※本記事はトクヤマが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
トクヤマの2026年3月期は、トクヤマライフサイエンス(TLS)グループの新規連結や半導体関連製品の販売増加により増収、半導体関連製品の堅調な販売と製造コストの改善により営業利益は増益となった。親会社株主に帰属する当期純利益は特別損益の悪化により前期比5%減。2027年3月期の業績予想・配当予想は、中東情勢の影響等により現時点では未定としている。
連結業績(当期 実績)
売上高は3,494億円(前期比+64億円、+2%)、営業利益は370億円(+70億円、+24%)、経常利益は382億円(+86億円、+29%)となった。特別損益が前期の+17億円から△17億円へ悪化したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は222億円(△11億円、△5%)。1株当たり当期純利益は308.64円。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高(億円) | 3,430 | 3,494 | +64(+2%) |
| 売上原価(億円) | 2,349 | 2,245 | +103(+4%) |
| 販管費(億円) | 781 | 879 | △97(△12%) |
| 営業利益(億円) | 299 | 370 | +70(+24%) |
| 営業外損益(億円) | △3 | 11 | +15 |
| 経常利益(億円) | 295 | 382 | +86(+29%) |
| 特別損益(億円) | 17 | △17 | △34 |
| 税前当期純利益(億円) | 313 | 364 | +51(+16%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(億円) | 233 | 222 | △11(△5%) |
| 1株当たり当期純利益(円) | 325.08 | 308.64 | – |

セグメント別売上高・営業利益の状況
電子先端材料は半導体関連製品の販売増加により売上高916億円(+5%)、営業利益156億円(+64%)と大幅増益。セメントも売上高668億円(+3%)、営業利益95億円(+28%)と増収増益。化成品は塩ビ関連製品の海外市況下落等により売上高1,062億円(△8%)、営業利益97億円(△10%)と減収減益。ライフサイエンスはTLSグループの新規連結により売上高493億円(+18%)に伸長し、営業利益は78億円で前期並み。環境事業は売上高61億円(+18%)、営業利益6億円となった。
| セグメント | 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減 |
|---|---|---|---|---|
| 化成品 | 売上高(億円) | 1,150 | 1,062 | △87(△8%) |
| 化成品 | 営業利益(億円) | 108 | 97 | △11(△10%) |
| セメント | 売上高(億円) | 647 | 668 | +21(+3%) |
| セメント | 営業利益(億円) | 74 | 95 | +20(+28%) |
| 電子先端材料 | 売上高(億円) | 870 | 916 | +46(+5%) |
| 電子先端材料 | 営業利益(億円) | 95 | 156 | +60(+64%) |
| ライフサイエンス | 売上高(億円) | 419 | 493 | +74(+18%) |
| ライフサイエンス | 営業利益(億円) | 78 | 78 | +0(+0%) |
| 環境事業 | 売上高(億円) | 52 | 61 | +9(+18%) |
| 環境事業 | 営業利益(億円) | 0 | 6 | +6 |
| その他 | 売上高(億円) | 407 | 417 | +9(+2%) |
| その他 | 営業利益(億円) | 21 | 20 | △1(△6%) |
| 連結決算 | 売上高(億円) | 3,430 | 3,494 | +64(+2%) |
| 連結決算 | 営業利益(億円) | 299 | 370 | +70(+24%) |

事業環境とトピックス
化成品は内需が低調ながら、塩ビ等の海外市況は底を打ち足元は回復傾向。セメントは内需が縮小する中、セメント・固化材の国内販売事業の譲渡を決定した。電子先端材料は半導体ウェハー市場が踊り場となる一方、先端分野は堅調を維持。ライフサイエンスは歯科器材が欧米を中心に好調を継続している。中東情勢による影響は不可避としつつ、ライフサイエンス・電子先端材料を中心に収益確保を図る方針。全社ROICは2026年3月期に6.8%(WACC6.5%)となり、4期ぶりにWACCを上回った。政策保有株式は11銘柄中2銘柄を完全売却、1銘柄を一部売却した。

通期業績予想
2027年3月期の業績予想・配当予想は、中東情勢の緊迫化を背景とした原燃料の調達・コスト上昇への不透明感が高まっていることから、現時点では合理的な算定が困難として未定としている。算定可能となった時点で速やかに公表する方針。
株主還元
2026年3月期の期末配当は予定通り60円を実施(中間60円と合わせ年間120円)。2027年3月期の配当は未定とするが、DOE3%を目標に配当性向30%以上を目指す方針の維持に最大限注力するとしている。
| 年度 | 中間配当金(円) | 期末配当金(円) | 配当性向(%) | DOE(%) |
|---|---|---|---|---|
| 2021 | 35.0 | 35.0 | 18.0 | 2.4 |
| 2022 | 35.0 | 35.0 | 53.8 | 2.3 |
| 2023 | 35.0 | 45.0 | 32.4 | 2.5 |
| 2024 | 50.0 | 50.0 | 30.8 | 2.9 |
| 2025 | 60.0 | 60.0 | 38.9 | 3.3 |

中期経営計画
中期経営計画説明会を2026年5月29日(金)に開催予定としている(投資家・アナリスト向け13:30-14:30、マスコミ向け15:45-16:45、詳細は別途案内)。
※本記事はトクヤマが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。