て決済や版権取得価格の上昇に加え、グローバルOTT事業者による独占買い付け競争の激化が調達コストの高止まりにつながった一方、収益性が高くOTT事業者への独占販売を強化し利益率の改善を推進した。
| セグメント | 指標 | 当期実績 | 前期実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|---|
| エンターテインメント部門 | 売上高 | 7,816百万円 | 7,264百万円 | +7.6% |
| エンターテインメント部門 | 営業利益 | 545百万円 | 679百万円 | ▲19.7% |
| ライツ&メディア部門 | 売上高 | 2,378百万円 | 2,451百万円 | ▲3.0% |
| ライツ&メディア部門 | 営業利益 | 139百万円 | 261百万円 | ▲46.5% |


通期業績予想
2026年12月期は売上高9,089百万円(前年度対比▲10.8%)、営業利益247百万円(同+42.4%)、当期純利益253百万円(同▲32.5%)を計画している。市場競争の激化やコスト高騰等の変化に対応し、経営効率化と収益基盤の強化を推進するとともに、グループシナジーの活用や外部パートナーとの連携、コスト構造の見直しにより営業利益および経常利益の増益確保に努めるとしている。純利益の減益は、前期に計上した新株予約権の消滅に伴う戻入益(特別利益)の剥落によるものであり、実質的な収益力は堅調に推移するとしている。
| 項目 | 予想(2026年12月期) | 前期実績(2025年12月期) | 前年度対比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 9,089百万円 | 10,195百万円 | ▲10.8% |
| 営業利益 | 247百万円 | 173百万円 | +42.4% |
| 当期純利益 | 253百万円 | 375百万円 | ▲32.5% |


株主還元
配当については、財政状態および経営成績を総合的に勘案し、業績に裏付けられた利益配当を行うことを基本方針としている。2025年12月期の期末配当は1株あたり2円00銭とし、2026年3月開催予定の第55回定時株主総会に付議する予定。2026年12月期の当期純利益が今期実績を下回る見込みであることから、配当方針に基づき調整を行い、1株あたり1円00銭を予定している。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 2025年12月期期末配当 | 1株あたり2円00銭(2026年3月開催予定の第55回定時株主総会に付議予定) |
| 2026年12月期配当予想 | 1株あたり1円00銭 |
トピック(新規事業・上場維持基準対応)
エンターテインメント部門では、中長期的な収益基盤の多角化を目指し、Musicbusiness事業(自社レーベルによるソロ・ユニット曲の日本オリジナル原盤の製作・販売・配信)と旅行事業(コンサートチケット・ホテル宿泊・公演当日のバス送迎等を含むツアーパッケージ)を本格始動したほか、自社オリジナルグループ第1弾のGirls Group「GPP」やバーチャルアーティスト「Kiepi」などオリジナルIPの展開を進めている。また上場維持基準については、2024年12月31日時点で流通株式比率(17.9%)が維持基準(25%)を充たしていなかったが、取組みを進めた結果、2025年12月31日時点で32.6%となり、グロース市場の上場維持基準のすべての項目に適合した。
※本記事はSM ENTERTAINMENT JAPANが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。