※本記事はレゾナックHDが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
レゾナック・ホールディングスの2025年12月期(通期)は、売上収益13,471億円(前期比△444億円)、コア営業利益1,091億円(前期比+170億円)となった。半導体・電子材料セグメントのコア営業利益は1,084億円と過去最高を更新し、2四半期連続で最高益を更新した。一方、非経常項目は減損損失の計上等で△625億円(前期△31億円)となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は290億円(前期比△445億円)にとどまった。1株当たり配当金は65円(予定)で前期と同額を維持する方針。
連結業績(当期 実績)
売上収益は前期比△444億円の13,471億円、コア営業利益は同+170億円の1,091億円と増益。非経常項目は減損損失△510億円(前期△240億円)等により△625億円(前期比△594億円)拡大し、IFRS営業利益は467億円(前期比△424億円)、親会社の所有者に帰属する当期利益は290億円(前期比△445億円)となった。なお、クラサスケミカル(石油化学事業)を除くベースでは、売上収益10,468億円(前期比△150億円)、コア営業利益1,044億円(前期比+209億円)。
| 項目 | 当期(2025年) | 前期(2024年) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上収益(億円) | 13,471 | 13,915 | △444 |
| コア営業利益(億円) | 1,091 | 921 | 170 |
| 非経常項目(億円) | △625 | △31 | △594 |
| IFRS営業利益(億円) | 467 | 890 | △424 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益(億円) | 290 | 735 | △445 |
| EBITDA(億円) | 2,034 | 1,902 | 132 |
| EBITDAマージン | 15.1% | 13.7% | 1.4p |
| EPS(基本的1株あたり当期利益) | 160円49銭 | 406円61銭 | △246円12銭 |
セグメント別の状況
半導体・電子材料は、半導体後工程材料がAI等の先端半導体向け販売数量増で増収となり(後工程売上に占めるAI向け比率は20%まで拡大)、デバイスソリューションもHDメディアのデータセンター向け需要が堅調に推移。セグメント全体で増収増益となり、コア営業利益は前期比+346億円の1,084億円で過去最高を更新した。モビリティは二次電池外装材・食品包装材等の事業譲渡影響や一部国内顧客の需要減により減収減益。イノベーション材料は自動車市場低迷の影響等で減収減益。ケミカルは化学品が増収増益となる一方、グラファイトは黒鉛電極の市況低迷により減収・赤字拡大でセグメント全体はコア営業利益△55億円(前期18億円)に。クラサスケミカル(石油化学事業)はナフサ価格下落に伴う販売価格下落や在庫受払差の悪化で減収減益となった。
| セグメント | 指標 | 当期(2025年) | 前期(2024年) |
|---|---|---|---|
| 半導体・電子材料 | 売上収益(億円) | 5,063 | 4,451 |
| 半導体・電子材料 | コア営業利益(億円) | 1,084 | 737 |
| モビリティ | 売上収益(億円) | 1,784 | 2,003 |
| モビリティ | コア営業利益(億円) | 44 | 63 |
| イノベーション材料 | 売上収益(億円) | 922 | 970 |
| イノベーション材料 | コア営業利益(億円) | 104 | 113 |
| ケミカル | 売上収益(億円) | 1,744 | 2,027 |
| ケミカル | コア営業利益(億円) | △55 | 18 |
| クラサスケミカル(石油化学事業) | 売上収益(億円) | 3,003 | 3,297 |
| クラサスケミカル(石油化学事業) | コア営業利益(億円) | 47 | 86 |
| その他・調整額 | 売上収益(億円) | 955 | 1,166 |
| その他・調整額 | コア営業利益(億円) | △132 | △95 |
| 合計 | 売上収益(億円) | 13,471 | 13,915 |
| 合計 | コア営業利益(億円) | 1,091 | 921 |

通期業績予想
2026年12月期は、売上収益13,100億円(当期比△371億円)、コア営業利益1,400億円(同+309億円)を見込む。全社売上は事業譲渡影響で減収となる一方、半導体・電子材料はAI向け材料の成長を牽引に13%の増収増益を予想。ケミカルはグラファイト事業の黒字化を見込みコア営業利益80億円(当期△55億円)に改善。非経常項目は、大型の事業譲渡に伴う減損損失があった2025年と比較して△350億円(同+275億円)に縮小する見込みで、親会社の所有者に帰属する当期利益は770億円(当期比+480億円)を予想する。
| 項目 | 予想(2026年) | 前期(2025年、実績) |
|---|---|---|
| 売上収益(億円) | 13,100 | 13,471 |
| コア営業利益(億円) | 1,400 | 1,091 |
| 非経常項目(億円) | △350 | △625 |
| IFRS営業利益(億円) | 1,050 | 467 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益(億円) | 770 | 290 |
| EBITDAマージン | 17.9% | 15.1% |
| EPS(基本的1株あたり当期利益) | 425円 | 160円 |
| 調整後EPS | 619円 | 506円 |
| ROIC | 7.5% | 6.2% |

株主還元
1株当たり配当金は2024年実績65円に対し、2025年も65円(予定)を維持し、2026年予想も65円と同水準を計画する。キャピタルアロケーションでは、営業キャッシュ・フローの1/2以上を設備投資に充て、次いで借入金返済・配当金支払に充てる優先順位を継続。株主還元は株主総利回り(TSR)を重視する方針で、1年TSR実績は2024年145%、2025年164%。配当政策は引き続きトラックレコードを意識するとしている。
| 項目 | 当期(2025年) | 前期(2024年) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 1株当たり配当金 | 65円(予定) | 65円 | – |
| ROIC | 6.2% | 5.2% | 1.0p |
| ネットD/Eレシオ(倍) | 0.83 | 0.74 | 0.09 |
| ネットDebt/EBITDA(倍) | 3.5 | 3.8 | △0.4 |
| 親会社所有者帰属持分比率 | 33.2% | 30.6% | 2.6p |
中期経営計画/トピック
収益性目標として、EBITDAマージン20%、ROIC10%、EPS500円の達成を掲げ、ポートフォリオ改革の一巡と半導体・電子材料の成長により達成を目指すとしている。また、100%子会社のクラサスケミカル(石油化学事業)について、東京証券取引所への上場を伴うパーシャル・スピンオフを計画中。スピンオフ実行時には当社株主にクラサスケミカル株式を現物配当し、当社の保有比率は20%未満とする予定で、実行後は連結外・持分法適用外となる見込み。2026年内の実行を念頭に検討を進めているが、実行時期は未定。


※本記事はレゾナックHDが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。