※本記事は協和キリンが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
協和キリンの2025年12月期(通期)連結業績は、売上収益4,968億円(前期比+13億円)、コア営業利益1,031億円(同+77億円、+8%増)となり、いずれも過去最高を更新した。当期利益も前期比72億円の増益となった。2026年12月期は、Rocatinlimabの開発・商業化プログラム再取得に伴う先行投資などにより増収減益を計画する一方、年間配当は70円(前期比+8円、10年連続増配)を予定している。
連結業績(当期 実績)
売上収益はグローバル品の伸長や技術収入の増加により4,968億円(前期比+13億円)となった。コア営業利益は売上総利益の増加に加え、全社的な予算執行の最適化などのコスト低減も寄与し、77億円増益・8%増の1,031億円を達成し、初めて1,000億円を超える過去最高益となった。コア営業利益以下では、前期に計上した中国子会社譲渡益などの一過性収益がなくなったものの、コア営業利益の増加により当期利益も前期比72億円の増益となった。
| 項目 | 当期(2025年12月期) | 前期(2024年12月期) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 4,968億円 | 4,955億円 | +13億円 |
| コア営業利益 | 1,031億円 | 954億円 | +77億円(+8%) |
| 当期利益 | 開示なし | 開示なし | +72億円の増益 |

セグメント別(製品別)の状況
協和キリンは事業セグメントを設けず、グローバル戦略品を中心とした製品別に業績を管理している。Crysvitaは2025年におよそ8,000名の患者に治療を提供し、2026年は9,000名を目標とする。Poteligeoは堅調な成長を維持し、2026年は20%の成長を目標とする。KOMZIFTIは2025年11月に再発難治性NPM1変異型急性骨髄性白血病を対象に米国で承認を取得し、同月に初回売上を計上した。フォゼベルは2024年2月の発売以降順調に成長を続けており、2026年も40%を超える成長を計画する。Libmeldy/Lenmeldyは2026年、欧米合わせて100億円の売上を目指す。
| 製品 | 指標 | 2025年度実績 | 2026年度予想 |
|---|---|---|---|
| Crysvita | 治療患者数 | 約8,000名 | 9,000名(目標) |
| Poteligeo | 成長率 | 堅調に成長(増減率の開示なし) | 20%成長(目標) |
| KOMZIFTI | 状況 | 2025年11月に米国で承認取得、同月に初回売上を計上 | 開示なし |
| フォゼベル | 成長率 | 順調に成長(増減率の開示なし) | 40%超の成長(計画) |
| Libmeldy/Lenmeldy | 売上目標 | 開示なし | 欧米合計100億円(目標) |

通期業績予想
2026年12月期より、IFRS18号の影響を見据えグローバル製薬企業との比較可能性を高めるため、無形資産償却費と持分法による投資損益を除外した新たな定義のコア営業利益を採用する。新定義ベースで、2026年度の売上収益は232億円増・5%増収の5,200億円、研究開発費は208億円増の1,220億円を計画する。コア営業利益は98億円減・9%減益の1,000億円、当期利益は前期比80億円増・12%増益を計画する。コア営業利益の減益要因として、売上総利益は170億円増加する一方、SG&Aは98億円増加(うちRocatinlimabの米国上市準備費用が約70億円)、研究開発費は196億円増加(うちRocatinlimabの開発費が約170億円)と説明されており、研究開発費比率は20%から23%へ上昇する見込み。また、Rocatinlimabの開発・商業権の再取得に伴い、販管費・研究開発費に合計で150億円~200億円の追加費用を計上する。当期利益の増加は、構造改革関連費用のサイクル終了や、EMEA地域におけるエスタブリッシュメディスン事業の合弁譲渡に伴う一時利益の計上が主な要因とされる。
| 項目 | 2026年度予想 | 2025年度実績 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 5,200億円 | 4,968億円 | +232億円(+5%) |
| 販管費(SG&A) | 開示なし | 開示なし | +111億円 |
| 研究開発費 | 1,220億円 | 1,012億円 | +208億円 |
| コア営業利益(新定義) | 1,000億円 | 1,098億円(新定義換算) | ▲98億円(▲9%) |
| 当期利益 | 開示なし | 開示なし | +80億円(+12%) |

株主還元
2025年度の期末配当は1株当たり32円、年間配当は62円(前期比+4円)となった。2026年度は70円(+8円)を予定しており、10年連続の増配となる。2021年から2025年の中期経営計画では配当性向40%をベンチマークとした継続的な増配を目標とし、5年間の加重平均配当性向は40.8%となり目標水準を達成した。2026年度以降は、株主資本コストを安定的に上回る水準と位置づける10%以上のROEと配当性向40%を組み合わせたDOE4%以上を基盤とする累進配当方針へ移行する。
| 項目 | 2025年度(実績) | 2026年度(予想) |
|---|---|---|
| 期末配当 | 32円 | 開示なし |
| 年間配当 | 62円(前期比+4円) | 70円(前期比+8円、10年連続増配) |
| 配当性向(5年加重平均、2021-2025年度) | 40.8% | – |

中期経営計画/トピック
2026年以降は、従来の5カ年ビジョンに基づくKPI設定から、単年度計画と3カ年見通しを毎年ローリングで公表する方式へ変更する。2028年までの3年間で、手元資金と新規創出資金を合わせて総額9,200億円を、研究開発費3,800億円を含む成長投資に優先的に配分する方針。財務目標として、2030年代前半までにコア営業利益率30%、ROE10%台前半の達成を目指す。また、先日発表したRocatinlimabの開発・商業化プログラムの再取得により、日米での販売を協和キリン自身が実施する方針で、欧州・アジアは今後検討する。
※本記事は協和キリンが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。