※本記事はクレスコが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
クレスコは2026年3月期通期連結決算を発表した。主要顧客を中心に売上が増加、新規連結効果もあり売上高は前年同期比10.1%増の64,676百万円。営業利益は同10.4%増、経常利益は同11.0%増となった。法人税の特別控除(賃上げ促進税制等)適用や投資有価証券の圧縮に伴う売却益計上により、純利益は同19.8%増の5,279百万円となった。
連結業績(当期 実績)
売上高は22/03期以降増収が続き、26/03期は64,676百万円(対通期予想達成率101.1%)。営業利益は6,605百万円(対通期予想達成率94.4%)、純利益は5,279百万円(対通期予想達成率107.7%)となった。EPSは129.82円。
| 項目 | 当期(26/03期) | 前期(25/03期) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 64,676百万円 | 58,760百万円 | +10.1% |
| 売上総利益 | 13,110百万円(20.3%) | 11,779百万円(20.0%) | +11.3% |
| 営業利益 | 6,605百万円(10.2%) | 5,983百万円(10.2%) | +10.4% |
| 経常利益 | 6,980百万円(10.8%) | 6,290百万円(10.7%) | +11.0% |
| 純利益 | 5,279百万円(8.2%) | 4,405百万円(7.5%) | +19.8% |
| EPS | 129.82円 | 106.89円 | – |
セグメント別(ITサービス事業の分野別・デジタルソリューション事業)の状況
ITサービス事業はエンタープライズ、金融、製造の3分野で構成。エンタープライズは「情報・通信・広告」分野でアプリケーション開発支援業務が増加し増収増益。金融は銀行分野で増加した一方、保険分野で減少しほぼ横這い、「その他」分野の不採算プロジェクト発生によりセグメント利益は減益。製造は「機械・エレクトロニクス」分野でメーカーの製品開発プロジェクトの中止・延期の影響を受け減収減益。デジタルソリューション事業は製品・ライセンスの販売及び導入支援の大幅増加と、(株)高木システム、(株)エイプス、(株)アイエステクノポートの取得効果により大幅増収増益となった。
| セグメント | 指標 | 当期(26/03期) | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| エンタープライズ | 売上高 | 24,008百万円 | +8.9% |
| エンタープライズ | セグメント利益 | 3,296百万円(13.7%) | +31.9% |
| 金融 | 売上高 | 17,427百万円 | +1.5% |
| 金融 | セグメント利益 | 2,208百万円(12.7%) | ▲7.7% |
| 製造 | 売上高 | 13,928百万円 | ▲6.3% |
| 製造 | セグメント利益 | 2,534百万円(18.2%) | ▲9.0% |
| デジタルソリューション | 売上高 | 9,312百万円 | +99.1% |
| デジタルソリューション | セグメント利益 | 815百万円(8.8%) | +388.1% |

通期業績予想
「中期経営計画2026」最終年度である2027年3月期は、10%増収の売上高71,500百万円を目指す。地政学リスク顕在化に伴うインフレ加速懸念等により業績不透明感が増しているものの、企業のDX投資は継続すると見込む。
| 項目 | 予想(27/03期) | 前期実績(26/03期) |
|---|---|---|
| 売上高 | 71,500百万円 | 64,676百万円 |
| 営業利益 | 8,000百万円(11.2%) | 6,605百万円(10.2%) |
| 経常利益 | 8,200百万円(11.5%) | 6,980百万円(10.8%) |
| 純利益 | 5,530百万円(7.7%) | 5,279百万円(8.2%) |
| EPS | 136.90円 | 129.82円 |

株主還元
配当に関しては、原則、親会社株主に帰属する当期純利益の50%を目途に継続的に実現することを目指す方針。2026年3月期の期末配当予想を2025年5月9日公表の29円から35円に上方修正し、年間配当は64円(前期42円)となった。2026年5月8日には、2026年5月11日から2026年11月30日までの間、「合計1,000,000株または20億円」を上限とする自社株買いの実施を公表。2027年3月期の年間配当は70円を予想している。特段の株主優待は行っていない。
| 項目 | 24/03期 | 25/03期 | 26/03期 | 27/03期予想 |
|---|---|---|---|---|
| 中間配当 | 25円 | 19円 | 29円 | 35円 |
| 期末配当 | 27円 | 23円 | 35円 | 35円 |
| 年間配当 | 52円 | 42円 | 64円 | 70円 |
| 配当性向 | 28.9% | 39.3% | 49.3% | 51.1% |
| 配当利回り | 2.4% | 3.5% | 4.5% | – |
| DOE | 4.2% | 5.9% | 8.1% | – |
| 配当金の総額 | 1,070百万円 | 1,731百万円 | 2,588百万円 | – |

中期経営計画2026の進捗
「中期経営計画2026(2024~2026年度)」2年目にあたる2026年3月期は、連結売上高646億円は期初予想を上回ったが、営業利益率が不芳で連結営業利益66億円は期初予想を下回った。2027年3月期の中計目標(連結売上高700億円、連結営業利益80億円、連結営業利益率11.5%)に対し、売上高は3年増収計画額に対する進捗率68.6%、営業利益は3年増益計画額に対する進捗率51.7%。ROEは16.4%となり、中計目標15%以上を上回った。また3年間で200億円を株主還元と投資に充てる計画のうち、2026年3月期は配当21億円のほか合計73億円、中計2か年で計132億円を投資した。

※本記事はクレスコが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。