※本記事は日本新薬が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
日本新薬は2026年5月15日、2025年度(2026年3月期)の連結決算を発表した。医薬品・機能食品事業がともに伸長し、売上収益は4期連続の増収となった。営業利益は売上原価や販管費の増加により微増益にとどまったものの3期連続の増益を確保したが、税率の変動により親会社の所有者に帰属する当期利益は減益となった。2026年度は売上収益2,000億円(前期比17.1%増)、営業利益380億円(同7.1%増)を計画している。
連結業績(2025年度 実績)
2025年度の売上収益は1,707億71百万円(前期比6.6%増)で、医薬品事業(1,484億84百万円、同7.1%増)・機能食品事業(222億87百万円、同3.3%増)がともに伸長した。売上原価率は33.6%(前期比1.7ポイント悪化)となり、販売費及び一般管理費・研究開発費も増加したことから、営業利益は354億96百万円(同0.1%増)にとどまった。法人所得税費用等が前期比88.5%増加した影響で、親会社の所有者に帰属する当期利益は297億21百万円(同8.7%減)となった。
| 項目 | 2024年度 | 2025年度 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 160,232 | 170,771 | +6.6% |
| 売上原価 | 51,116 | 57,460 | +12.4% |
| 販売費及び一般管理費 | 38,011 | 43,565 | +14.6% |
| 研究開発費 | 34,341 | 36,713 | +6.9% |
| 営業利益 | 35,450 | 35,496 | +0.1% |
| 税引前利益 | 36,135 | 36,462 | +0.9% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 32,558 | 29,721 | -8.7% |
事業別の状況
医薬品事業の売上収益は900億62百万円(前期比7.3%増)で、ウプトラビやフィンテプラ等の伸長に加え、アーリーダのリバース・コ・プロモーションにより当社製品売上として計上されたことが寄与した。工業所有権等収益は494億57百万円(同8.5%増)で、ウプトラビの海外売上に伴うロイヤリティ収入が伸長した。共同販促収入は89億64百万円(同2.2%減)となった。機能食品事業ではプロテイン製剤が136億80百万円(同1.4%増)、サプリメントが28億21百万円(同16.8%増)と伸長した一方、品質安定保存剤は物価高による買い控えの影響で32億69百万円(同0.3%減)と減収となった。
| 区分 | 2024年度実績 | 2025年度実績 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 医薬品 | 138,654百万円 | 148,484百万円 | +7.1% |
| 機能食品 | 21,577百万円 | 22,287百万円 | +3.3% |
| 連結合計 | 160,232百万円 | 170,771百万円 | +6.6% |


通期業績予想
2026年度は、米国で発売予定のCAP-1002(deramiocel)の寄与や国内新製品群の伸長、ウプトラビの海外売上に伴うロイヤリティ収入等の伸長により、売上収益2,000億円(前期比17.1%増)を見込む。医薬品売上収益は1,765億円(同18.9%増)、機能食品売上収益は235億円(同5.4%増)を予想する。一方、売上原価は730億円(同27.0%増)、研究開発費は405億円(同10.3%増)に増加する見込みで、営業利益は380億円(同7.1%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は303億円(同1.9%増)を計画する。為替レートは1米ドル150.00円を想定し、1円の円安で売上収益が約5.5億円、営業利益が約4.1億円増加する為替感応度がある。
| 項目 | 2025年度実績 | 2026年度予想 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 170,771 | 200,000 | +17.1% |
| (医薬品) | 148,484 | 176,500 | +18.9% |
| (機能食品) | 22,287 | 23,500 | +5.4% |
| 営業利益 | 35,496 | 38,000 | +7.1% |
| 税引前利益 | 36,462 | 38,600 | +5.9% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 29,721 | 30,300 | +1.9% |

株主還元
DOE(株主資本配当率)を勘案しながら安定的な配当を継続する方針である。2026年度の年間配当金は124円(中間62円)を予想し、2025年度と同水準を維持する。基本的1株当たり当期利益は449.55円、配当性向は27.6%を見込む。
| 項目 | 2025年度 | 2026年度(予想) |
|---|---|---|
| 中間配当金 | 62円 | 62円 |
| 年間配当金 | 124円 | 124円 |
| 基本的1株当たり当期利益 | 441.00円 | 449.55円 |
| 配当性向(連結) | 28.1% | 27.6% |
| DOE(株主資本配当率) | 3.1% | - |

研究開発・パイプラインの動向
2025年度はNS-401(タグラキソフスプ、製品名エルゾンリス)が2026年3月に発売したほか、オプスミット(マシテンタン)の小児の肺動脈性肺高血圧症に対する適応追加(2025年12月)などが進捗した。米国で申請中のCAP-1002(deramiocel)は、FDAによる審査終了目標日(PDUFA date)が2026年8月22日に再設定された。米国ニュージャージー州の裁判所においてカプリコール・セラピューティクス社から訴訟を提起されており、当社は現契約の改定や販売準備に対して適切かつ真摯に対応してきたとして、同社の主張は合理性を欠くとの認識を示している。RGX-121(clemidsogene lanparvovec)は、リジェネクスバイオ社が2026年1月にFDAから臨床試験の実施保留命令(クリニカル・ホールド)を受けたがその後解除され、2026年2月にはFDAからCRL(審査完了報告通知)を受領し、同社が申し立てを行っている。
※本記事は日本新薬が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。