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ツムラ、2026年3月期は増収減益 中国事業は黒字化

決算サマリー 2026.08.27
ツムラ、2026年3月期は増収減益 中国事業は黒字化

※本記事はツムラが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

ツムラは2026年5月13日、2026年3月期(2025年度)決算を発表した。売上高は192,615百万円(前年比+6.4%)で、期初計画(198,000百万円、その後2025年11月10日に修正)に対する達成率は97.3%にとどまったが、中国事業の伸長が牽引した。営業利益は35,219百万円(前年比△12.2%、計画達成率100.6%)、経常利益は40,036百万円(同△5.7%、達成率116.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益は28,117百万円(同△13.3%、達成率115.7%)といずれも前年を下回ったが、計画は上回って着地した。中国事業は上海虹橋中薬飲片有限公司の連結効果により営業利益が195百万円となり、前期の赤字(△10百万円)から黒字化した。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

売上高は国内事業が計画に対して未達となる一方、中国事業は計画を達成した。中国事業の売上高構成比率が大きく上昇し、営業利益率は18.3%(計画比+0.6pt、前年比△3.9pt)。原価率は52.5%(計画比△1.5pt、前年比+2.5pt:中国事業の売上高比率増加が要因)、販管費率は29.2%(計画比+0.9pt:売上高の計画未達、前年比+1.3pt:給料諸手当・情報提供費用の増加)。経常利益には海外子会社への貸付金等に係る為替差益5,752百万円を計上。当期純利益には政策保有株式売却益2,193百万円を含む。

項目2026年3月期計画2026年3月期実績計画達成率前年比
売上高198,000百万円192,615百万円97.3%+6.4%
国内事業167,900百万円161,172百万円96.0%+0.4%
中国事業30,100百万円31,442百万円104.5%+52.4%
営業利益35,000百万円35,219百万円100.6%△12.2%
国内事業35,500百万円35,024百万円98.7%△12.7%
中国事業△500百万円195百万円+206百万円(黒字化)
経常利益34,500百万円40,036百万円116.0%△5.7%
親会社株主に帰属する当期純利益24,300百万円28,117百万円115.7%△13.3%
2025年度決算概況
出典:ツムラ 2025年度決算説明会資料 P.14

事業別の状況

国内事業の売上高は161,172百万円(前年比+0.4%)。主力の医療用漢方製剤(129処方)は153,918百万円(前年比△0.1%)とほぼ横ばい、一般用漢方製剤等のヘルスケア製品は6,206百万円(同+17.4%)と伸長した。国内事業の営業利益は35,024百万円(前年比△12.7%)で、給料諸手当(△2,155百万円)や業務委託費(△587百万円)等の販管費増加が減益要因となった。中国事業は生薬プラットフォームの売上高が31,442百万円(前年比+52.4%)となり、うち飲片は上海虹橋中薬飲片有限公司の連結(2025年度第2四半期末に貸借対照表を連結、第3四半期から損益計算書を連結)により371.7%増加、原料生薬は7.5%増加。中国事業営業利益は虹橋飲片連結の寄与により195百万円と黒字化した。

事業指標2026年3月期実績2025年3月期実績
国内事業売上高161,172百万円開示なし
中国事業売上高31,442百万円20,633百万円
国内事業営業利益35,024百万円開示なし
中国事業営業利益195百万円△10百万円

財政状態

2026年3月末の資産合計は592,766百万円(前期末比+128,385百万円)に増加。うち上海虹橋中薬飲片有限公司の連結による影響が37,728百万円含まれる。負債合計は221,162百万円(同+86,892百万円)、純資産合計は371,603百万円(同+41,493百万円)となり、自己資本比率は54.3%(前期末比△10.4pt)に低下した。

項目2026年3月期末2025年3月期末増減額
資産合計592,766百万円464,380百万円+128,385百万円
負債合計221,162百万円134,270百万円+86,892百万円
純資産合計371,603百万円330,110百万円+41,493百万円
自己資本比率54.3%64.7%△10.4pt
財政状態およびキャッシュ・フロー
出典:ツムラ 2025年度決算説明会資料 P.17

通期業績予想(2027年3月期)

2027年3月期は、売上高213,600百万円(前年比+10.9%)、営業利益37,500百万円(同+6.5%)を計画。国内事業は売上高167,600百万円(同+4.0%)、営業利益34,800百万円(同△0.6%)。中国事業は生薬費・加工費の低減(天津工場の稼働率向上等)やPPA償却の反動により、売上高46,000百万円(同+46.3%)、営業利益2,700百万円(同+1,281.4%)と大幅増益を見込む。一方、経常利益は35,500百万円(同△11.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は26,200百万円(同△6.8%)に減少する見通し。ROEは8.0%(前期9.0%)、EPSは351.46円(前期376.28円)を予想する。なお、業績予想には海外子会社への貸付金等に係る為替差益は織り込んでいない。

項目2026年3月期実績2027年3月期予想前年比
売上高192,615百万円213,600百万円+10.9%
国内事業161,172百万円167,600百万円+4.0%
中国事業31,442百万円46,000百万円+46.3%
営業利益35,219百万円37,500百万円+6.5%
経常利益40,036百万円35,500百万円△11.3%
親会社株主に帰属する当期純利益28,117百万円26,200百万円△6.8%
ROE9.0%8.0%
EPS376.28円351.46円
2026年度業績予想
出典:ツムラ 2025年度決算説明会資料 P.27

株主還元

「財務健全性を確保した最適資本構成に基づく最適な配当」を方針とし、2026年3月期の年間配当は期初予想を11円/株上回る147円/株(中間配当68円、期末配当79円、修正予想に対しても+3円/株)となった。DOEは3.6%。DOEの維持・向上を基本とした株主還元方針に基づき、2027年3月期は11円/株増配の158円/株(中間配当79円、期末配当79円)を予想する。

株主還元の推移
出典:ツムラ 2025年度決算説明会資料 P.41

中期経営計画

2025年度は第2期中期経営計画(2025-2027年度)の初年度。2027年度の数値目標は売上高2,340億円、営業利益460億円、ROE9.0%(不変)。設備投資は群馬工場の投資計画見直し等により第2期中計期間で約400億円減額し1,450億円とした。政策保有株式は2023年度末比で半減(2025年度末7,478百万円)し、2027年度末には「原則ゼロ」を目指し継続的に縮減する方針。

※本記事はツムラが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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