※本記事はインターネットイニシアティブが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ、証券コード3774)の2026年3月期(2025年4月~2026年3月)連結決算は、売上収益3,454.0億円(前期比+9.0%)、営業利益348.4億円(同+15.7%)、税引前利益352.4億円(同+20.8%)、親会社の所有者に帰属する当期利益241.9億円(同+21.3%)となった。大型サービスインテグレーション案件の獲得が恒常化し、ストック売上が伸長した。売上高は中期経営計画のターゲットを超過して推移した一方、営業利益は同計画を下回って推移した。1株当たり配当金は前期比4円増配の年間39.00円とした。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上収益は前期比+9.0%の3,454.0億円。売上原価は+8.4%の2,692.3億円、売上総利益は+11.4%の761.7億円となった。販売管理費等は人員増加や期初報酬改定等により+7.9%の413.3億円に増加したが、営業利益は+15.7%の348.4億円を確保した。税引前利益は為替差益やファンド評価益等の影響で見通しを超過して着地し+20.8%の352.4億円、親会社の所有者に帰属する当期利益も営業外損益等の押し上げにより+21.3%の241.9億円となった。
| 項目 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期実績 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 3,168.3億円 | 3,454.0億円 | +9.0% |
| 売上原価 | 2,484.3億円 | 2,692.3億円 | +8.4% |
| 売上総利益 | 684.0億円 | 761.7億円 | +11.4% |
| 販売管理費等 | 383.0億円 | 413.3億円 | +7.9% |
| 営業利益 | 301.0億円 | 348.4億円 | +15.7% |
| 税引前利益 | 291.8億円 | 352.4億円 | +20.8% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 199.3億円 | 241.9億円 | +21.3% |
事業別の状況
ネットワーク(NW)サービスの売上高は、IoT用途の法人モバイルの増加やアウトソーシングサービスの堅調な伸長により前期比+9.9%の1,787億円となった。粗利額は484億円(同+7.0%)、粗利率は27.1%(同△0.7pt)。サイバー攻撃の高度化に伴いセキュリティサービス売上は前期比+13.8%の409億円に拡大し、総セキュリティ事業規模(NWサービス+SI)は2025年3月期の415.8億円から2026年3月期は483.7億円に拡大した。システムインテグレーション(SI)は、SI構築(一時売上)が前期大型案件の反動減により△1.3%の678.7億円となった一方、SI運用保守(ストック売上)は運用案件の積み上がりや売上規模拡大により+16.0%の957.7億円と大幅増収した。SI粗利額は263億円(同+20.9%)、粗利率16.1%(同+1.7pt)へ改善した。大型サービスインテグレーション案件の獲得も恒常化しており、2026年3月期は19件・620億円を獲得(うち100億円超案件が2件)。受注は構築840億円(同+38.1%)、運用保守1,231億円(同+26.9%)、期末受注残高は構築319億円(同+102.1%)、運用保守1,270億円(同+27.4%)に積み上がった。
| 区分 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| NWサービス(売上高) | 開示なし | 1,787億円 | +9.9% |
| SI構築(一時売上) | 687.7億円 | 678.7億円 | △1.3% |
| SI運用保守(ストック売上) | 825.3億円 | 957.7億円 | +16.0% |
| セキュリティ関連売上(NW+SI合計) | 415.8億円 | 483.7億円 | – |

通期業績予想(2027年3月期)
会社側は2027年3月期の連結業績について、売上収益3,850.0億円(前期比+11.5%)、営業利益385.0億円(同+10.5%)、税引前利益370億円(同+5.0%)、親会社の所有者に帰属する当期利益250億円(同+3.4%)を計画する。SI受注残からの売上計上や新規獲得の積み上げに加え、サイバーセキュリティ対応需要の増加、特定事業・領域向けNWシステム基盤提供等の追加需要を想定する。設備投資(CAPEX)は白井データセンター3期棟建設を中心に約380億円を計画している。1株当たり配当金は前期比4円増配の年間43.00円を予定する。
| 項目 | 2026年3月期実績 | 2027年3月期予想 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 3,454.0億円 | 3,850.0億円 | +11.5% |
| 売上総利益 | 761.7億円 | 857億円 | +12.5% |
| 販売管理費等 | 413.3億円 | 472億円 | +14.2% |
| 営業利益 | 348.4億円 | 385.0億円 | +10.5% |
| 税引前利益 | 352.4億円 | 370億円 | +5.0% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 241.9億円 | 250億円 | +3.4% |

株主還元
株主還元の基本方針として、財務体質の強化や中長期的な事業拡大・投資等のための内部留保に配慮しつつ、安定的な配当の継続を掲げる。1株当たり配当金(年間)は2026年3月期に39.00円(配当性向28.6%)となり、2027年3月期は43.00円(同30.5%予定)を計画する。
| 期 | 1株当たり配当金(年間) | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2023年3月期 | 29.255円 | 28.0% |
| 2024年3月期 | 34.36円 | 30.7% |
| 2025年3月期 | 35.00円 | 31.1% |
| 2026年3月期 | 39.00円 | 28.6% |
| 2027年3月期(予想) | 43.00円 | 30.5% |

財務基盤
2026年3月末の資産合計は3,469.3億円(2025年3月末3,124.4億円)に拡大した。現金及び現金同等物は383.9億円(同325.3億円)、親会社所有者帰属持分合計は1,580.1億円(同1,406.8億円)に増加し、親会社所有者帰属持分比率は45.0%から45.5%へ上昇した。営業キャッシュ・フローは504.6億円(前期285.3億円)となり、データセンター関連を中心とした設備投資に投資キャッシュ・フロー△263.3億円を充当した。

※本記事はインターネットイニシアティブが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。