※本記事はアトミクスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
アトミクスが公表した2026年3月期(2025年4月1日~2026年3月31日)決算短信によると、売上高は12,763百万円(前期比3.4%増)、営業利益は569百万円(同62.2%増)、経常利益は606百万円(同65.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は945百万円(同313.0%増)となり、増収増益となった。特別利益に固定資産売却益を計上している。年間配当金は20円と前期の17円から増配した。2027年3月期は売上高12,500百万円(同2.1%減)、営業利益430百万円(同24.4%減)の減収減益を予想している。
連結業績(2026年3月期 実績)
短信によると、当期の国内経済は各種政策の効果もあり緩やかな回復基調が続いているものの、地政学的リスクの拡大による原材料価格等の高騰に加え、円安や金利引き上げによる物価上昇により先行きが不透明な状況が続いている。こうした中、同社グループは第14次三ヵ年計画の最終年度となる当期において、新たな組織(営業変革推進室)を立ち上げるなど「変革」をキーワードに掲げ、各事業部で現業務の見直しによる効率化や生産性の向上、経費低減を進め、自助努力で補えない部分は価格改定を行い利益確保に努めたとしている。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 12,763百万円 | 12,348百万円 | 3.4%増 |
| 営業利益 | 569百万円 | 350百万円 | 62.2%増 |
| 経常利益 | 606百万円 | 365百万円 | 65.9%増 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 945百万円 | 228百万円 | 313.0%増 |
連結損益計算書によると、当期は特別利益として固定資産売却益728百万円を計上した。1株当たり当期純利益は177円58銭(前期は43円00銭)、自己資本当期純利益率は8.8%(同2.2%)、売上高営業利益率は4.5%(同2.8%)である。
セグメント別の状況
塗料販売事業は増収となった。道路用塗料では「国土強靭化」「維持・補修」の施策及び自転車道整備関連の公共工事の発注が順調に推移し、路面標示塗料や視覚障がい者関連製品が伸長した。建築用塗料は戸建て需要の低迷で防水材関連が減少したものの、高機能な屋根材が伸長した。床用塗料は新規顧客の獲得に加え、高耐久製品及び水性関連製品が伸長した。家庭用塗料はホームセンターへの企画提案活動を継続したが、個人消費の節約志向が強く前年を若干下回った。水性アクリルゴム系塗膜防水材「アトムレイズ」は大型改修物件の獲得により前年を上回った。
施工事業は、床材工事の受注が減少したものの、子会社アトムテクノスで受注した長期工事が完工し、設計変更等により売上額が増額したことで増収となった。
財政状態とキャッシュ・フロー
当期末の総資産は16,365百万円となり、前期末の15,025百万円から1,340百万円増加した。短信は、流動資産では現金及び預金などが増加し、固定資産では建物及び構築物や投資有価証券などが増加した一方、土地が減少したと説明している。純資産は11,231百万円で、前期末の10,351百万円から879百万円増加した。配当金で減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などで増加した。自己資本比率は68.6%(前期末は68.9%)、1株当たり純資産は2,109円07銭となった。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 |
|---|---|---|
| 総資産 | 16,365百万円 | 15,025百万円 |
| 純資産 | 11,231百万円 | 10,351百万円 |
| 自己資本比率 | 68.6% | 68.9% |
| 1株当たり純資産 | 2,109.07円 | 1,945.17円 |
キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが637百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが97百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが35百万円の支出となった。現金及び現金同等物の期末残高は3,336百万円である。短信は、投資活動では有形固定資産の売却による収入があった一方、有形・無形固定資産の取得や定期預金の預入れによる支出があったと説明している。
配当
2026年3月期の1株当たり年間配当金は期末20円で、前期の17円から増加した。配当金総額は114百万円、配当性向は11.3%、純資産配当率は1.0%である。2027年3月期も年間20円(期末)を予想している。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(予想) |
|---|---|---|
| 1株当たり年間配当金 | 20.00円 | 20.00円 |
2027年3月期の業績予想
2027年3月期の連結業績予想は、売上高12,500百万円(前期比2.1%減)、営業利益430百万円(同24.4%減)、経常利益460百万円(同24.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益300百万円(同68.3%減)である。1株当たり当期純利益の予想は56円33銭。
| 項目 | 2027年3月期(予想) | 増減率 |
|---|---|---|
| 売上高 | 12,500百万円 | 2.1%減 |
| 営業利益 | 430百万円 | 24.4%減 |
| 経常利益 | 460百万円 | 24.1%減 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 300百万円 | 68.3%減 |
短信は、中東情勢の緊迫化による資源・原材料の高騰や調達不安により先行きが不透明な状況が続くとし、現在の中東情勢が続いた場合には、原材料や副資材の調達困難により生産できない製品が発生し、市場への製品供給不足や市場の停滞による受注減といったリスクが見込まれるとしている。同社はメーカーとしての供給責任を果たせるようプロジェクトを立ち上げて対応するとともに、「変革」を推進し、水性製品への加速化、新製品の上市、新たな販路拡大に取り組むとしている。業績予想は大きく変わる可能性があり、修正が必要になった場合は適時開示するとしている。
継続企業の前提に関する注記および重要な後発事象について、短信はいずれも「該当事項はありません」としている。
本記事はアトミクスが公表した2026年3月期決算短信をもとに作成しています。決算短信は監査法人の監査対象外です。
※本記事はアトミクスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。