※本記事はクイックが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社クイックは2026年3月期の決算説明資料において、既存事業の拡大と継続的な投資により過去最高売上および増収増益を達成したと発表した。売上高339.2億円、営業利益46.8億円、経常利益45.8億円、親会社株主に帰属する当期純利益41.5億円で、それぞれ前年同期比+4.4%、+1.7%、+1.1%、+16.1%となった。主力の人材サービス事業に加え、リクルーティング事業、地域情報サービス事業、海外事業などが増収増益に寄与した。2027年3月期は積極的な成長投資による増収減益の見通しである。
連結業績(当期 実績)
2026年3月期の連結業績は、売上高339億2,400万円(前年同期比4.4%)、売上総利益225億8,700万円(5.6%)、販売費及び一般管理費180億300万円(6.8%)、営業利益45億8,300万円(1.1%)、経常利益46億8,900万円(1.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益41億5,800万円(16.1%)となった。計画に対しては売上高が計画比▲0.1%となった一方、賃上げ促進税制の適用による税額控除を受けたことで当期純利益は計画比+12.4%の増益となった。
| 項目 | 当期(2026年3月期) | 前期(2025年3月期) | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 33,924 | 32,501 | 4.4% |
| 売上総利益 | 22,587 | 21,384 | 5.6% |
| 販売費及び一般管理費 | 18,003 | 16,851 | 6.8% |
| 営業利益 | 4,583 | 4,533 | 1.1% |
| 経常利益 | 4,689 | 4,611 | 1.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4,158 | 3,583 | 16.1% |

セグメント別の状況
人材サービス事業は建設・不動産、IT分野、製造業等の注力領域が堅調に推移し売上高234億7,800万円(前年同期比3.5%)と増収となったが、営業利益は36億4,000万円(▲7.2%)と減益。リクルーティング事業は「Indeed」「求人ボックス」の運用型広告や業界職種特化型メディアの拡大により売上高37億800万円(6.2%)、営業利益11億4,500万円(29.6%)と増収増益。地域情報サービス事業は生活情報誌の販促広告や北信越の転職支援が奏功し売上高30億5,400万円(14.4%)、営業利益4億9,000万円(35.3%)。HRプラットフォーム事業はリプレースニーズの一巡等により売上高11億2,700万円(▲9.6%)、営業利益4億7,600万円(▲19.1%)と減収減益。海外事業は欧米での高年収帯案件の成約等が寄与し売上高25億5,700万円(6.1%)、営業利益1億6,900万円(25.4%)と増収増益となった。
| セグメント | 指標 | 当期(2026年3月期) | 前期(2025年3月期) | 前年同期比 |
|---|---|---|---|---|
| 人材サービス事業 | 売上高 | 23,478 | 22,684 | 3.5% |
| 人材サービス事業 | 営業利益 | 3,640 | 3,924 | ▲7.2% |
| リクルーティング事業 | 売上高 | 3,708 | 3,490 | 6.2% |
| リクルーティング事業 | 営業利益 | 1,145 | 884 | 29.6% |
| 地域情報サービス事業 | 売上高 | 3,054 | 2,670 | 14.4% |
| 地域情報サービス事業 | 営業利益 | 490 | 362 | 35.3% |
| HRプラットフォーム事業 | 売上高 | 1,127 | 1,247 | ▲9.6% |
| HRプラットフォーム事業 | 営業利益 | 476 | 588 | ▲19.1% |
| 海外事業 | 売上高 | 2,557 | 2,408 | 6.1% |
| 海外事業 | 営業利益 | 169 | 134 | 25.4% |
| 連結合計 | 売上高 | 33,924 | 32,501 | 4.4% |
| 連結合計 | 営業利益 | 4,583 | 4,533 | 1.1% |

通期業績予想
2027年3月期の連結業績予想は、売上高348億円(前年同期比2.6%)、売上総利益233億7,000万円(3.5%)、営業利益41億1,000万円(▲10.3%)、経常利益42億2,000万円(▲10.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益28億500万円(▲32.5%)としている。積極的な成長投資による増収減益の見通しであり、当期純利益の減益は前期に計上した投資有価証券売却益(1,164百万円)の反動による。1株当たり配当額は38円(前期37.6円から+0.4円)を計画している。
| 項目 | 予想(2027年3月期) | 実績(2026年3月期) | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 34,800 | 33,924 | 2.6% |
| 売上総利益 | 23,370 | 22,587 | 3.5% |
| 販売費及び一般管理費 | 19,260 | 18,003 | 7.0% |
| 営業利益 | 4,110 | 4,583 | ▲10.3% |
| 経常利益 | 4,220 | 4,689 | ▲10.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2,805 | 4,158 | ▲32.5% |
| 1株当たり配当額 | 38円 | 37.6円 | +0.4円 |

株主還元
2027年3月期より「下限配当(38円)」を導入し、中期計画期間中は配当性向70%と下限配当のいずれか高い方を採用する。中間配当19円、期末配当19円を予定。加えて合計30億円以上の自己株式取得により、総還元性向は100%超となる見込み。2025年10月10日には1株につき3株の割合で株式分割を実施し、2026年4月30日には配当方針の見直し(増配と年間配当38円をベースとした下限配当)、10億円を条件とする自己株取得の実施、および譲渡制限付き株式付与制度の導入を決定した。
| 項目 | 2027年3月期(予想) | 2026年3月期(実績) |
|---|---|---|
| 1株当たり配当額 | 38円 | 37.6円 |
| 配当性向 | 76% | 開示なし |
| 中間配当 | 19円 | - |
| 期末配当 | 19円 | - |

中期経営計画/トピック
2027年3月期を初年度とする中期計画(3カ年計画、ローリング形式で毎期見直し)では、2029年3月期に売上高412億3,000万円(2026年3月期比11.0%)、営業利益46億1,000万円(10.8%)を目指す。人材紹介事業ではサービスブランド「アンドプロ」のもと旗艦サイトへ経営資源を集中投資し、資本効率の最適化とブランディング強化による収益基盤の強化・競争優位性の確立を図るとしている。
また、「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」に認定されたほか、Openwork社の「働きがいのある企業ランキング2026」で総合評価15位(前年20位)にランクインするなど、社外・従業員からの評価も紹介されている。
※本記事はクイックが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。