※本記事は大石産業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
大石産業(3943)の2026年3月期連結業績は、パルプモウルド製品や段ボール製品、国内重包装袋製品の販売数量増および販売価格改定により売上高は23,487百万円(前期比+0.0%)とほぼ前期並みとなった。一方、海外事業の減収に加え、設備投資拡大に伴う減価償却費の増加や人件費の増加により、営業利益は717百万円(前期比△20.7%)、経常利益は991百万円(前期比△12.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は724百万円(前期比△23.4%)といずれも減益となった。2027年3月期は売上高24,323百万円(予想、+3.6%)の増収を見込む一方、将来の成長に向けた戦略的投資の加速により営業利益392百万円(予想、△45.4%)など大幅な減益を見込む。
連結業績(当期 実績)
売上高は、海外重包装袋製品およびフィルム製品の販売数量減があったものの、パルプモウルド製品、国内重包装袋製品および段ボール製品の販売数量増加と販売価格改定により、前期比ほぼ横ばいとなった。利益面は、海外事業の減収、設備投資拡大に伴う減価償却費の増加、処遇改善や人的資本投資拡充による人件費の増加により、減益となった。会社予想との対比では、売上高は予想比△744百万円(△3.1%)、営業利益は予想比△183百万円(△20.4%)、経常利益は予想比△142百万円(△12.6%)、当期純利益は予想比△67百万円(△8.6%)といずれも下回った。
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 23,487百万円 | 23,485百万円 | +2百万円(+0.0%) |
| 営業利益 | 717百万円 | 904百万円 | △186百万円(△20.7%) |
| 経常利益 | 991百万円 | 1,130百万円 | △139百万円(△12.3%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 724百万円 | 944百万円 | △220百万円(△23.4%) |
セグメント別の状況
緩衝機能材事業は、パルプモウルド部門・段ボール部門の販売数量増加と販売価格改定により増収増益となった。パルプモウルド部門は業務用鶏卵トレーの需要回復や持ち帰りドリンク用トレーの堅調な推移に加え、販売価格改定を実施したことで増収。段ボール部門は工業・農業分野ともに増販となったことと販売価格改定により増収した。包装機能材事業は、フィルム部門における食品容器用ポリスチレンフィルムおよび自動車向けキャストフィルムの販売数量減少と原料市況下落に伴う販売単価低下、加えて海外重包装袋部門の合成樹脂向け・化学薬品向け需要減により減収減益となった。なお、国内重包装袋部門は製粉向け・飼料向け・合成樹脂向けの販売数量伸長と販売価格改定により増収した。
| セグメント | 指標 | 当期 | 前期 |
|---|---|---|---|
| 緩衝機能材事業 | 売上高 | 11,638百万円 | 11,056百万円 |
| 緩衝機能材事業 | セグメント利益 | 1,181百万円 | 876百万円 |
| 包装機能材事業 | 売上高 | 11,401百万円 | 11,985百万円 |
| 包装機能材事業 | セグメント利益 | 626百万円 | 930百万円 |

通期業績予想
2027年3月期の連結業績予想は、原材料価格高騰に対応する販売価格改定および新規・拡販効果により増収を見込む一方、将来の成長に向けた戦略的投資を加速させることから減益を見込んでいる。
| 項目 | 予想 | 前期(実績) |
|---|---|---|
| 売上高 | 24,323百万円 | 23,487百万円 |
| 営業利益 | 392百万円 | 717百万円 |
| 経常利益 | 602百万円 | 991百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 416百万円 | 724百万円 |

株主還元
1980年の福岡証券取引所上場以来、一度も減配・無配なし。生産性の向上等による利益体質強化を図りながら、将来の事業展開に備えた内部留保を確保しつつ、DOE2.0%以上を目安に安定的な配当を実施する方針。2026年3月期の1株当たり配当金は52円(実績)、2027年3月期も52円(予想)。株主優待として、保有株式数に応じたQUOカード進呈制度(長期保有優遇制度含む)を実施している。なお、1株当たり配当金は2024年10月1日付で実施した株式分割を考慮した数値。
| 期 | 1株当たり配当金 |
|---|---|
| 2021年3月期 | 29円 |
| 2022年3月期 | 32円 |
| 2023年3月期 | 32円 |
| 2024年3月期 | 32円 |
| 2025年3月期 | 51円 |
| 2026年3月期(実績) | 52円 |
| 2027年3月期(予想) | 52円 |

中期経営計画の進捗
長期ビジョン「New Challenge Vision 2035」の達成に向けた第8次中期経営計画「New Challenge 2027」の1年目が終了。中東情勢の緊迫化による原材料調達不安・原材料価格およびエネルギー価格の高騰、円安の進行、中国からの低価格製品流入といった経営環境の中、売上高は目標に向かって堅調に推移しているものの、利益は海外事業の停滞等により当初計画に対し遅れている状況。長期ビジョンでは2035年3月期に売上高300億円、経常利益20億円の達成を目指す。

※本記事は大石産業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。